2022年10月31日月曜日

スライド作った?いや「サイコパスダイアリー」

明日までに医局会レクチャーのスライドを作り終えなきゃいけないのに、昼間はダラダラして韓ドラなど見ていた。ちょうど「サイコパスダイアリー(2019-2020/tvN)」というサスペンスコメディーが最終盤の15話16話に来ていたからだ。あの「製パン王キムタック(2010KBS)」のユン・シユンが主人公で、あまり期待していなかったのに意外に面白く、スライド作りが気になりながらも半月ほどで見終わってしまった。女主人公の警察官チョン・インソン(有名俳優チョ・インソンと発音は似ているが違う)は初めて見る女優だったけど、撮影当時28歳くらいなのに愛くるしくて気に入った。↓上、ユン・シユン、下チョン・インソン。

事故に遭って記憶をなくしたユン・シユンがひょんなことからサイコパスで連続殺人鬼の日記帳を手に入れ、それを読んで自分がサイコパスの殺人鬼と勘違いしてしまう。そんな奇想天外な発想で作られたドラマでシリアスなシーンと勘違いから来るお笑いシーンがほどよくミックスされ、ついつい続きを見てしまった。Amazon Primeが提供していて、これがパソコンのChromeではスピードアップが可能になり1.5倍で鑑賞出来たのもよかった。Safariだと定速でしか見られずそれはちょっとつらい。NetflixやUーNEXTは1.5倍速くらいで見られるのが大きく、普段はAmazonではドラマは見ないがこれなら今後もっと利用してもいいかも。

さて、帰宅してスライド作りを・・と思ったのもつかの間、なんと床寝して日付変わっても起きず、カールは「どんだけ疲れてるん」と呆れたとか。結局、発表当日の朝5時から最終仕上げに入ってどうにか作り終えたのだった。はあ。

2022年10月30日日曜日

レクチャースライドで内視鏡室にこもる

学会が終わったばかりだが、今日の日曜は明後日の医局会レクチャーのためにスライド作りを完成させねばならなかった。だいたい年に1回は当番が回ってくる。去年も11月だった。その時は「胆汁性下痢」をテーマに語って意外なほどDrらに反響があった。ちょっとした変化球だったのだが、今回は「消化管止血法」というド直球のテーマにした。困った時はいつもやっていることを話せ、である。しかし消化管出血の症例は非常に多く、全部を調べ尽くしてまとめるのは大変だ。それで、それぞれの止血法の説明と典型例を提示することにした。その典型例の画像写真を午後撮りに病院に向かったのである。

ついでに職員への学会お土産も持っていった。2日間休みを取ったのでこういう時は必ずお土産を買って帰る。今回は「博多じまん」という和菓子にした。あの人気ナンバーワン土産「博多通りもん」社製で親戚のようなお菓子だ。私は食べたことはなく「通りもん」の皮に中身を粒あんにしたようなもので美味しくないことはないだろう。16個入りや12個入りなど部署に合わせてたくさん買ったのだが、値段を見てあれと思ったのが6個入りと12個入りの値段の違いだ。6個入り810円に対し12個入りは1650円だったのよ(ピンク〇)。ならば6個入りを2つ買った方が良くはない?注文した後だったし12個入りは1つだけしか注文しなかったので訂正しなかったけどさ。8個入りは1100円、16個入りは2200円で納得なんだが・・。

お土産配った後、内視鏡室にこもって症例探しと写真取り込み、さらにKyenoteでのスライド作りも並行して行った。夕食も過ぎるだろうと思ってコスモスでパンやおにぎり、バナナなども買っていた。しかしー。まさか23時過ぎまでかかっても終わらないとは思わなかった。あと1時間あれば作り終えるとは思ったが、まだ明日の夜もあると考え帰宅することにした。ふぅ〜。

いつもながら切羽詰まらないと馬力が出ない体質は治らないものだ。いやいや・・。

2022年10月29日土曜日

東横インに泊まる

さて、学会での宿泊はカールの勧めで博多駅近くの東横インにした。チェックインの時、「ステイナビ割引を利用しますか」と聞かれ、「します」と答えたら、スマホで登録しなくてはならず「少し時間がかかるので隣でして頂いていったん後のお客様の受付をします」と言われた。少し面倒だなと思ったが、せっかく国や自治体が経済活性化のためにお金をサービスしてくれるというからやらねば損か。で、チマチマと登録をやっていたが、私はスマホでの入力がやや苦手だ。すると、「パソコンでも館内WiFiで出来ますよ」とフロントの女性職員に言われM2 MacBook Airを取りだしてやってみたらどうにか出来た。「観光キャンペーン地域クーポン券も発行するか」と聞かれ、実は時刻は夕方でチェックイン客が多くこの時点で30分は優に過ぎていたのだったが、ここまで来たら当然「する」と答えた。

