金曜午前は救急対応Drをとくに決めてはいない。いや、5年前まではピッピDrが担当だった。で、彼が急逝してから特に誰と決めずに来ているのだ。そのため大半は私に連絡が来る。今日も、呼吸がおかしい人がいて救急搬送されるとのこと。その人は当院で診ている高齢男性でもあった。救急室で診るとこれはやばい。とにかく意識レベルが悪く、息も止まりそうだ。でも、頭部CTと胸部CTは撮っておかねばー。
CT室では「先生、側に付いていないと呼吸が止まりそうです」と看護師がいう。当然酸素吸入はしている。私は「ともかくも頭だけでもCTを撮ってくれ」と頼んだ。症状からして脳出血がありそうと睨んでいたからだ。不穏もあり頭も動いていたが素早く撮影をしてもらった。結果が早く知りたくてモニター室でレ線技師といっしょに画像を見つめていた。サーッと画像が流れ、それを見て「あ!」「何かあったね」と私と技師は同時に声が出た。改めてちゃんとした画像が出てきて「あ、やはり」と合点が行った。脳出血は脳出血でもくも膜下出血だった。しかもかなり広範囲に出血が広がっている。↓はネットから拾ってきた画像であるがこの患者さんのはほぼ同じ画像といっていい。
すぐに脳外科のカワゼンDrに連絡した。しかし、いまにも呼吸が止まりそうなこの患者さんに気管挿管をせねばならない。それは私がした。脳外科担当の患者だからなんていってはおられない、すぐそばにいるドクターが行うのが原則だ。人工呼吸器につながったころ、カワゼンDrが来て後を引き継いでもらった。ふう・・。
昼前に近医から胆道系の異常があるという患者が紹介され私が診た。データを見るなり、絶対に何か肝胆膵のどこかに異常あると推測出来た。腹部CTと採血の再検が必要だ。で、総胆管拡張と黄疸があり、今日の午後、ERCPを実施し減黄処置が必要と判断出来た。そのことを患者さんに説明すると「ちょいと用事があるので月曜(3日後)に入院じゃだめですか」と言う。私は簡単かつ簡潔に今の病態を分からせるために一言こう言った。
「死ぬよ」
で、即入院となり、内視鏡室に連絡しどうにかERCP検査をねじ込んだ。で、少し遅い昼食を摂った後、また救急外来から電話があった。それは以前から私が担当している高齢男性で「発熱と黄疸があります」と来たよ。あーあ、また入院&ERCPだ。その患者さん、すでに胆管癌があって1年前から減黄のためのステントを留置している人だ。この半年よく持っていて調子良かったがそろそろステントがつまり黄疸が出てくるころだった。すぐに採血とCTを指示し、結果は予想どおりだった。予定外にERCPと減黄ステント留置(ERBD)を2件もする羽目になろうとは・・。金曜はピッピDrは当然いないし、ダヒロDrも休みのため2件とも私がしないといけないんだ。
1件目はスムーズに済んだが2件目の胆管癌の人は1時間ほども要した。癌の浸潤がかなり進んでいてステントも挿入しにくくなっていた。何かかにやで終わったのが18時50分過ぎになっていた。今夜は19時から姶良郡医師会で救急部会の会議がありそれに出席する予定だった。しかし病院を出るのは早くても19時過ぎ、医師会のある隼人まで急いでも19時40分から50分になる。医師会に電話し「会議には遅れる、しかも到着も会議終盤になりそう」と伝え、今回は欠席にしてもらった。サブアラドDrも出席予定のはずで、案の定、私のスマホにも彼から連絡記録が残っていた。いつもだと会議終了後はみよし家ラーメンで遅い夕食をいっしょに摂るパターンだ。
いやはや、会合も大事だが、やはり目の前の患者さんの病態改善が最重要事項だ。今日は納得の上での欠席だった。
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