2025年7月3日木曜日

ボアバレーさん、エンドライガーをアピールする

 夕方、最後の大腸内視鏡検査が終わって私はぐったりとしていた。1年ぶりか、いや数年ぶりか、大腸内視鏡を大腸の奥まで挿入しきれなかったのだ。S状結腸の屈曲が強い高齢女性患者で無理に挿入すると腸管穿孔の危険もあった。それでもスコープ先端のフードを変え、体位を変え、鎮静剤も駆使し、どうにか深部挿入を試みたが出来なかった。汗かいて腕は疲れてなにより中途半端な検査に終わったという無力感で椅子にもたれぼうっとしていた。

すると、内視鏡室スタッフが「業者の方が面会を求めています」と名刺を持ってきた。「うん?センチュリーメディカルって・・何の会社だったっけな」ともかく、診察中や検査中でもないので面会OKにした。

会う直前、名前からパソコンの写真ホルダーを検索すると、昨年12月に内視鏡室止血のデバイス「Endoligar(エンドライガー)」導入をすることになったそのときの業者さんだった。今年2月に「大腸憩室出血に対し鹿児島県で初めて私が使用した」とこてる日記ネタにもなったこともある(「2025/2/13:鹿児島県で初めて大腸憩室出血にエンドライガーを使う」→https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2025/02/blog-post_13.html)。そうかそうか思い出したゾ。

担当者はボアバレーさんという若い女性だった。ああ記憶があるねぇ。もう一人中年男性とエンドライガーの説明に来ていたんだ。で、今日は何の用事なのかというと、「エンドライガーのことをアピールしていただいてありがとうございます」と。何でも私がブログにその使用経験を書いたことでいくつか引き合いやサンプル希望の医療機関があったらしい。へー、それはそれは。彼女はエンドライガーのサンプルをまた持って来ていてそれを手にしたりしているうちに、結紮ゴムの配置部位をちょっと勘違いしていたことに気がついた。それで2/13の日記にアクセスして確認すると・・ああ、やはり間違ったことを写真で解説していたわ。
彼女はこのブログを読んでいて私の間違いにも気づいていたそうだ。ただ「私どもの説明の仕方が至らなかった」と思っていたそうで、それは謙遜し過ぎだろうとは思う。で、彼女の目の前ですぐに写真の説明を訂正しアップロードし直した。いや、他のDrらも私の記事を参考しにしていると聞かされればこれは真っ先にやるべきだ。さらにその時の電子カルテの記事も読み直すとあちゃちゃ、エンドライガーのことをエンドトリガーと間違って記載していた。全くもう、ヌケているねぇ。電子カルテ記事は1ヶ月の期限が過ぎると訂正は全く効かなくなる。仕方ない。今後は正しい用語を使うようにしよう。

ボアバレーさんと話をしていて、先ほどの疲れが少し取れてきた。そうだ、次回大腸憩室出血がまた起きれば今度またエンドライガーを使ってみようか。視野がしっかり取れて結紮ゴムも掛けやすいしー。私にそう思わせたということは、ボアバレーさんの営業活動は順調に行ったのだった。

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