結局、2,892円とクーポン券1000円x3枚で6千円近いお得になった。クーポンは明日までに使わないといけないとのことで、部屋に入って博多駅近くの店を検索し、いつもなら決して選ばないであろう鰻の蒲焼き茶漬け「松」4400円をセレクトした。1400円になるのなら、それはありでしょ。事前にカールから「地域割引などできるんだったらやった方がいいよ」と言われていたのが効いたわ。後でLINEでこのことを報告すると「さすが私の夫」と褒められたヨ(#^_^#)。

東横インって必要なものはちゃんとあるがムダなものは徹底して省くという経営方針なんだ。歯ブラシや寝具など部屋にはなく、必要な客はフロントで取っていくシステムで、それに最初は気づかず東横イン会員のカールにLINEで尋ねたらそうなんだって。でも気候も羽織るほどでもなかったのでそこはめんどくさがりの私、エアコンで暖房付けて下着のままでずっと過ごした。部屋も必要最低限の広さだがベッドはシングルにしては幅広くてよかった。

室内の壁かけに聖書とならんで東横インの本があり、そこには「日本一女性が働きたい職場を目指して」とのタイトルでこの職場の経営方針が詳しく書かれてあった。そういえばフロントは全員女性でそのうちの一人は東南アジア系でテキパキと仕事をこなしているのが印象的だった。東横インは客室数は日本一という。そこには女性の意見を積極的に採り入れ反映させているのも大きいとか。社長も現在は創業者の娘さんで父との対談も載っており「ビジネスホテルが高級化を目指しちゃいかん。(それで経営がおかしくなったビジネスホテルチェーンがある)」との教訓を受けていた。なるほど。

朝食バイキングも必要最低限の品数で「え、これだけ?」とも思ったがついつい食べ過ぎてしまう私にはちょうどいいくらいになった。それで今後も利用するかもと思って東横イン会員になった。なんてったってカールお勧めのホテルだからね。今後も利用しよー。

2022年10月28日金曜日

3年ぶりの学会参加で

リモートではなくリアルの学会に参加するのは3年ぶりだ。去年は自宅でモニター越しに講演を聴いていた。日本消化器関連学会(JDDW)は4年連続神戸で開催され、今回久しぶりに福岡だったのも大きい。新幹線で1時間半ほどだから比較的気楽に行ける。

一応コロナ窩だから会場参加者はどのくらいだろうと思ったら意外に多く、印象ではコロナ禍以前とさほど変わらない。↓マリンメッセ福岡に出入りする参加者ら。
デジタルポスター発表も各所に参加者が集まり、まったく三密回避どころじゃない。かくいう私も一応マスクはしているがあまりコロナの脅威を感じてはいなかった。この前、深夜TVをボーッと見ていたら、東京の毎日の重症者数がグラフに出ていてそれが15人以下ばっかしなんだ。驚いたねぇ。よく考えてもみてー。人口1千万人以上もいる大東京で重症者がたったの10人ちょっとしかいないんだって?!それってパーセントにしたら・・・0.0001%しかいないじゃん。しかも死者数じゃないしー。インフルエンザでもこれ以上は重症者は出ているのじゃないかな。

そうよ、みんなも分かっているのよ。コロナがまだ訳の分からない重症肺炎を起こす感染症だと思われ、実際にそういう状況だった1、2年前ならこんなにも参加者は多くなかったはずだ。TV越しにメジャーリーグの観客4万人ほどを見ているとマスク付けている人はいない。そうよねえ、マスク付けていても流行するときは流行するしマスク付けていても10月に入ったら感染者は激減するし、重症者がこんなに少なくなったコロナなら行動制限だけでなくマスク制限もあまり神経質にならなくてもいいかと思った。

リモートよりもやはり直に会議場参加や質問のやりとりを見聞きするほうが刺激になる。商業展示でもオリンパスのPowerSpiralなんて面白そうと思った。小腸内視鏡は病院でやっていないが使っている自分を想像するだけで気分が高まるわ。
参加者は多かったが知り合いのDrには出会わなかった。以前はどこそこでばったり出会うものだったのだが・・。若い参加者が多く、時代は完全に次世代に移っているのを目の当たりにしたのだった。

2022年10月27日木曜日

この赤色灯が見えぬのかっ

朝、ほんの少し家を出るのが遅れたのよ。ま、高速飛ばせばどうにかいつもの時刻には病院に着くだろう。

あれ、妙に渋滞しているな。まさかまた事故では・・。はっ、前にパトカーがいる。それでかっ!朝の通勤時間帯になんと迷惑な・・。

パトカーは制限速度の時速80kmくらいで走っている。もうどの車もパトカーの先に行こうとしない。それで後ろを見ると車がいっぱい。先の方で少し早めの車が何台かいたんだが、その時はパトカーが急にスピードを上げ赤色灯を回し始めた。するとみんなおとなしくなって並んで走行となった。

私はパトカーがスピード上げた時にすかさずその後ろを付いていったぜ。メーター見ると110kmは越えていた。へへ、この時だけは無敵だったな。が、その後はじーっと我慢の運転になった。さすがに追い越す勇気は出ない。吉田インターを過ぎてある勇者(ホンダのフィット)がなんとパトカーを追い越そうとじりじりスピードを上げていった。おやおや。でもパトカーと並走した時だった。赤色灯が回り始めたわ。ハッハ。勇者はすぐに走行車線に戻り逆にパトカーが追い越し車線に回った。なんだか説教食らっているようだった。水戸黄門の印籠より力強いわ。

みなさん、やっぱり高速道路で制限速度で走っているパトカーを追い越そうなんてしちゃダメみたいっすよ。私は背後に付いてからは姶良インターまでしっかり制限速度を守り、そして案の定遅刻してしまったのでした。へへーっ。

2022年10月26日水曜日

「腎のう胞」と書いて「ほっとけ」と読む

昼前に外来に来た中年女性患者さん、ある質問を私に浴びせ、逆に私から嘆きの答えを聞く羽目になった。
彼女はがん検診で腹部エコーを受けての結果表を持って来ていた。それを見せ、言うことが「この『腎のう胞』って放っておいて大変なことになったらと思うと・・」云々。↓にその写真。
文字にして再掲しよう。
判定「今回の所見については、精密検査や治療の必要はありません。来年も超音波検診を受けてください。」
結果所見「腎のう胞(右)<腎臓の一部に体液がたまっている袋があります。>」

きちんと文章を理解する力があれば「どうしたらいいか」「大丈夫か」と質問するのはちゃんちゃらおかしくないか。私は少々呆れて「いいですか。この部分をよーーく読んでみて下さい。精密検査や治療の必要はありませんって書いてあるでしょ。そのまんま、検査も治療も何もする必要はないんです」すると彼女は「腎臓に袋が出来ているって、放っておいたら・・ガンになって助からないってことに・・」私は少し声が大きくなって「いいですか。『腎のう胞』と書いて『ほっとけ!』と読むんです、これは」

まあ、医療関係者ならば腎のう胞が99%以上心配ない所見であることは知っていると思う。エコーをすれば中年以上の人に何十パーセントかは見つかるし、何もしなくても治療まで必要になるケースはまずない。でもエコーをすれば一応病名として記載はする。で、どう対処すべきは判定に書かれてあるとおり検査も治療も不要なのだ。なぜ、それをそのまま信じない。私は彼女に「あなたは国語が苦手だったのでは?」と尋ねた。しかし彼女は「いいえ、国語は得意でした」とぬかす。「あ、そうだ。これは数学だ。論理力が問われている」など話し、知らない病名に囚(とら)われて不安を抱く態度をたしなめた。TVショッピングなどでいかにも効きそうな〇〇〇〇イチンや〇〇〇レンが野菜の10倍入っていますと聞かされ有り難がって健康食品を購入するタイプも似たようなものだ。聞いたことのない病名が書かれていると、その説明に「心配ない」と書かれても不安を抱くのだろう。

まあ、この検診結果説明も論理的ではあるが「体液がたまっている袋があります」で終わっているのが、確かに何やら不安を煽る。一般の人は、この袋にたまった体液とやらはその後どうなるのだろう・・となってしまうんだろうな。今にして思えば、ちょいと怒りすぎた嫌いもある。次は優しく「心配ないんですよ〜」と言うようにしよう。

2022年10月25日火曜日

スイカのスピーチ

2日続けてメジャーリーグネタを書いたため、昨日の朝礼でリハビリのスタッフがスピーチした話題を書き漏らしていた。

青雲会病院では毎週月曜の朝礼で所属長クラスの職員と一般職員の2人がスライド付きでスピーチをする。昨日の言語聴覚士(ST)のスイカさんのスピーチは自己紹介の後にそのものずばりSTの仕事ぶりを紹介する内容だった。理学療法士(PT)、作業療法士(OT)に比べややマイナーだが、構音障害、聴覚障害というネーミングにちなむ障害のリハビリ以上に重要なのが摂食嚥下障害のリハビリを担っていることだ。彼女のスピーチもそこに焦点が当てられていた。↓は笑顔でスピーチするスイカSTとスライド。

食欲低下の高齢者や脳卒中患者の多い当病院ではいかに安全に食事を摂らせるかは非常に大事でSTの果たす役割は大きい。私はなるほどなるほどと感心してスピーチを聴いていた。

でも、午後に彼女に病棟ですれ違った時に、朝のスライドの件で私は別のことを指摘した。「スイカちゃん、最初のスライドで『やってたネー』😏」すると彼女、「あっははー、分かりましたぁ、やっぱり」「もちろんさー、だってモロだったもん」スライドを見ていた普通の職員はたぶん気づかなかっただろう。それが↓のスライドだ。

STと言えば食事だから一番下のウサギやイヌ、子グマがスイカを食べるイラストがあるんだろうと思える。でもこれって彼女の名前にちなんでいるんだ。こてる日記に登場する人たちは本名ではなく原則私が勝手に付けたネームだが、ごく一部の人たちには本名を使うこともある。スイカちゃんはその一人。本当にスイカという名前なんである(無論、素敵な漢字が当てられてはいるが)。生まれて26年、スイカ、スイカと呼ばれ、自分でもスイカネタをこうして使えるまでに咀嚼できるようになっている。そんなわけで「スイカちゃん、ポーズ取ってー」と依頼したら、ほら、ちゃんとスイカを食べるポーズ。えらい!

2022年10月24日月曜日

3連敗4連勝とは

ああ、ダルビッシュは好投して一時勝ち投手の権利も得て降板したのに後続が逆転2ランホームランを4番のハーパーに打たれ、パドレスは負けてしまった。1勝4敗でワールドシリーズ進出はならず。残念だがフィリーズに勢いがあった。

ア・リーグはヤンキースが、3点リードもすぐに逆転され、それでも一時5ー4とまたリードし気を吐いた。だがアストロズは強い。7回に2点入れて再逆転。そのまま強力リリーフ陣がヤンキース打線を抑え、無傷の4連勝でリーグ優勝しワールドシリーズへ進出した。ヤンキース最後のバッターはアーロン・ジャッジ。ここでもしもの同点ホームランが出て、その後延長で逆転でもしたら、さすがはジャッジとなり、そこから奇跡の3連敗4連勝なんぞやってのけたなら伝説になっただろう。

日本のプロ野球では古くは1958年西鉄対巨人戦での西鉄の「神様、仏様、稲尾様」で有名な3連敗4連勝があり、その後も1986年の西武対広島戦、初戦の引き分けの後、西武が3連敗するも4連勝し第8戦で決着したケース、1989年の巨人対近鉄戦も、巨人が3連敗を喫してから4連勝した。あと、3連敗3連勝したが結局押し返されたのが1976年の巨人対阪急の巨人で、3勝3敗になった翌日の南日本新聞には「長島巨人が逆転の4連勝をする!」と書かれてあったが、夢は現実にならなかった。ただ、日本での3連敗4連勝は確率17.6%で意外に高いと思った。3連敗でも諦めてはいけないってことだ。

この3連敗4連勝という大逆転は日本よりも歴史が長いメジャーリーグではワールドシリーズでは1例もなく、2004年のポストシーズンのア・リーグ優勝決定戦でようやく初めてのケースが起きた。東海岸のライバルチーム同士、ボストン・レッドソックス対ニューヨーク・ヤンキース戦で3連敗したレッドソックスが最終回まで負けていたのに、代走の1塁ランナーが果敢に盗塁をし成功、そこから同点に追いつく。延長でサヨナラホームランが出てようやく1勝を上げると、その後の3戦も勝って奇跡の逆転を果たした。レッドソックスはその勢いでワールドシリーズは4連勝で勝ち、1920年ヤンキースにベーブ・ルースを金銭トレードで放出して以降優勝出来なくなったいわゆる「バンビーノの呪い」を1918年以来86年ぶりに払拭できたのだった。1920年以降ヤンキースは常勝軍団となり、そのヤンキース相手に大逆転で勝ち、ワールドシリーズ優勝出来たのだからレッドソックスにとってはこの上ない喜びだった。翌年、対ヤンキース戦の前にワールドシリーズ優勝のリング贈呈式をやってのけ、ライバルに見せつけたのは一方は痛快、一方は悔しさの極みだったろう。この大逆転以降、ことワールドシリーズ優勝にかぎればレッドソックスが4回、ヤンキースは2009年に松井秀喜が大活躍した1回のみとレッドソックスが押している。↓ヤンキースに大逆転したレッドソックス。背番号55の松井が力なくダグアウトに帰る姿も写っている。
ところで、この大逆転をまた起こしてもらおうと、ヤンキースメンタルスキル担当のチャド・ボーリング・コーチが3連敗4連勝のシリーズのハイライトビデオを編集し、選手に見せて鼓舞したという。あれれ?そのビデオというのが先のレッドソックスの劇的な大逆転劇で、相手は当のヤンキースだよ。この事実にヤンキースの試合を中継するYESネットワークの実況アナウンサーとして有名なマイケル・ケイ氏が、自身が持つ番組で厳しく批判。「どうやったら、そこまで無神経になれるのか。頭がおかしくなったのか?」と全面的に否定し「私は04年に現役だった複数のヤンキースのOBに聞いてみた。彼らは、自分たちの屈辱的敗退を今季チームのモチベーションに使われ憤慨していた」と話したという。SNSでは賛同するファンから、ヤンキースへの批判コメントが殺到したというからさもありなん。まあ、日本で言うならヤンキースが巨人、レッドソックスが阪神ってところで、いくら大逆転シリーズが1回しかないとはいえ、ライバルチームが自分たちのチームを蹴散らすビデオを見てもねえ。

日本では意外に多いこの大逆転、アメリカでは少ないというのも何かしら国民性が関係しているのかしら。昨日のトレード話など日米での違いにやや敏感になっている私である。

2022年10月23日日曜日

メジャーリーグ観戦で思う

朝はメジャーリーグの各リーグ優勝決定戦シリーズを観戦しつつのんびり過ごした。

ナ・リーグは第4戦でフィラデルフィア・フィリーズがサンディエゴ・パドレスに1回表にいきなり4点を先制され、今日はパドレスの勝ちで2勝2敗のタイに戻されるかと思いきや、その裏すぐに3点を返し接戦模様になった。その後追いつかれたパドレスも2点を入れまたリードするもすぐにまた逆転され、結局、試合は10ー6でフィリーズが勝ち、3勝1敗となりワールドシリーズ進出に王手をかけた。明日はパドレスはダルビッシュが当番予定、どうなるかな。

ア・リーグはヒューストン・アストロズがニューヨーク・ヤンキースを5ー0と圧倒し3勝0敗でこれもワールドシリーズに王手をかけた。アストロズは去年もア・リーグチャンピオンだったので今まさに黄金期である。投手ともに力強く、また簡単に勝負を諦めないところがあり、ヤンキースはホームラン62本のジャッジがいてもここから逆転するのはまず無理だろう。ジャッジも62本の記録更新のために9月に打撃のピークがあったようで、ポストシーズンはほとんど打てていない。ニューヨークのファンというのはシビアで大スターのジャッジにですら打てないとブーイングを浴びせる。かつての王や長島に巨人ファンが罵声を浴びせるようなもので日本ではまず考えられない。しかし、だからこそヤンキースはワールドシリーズ優勝が27回もあり2位のセントルイス・カージナルスの11回を大きく引き離しているのだろう。

ワールドシリーズはアストロズ対フィリーズか。予想をすれば勝つのはアストロズだろう。レギュラーシーズンで100勝以上を上げ、ポストシーズンに入って一度も負けていない。特に地区優勝シリーズでのシアトル・マリナーズとの延長18回の死闘はすごいと思った。あんな場合、甲子園高校野球では裏の攻撃チームのサヨナラ勝ち1ー0のパターンだよ。それが18回表に1点をもぎ取り勝った。球場はマリナーズファンが大応援しているTモバイル・パークでのことだ。投手8人を繰り出して1点もやらないのだからねえ。

あと、ポストシーズンで良かったねえと思えたのが、フィリーズのマーシュ選手だ。この選手7月までは大谷のいるエンゼルスにいて長い髭で目立つ存在だった。

それがフィリーズにトレードされてしまった。しかしそれが吉と出た。リーグ6位でぎりぎりポストシーズンに進出したフィリーズは上位のチームを次々と破りワールドシリーズ進出寸前にまで来ている。マーシュもアトランタ・ブレーブスとの3試合目には先制の3ランを打って勝利に貢献した。エンゼルスにいたらワールドシリーズどころかポストシーズンにも進むことすら叶わないところだった。
ポストシーズンに行けそうなチームはトレード期限の7月末にトレードを活発に行う。これは日本ではまず考えられないことだ。そんな時期にレギュラー選手のトレードをしたら遺恨が残りそう・・。中堅手が固定されていなかったフィリーズは若手有望株のオーハッピー捕手を放出してでもマーシュを取った。そしてそれがうまくいっているところに凄みがある。

野球ひとつ取ってもアメリカと日本の違いを感じる。仕事に関してもそう。頻繁に転職を繰り返しキャリアアップをするアメリカとかつての終身雇用制の影響がまだ残る日本との違いだ。どっちがいいとも言えないが、ダイナミックさで見ていて楽しいのはやはりアメリカかな。

2022年10月22日土曜日

ああ、勘違い

昨日のカールの勘違いされた話題にちなんでだが、子どもってまだ世間のことや世の中の常識をよく知らないから自分の知識や感性だけで物事を判断しがちである。そんな「子ども勘違いあるある」がネットに出ていた。

・子供の頃、水商売を皿洗いのような水回りの仕事だと思っていて、「お母さんは水商売をしてます」とみんなに言っていた。
・唱歌の「ふるさと」で、「うさぎ追いしかの山」は「うさぎおいしい」ってずっと勘違いしてた。昔の風習であったんだろなって思ってた。
・運動会のときに言う、選手宣誓の「せんせいっ!」は、ずっと「先生!」って呼びかけてるのかと思っていました。
・いつもテレビで言っている「中国地方」は「中国(中華人民共和国)」のことだと思っていた。天気予報で、どうして中国が入ってくるのか意味不明だった。
・「ぶしょうひげ(無精ヒゲ)」って「武将ヒゲ」だと思っていた。何かかっこよくてあこがれたけど、実際は反対だった。
・敗者復活戦は「歯医者復活戦」だと勘違いしていて、歯医者さん同士の争いごとだと思っていた。
・ニュースの「誤って転落」は「謝って転落」だと思っていて、頭を下げながら落下する変なイメージを当時持っていた。

と、まあどれか一つくらいはみんなも子どもの頃に勘違いしていたんじゃないかな。いや、大人でも最新の機器やネットに慣れていないと勘違いはある。これも同じネットに出ていた。

・女子高生が内側のカメラで自撮りしているのを見ていたおじさんが、自分が写真を撮られていると勘違いしたのか、満面の笑みでピースしてた。
・うちの母は、Suicaは使い捨てだと思っていたらしく、最近まで毎回新しいSuicaを買いに行ってた。

・うちの母親が、「ねえねえ、私もツイッターやってみたい。どこに売ってるの?」と聞いてきた。(似たようなのが、20年ほど昔「インターネットどこに売っていますか」というオヤジがいたってのもあった)
・友達の家に漫画を借りに行ったら、お母さんが出てきた。「ONE PIECEを借りようと思って、と伝えたら「あら、私のでいいの?」と言われた。何か勘違いしていると思う。

ははは、勘違いシリーズって面白いネ!

2022年10月21日金曜日

ネコをたくさん飼う家

うちの隣家では住宅兼そろばん教室をやっている。それで夕方には子どもたちが2階に上がる階段を上り下りする姿が毎日のように見られる。今日はある生徒のお迎えにお祖母さんとおぼしき人が来ていたそうだ。

その頃、私の家のロッジには家裏のネコのハッピーとキタローがいつものように夕方のエサもらいに来ていた。カールは17時にゲンちゃんが自動給餌器でエサをもらうまではハッピー&キタローにはエサは上げないと決めている。我が家のネコを差し置いて・・ということらしい。それはいいとして、そのそろばん塾生徒がお祖母ちゃんに我が家を指さしてこう言っていたそーな。

「おばあちゃん、あそこの家、ネコをいっぱい飼っているんだよ〜」

え?違う違う、違うって!うちで飼っているのはゲンちゃん1匹だけ。カールは心の中でそう叫んだとか。
↓そろばん教室に上がる階段
↓はエサ待ちしているキタロー(左)とハッピー(右)
↓エサを食べ終わって舌なめずりのキタロー
↓食後のハッピー。ゲンちゃんにはいつも関心なし、です。
ううむ、↑の写真のような様子を見られていては「ネコ多頭飼いの家」と思われても仕方ないかも・・。

2022年10月20日木曜日

渋滞勘

まだ出勤前、月曜同様にサブアラドDrから電話があった。なんと、またしても高速道路でスリップ横転事故があって渋滞なんだって。場所は例の登坂車線がある坂だという。今日は晴れているというのに・・。

ネットで確認すると3km半ほどの渋滞とのことだ。それを覚悟で鹿児島北インターから入るか、下の道路を通って薩摩吉田インターから入るか。私の勘ではどちらもいっしょくらいの時間がかかると出た。ならば、ちまちま渋滞に巻き込まれるより走って行ける一般道+吉田インターから高速入りにするべー。

下田町を出て川上町の高速道路にかかる橋を渡る時に下を見れば、渋滞を抜けてきた車がすいすいと走って鹿児島の料金所を通過していた。この場所から高速に入れれば一番効率がいいんだがそれは出来ない。そのまま高速と並走して吉田インターに向かった。で、吉田インター手前の三叉路に着き、信号待ちとなった。

後は高速でびゅーんと進むだけと思ったらここが盲点だった。なんと信号待ちが6分半にも及んだのだ。信号が変わるのに2分近くかかっていて、↓の写真の時点ですでに2分は待っていた。そんなに車が並んでいるわけでもないのにちょっと前の赤信号を抜けるのに4分以上かかったよ。こんなのイヤだー。
高速進入以降はスムーズだったが、結局病院には15分ほど遅れて着いた。あの信号待ちで大きくロスしなければ・・。午前9時を過ぎて医局に木曜だけ非常勤の大菩薩Drが遅れてやって来た。「先生は高速を通って来たの?」「ええ、事故で渋滞でして・・」「でしょう」時刻を見ると、普段大菩薩Drが到着する時刻より15分ほど遅れていた。そうか、私の渋滞勘は当たっていたんだ。どっちが正解ということもなかったか・・。あ、いや高速代を半分で済ませただけ私の選択は間違っていなかった。でしょ。

2022年10月19日水曜日

母は強し、たとえ94歳でも

外来担当日の今日、94歳の高齢女性が診察室に入ってきた。杖をついてはいるが、年齢の割にはしっかりと歩けて受け答えも普通だった。で、カルテを見ると、うむむとなった。はて?この患者さんどこが悪いんだ?定期処方薬が出ていないので何か症状があっての受診だろうと思い、「今日はどこか悪いのですか」と尋ねた。すると「私じゃないの、息子のなの」と言う。どうやら「息子の代理受診で来た」と言っているようなのだ。そんな逆じゃないのか。「おい、息子さんがどこかにいないかい」と看護師に尋ねるが、その高齢女性が「息子は外に出ようとしない。だから処方をもらいに来たのよー」と急かした。

名前を確かめ、息子さんのカルテを開くと確かに定期薬をもらっていた。いやはや、普通はさー、59歳の息子が94歳の病身の母の薬をもらいに来るものだろう。驚いたよ。ちょっと変わり者の息子らしい。もしくは引きこもりか。

驚きつつも処方を切りその高齢女性を見送った。あ、写真を撮っておきたかったな。私はよくかくしゃくとした高齢者をよく写真に撮っているのだ。うかつだった。それにしても母親はいつになっても母親、「女は弱しされど母は強し(文豪ヴィクトル・ユーゴーの言葉)」とはよく言ったもんだわ。

2022年10月18日火曜日

ベトナム人実習生

昨日の朝礼では老健「青雲荘」で働くことになるベトナム人の技能実習生2人が入職の挨拶をした。ともに女性で「アイン」さんと「ガン」さんだ。全部本名で名乗らせるのは日本人には覚えにくいので一部を取ってそう呼ぶことになった。本当なら去年前半にはやって来ていたはずだがコロナのせいで今の時期になった。↓左アイン、右ガン。

日本語研修を受け、たどたどしくも日本語で挨拶をし、職員から大きく拍手をもらっていた。可愛いんだ理事長など「日本語って簡単なのか?オレは外国語をそんなに短期間でしゃべれないぞ」と驚いた様子だった。いや、そこは生活、いや人生がかかっていると思えばこそだろう。アインさんは離婚歴があり子どもも残してのことだという。よほどの覚悟がないと出来やしない。これから3年間日本で働き、おそらくは故郷へ送金をし、いずれ帰国して向こうでも活躍するはずだ。彼女らの名前を覚えるために私は少しひらめいた。左のオレンジの服のアインさんが志村けんのもの真似をしている姿を想像したんだ。「アイ〜ン」ってね(笑)。ガンさんは覚えやすいのでそのまま。今度青雲荘に行ったら必ず声をかけてあげよう。

日本の少子化問題はすぐには解決できそうにない。ならば外国人の労働者受け入れはますます増えていくと思う。ならばそれに向けての整備も必要だ。青雲会病院では今回が初めての外国人受け入れだが、アインさんガンさんのケースがうまく行けば今後も受け入れ拡大となるはず。お互いのためでもあり、少しでも受け入れがうまく行くよう協力して上げたいね。

2022年10月17日月曜日

アドバイスで渋滞を通り抜け

月曜の朝の雨の日、よくあるのが高速道路のスリップ事故だ。

今まさに国道3号から高速に乗ろうとする時、サブアラドDrからスマホに電話があった。「こてる先生、今どこ?」「高速に乗るところ」「ああ、それじゃー教えとくが、その先トラックの横転事故があるから気を付けてナー」「あいちゃ、じゃー渋滞だろ、嫌だな」「それがな、渋滞に来たらそのまま並ぶんじゃなくて左側にある登坂(とうはんorとはん)車線を使って進んだらいいぞ」「え、どういうこと?」最初は彼の誘導の意味が分からなかった。

しばらくすると登り坂に差し掛かるところでの渋滞があった。サブアラドDrの言うとおりなんだが、登坂車線はないぞー。
しかし、渋滞の最後尾にくっついていると、すぐに登坂車線が見えてきた。サブアラドDrは「そこを登っていけば事故現場があってそこはまた中央車線に入りこむんだ」とのアドバイス。で、思い切って左の登坂車線に入って先へ進んでみた。他の車はおとなしく渋滞に並んでいる。
すいすいと登っていき、2、3分で渋滞先頭に着き、横転している車が見えた。サブアラドが通過した時はまだ警察は来ていなかったそうだが、ちょうど警察官が車から降りて、今まさに交通整理が始まるところだった。渋滞の先頭は意外にも車がまばらですいっと通り抜けられた。↓さすがに運転中撮影で手ぶれになってしまった(^_^;)。
「オレの言ったとおりだろう」とのサブアラドDrに「いやー、珍しくサブアラドのアドバイスが効いたわぁ。ありがとうございますっ!」とお礼を言った。病院到着への遅れはほんの4、5分で済み、朝礼には余裕で間に合った。

私より10数分遅れて高速に入ろうとしていた歯科口腔外科の山守先生はラジオ情報で利用するのを避け一般道で向かったがいつもより50分も遅れたという。サブアラドDrのこの手のアドバイスはたいてい後の祭りだったり渋滞に巻き込まれたりで、どうしようもないことがこれまでは多かった。いやはや今度ばかりはほんまに助かった。感謝ですーっ。

2022年10月16日日曜日

下克上のメジャーリーグポストシーズン

今日は朝からメジャーリーグ観戦ざんまいだった。メジャーリーグは10月に入ってレギュラーシーズンの162試合が終わり、いわゆるポストシーズンに入り、ア・リーグ、ナ・リーグともに短期決戦での勝負が続く。ポストシーズンに残れるチームは各リーグ15チーム中6チームだけで毎年のように進出するチームがある一方、ほとんど出来ないチームもある。大谷のロサンゼルス・エンゼルスは後者でここ2014年が最後でそれ以降残れていない。大谷が来シーズン終了後のFAでチームを去るのではないかと噂されるのはそのせいもある。

今は地区優勝シリーズといって5試合3勝勝ち抜きというある意味一番厳しい戦いの最中だ。というのもレギュラーシーズンでいくら勝とうが、たった3敗しただけでリーグ優勝決定戦、さらにその先のワールドシリーズに進めなくなるからだ。10月10日にも書いたが、ニューヨーク・メッツは100勝以上上げながら地区シリーズにも進めなかった。さらにメッツと同地区(ナ・リーグ東地区)で激しいトップ争いをし100勝以上を上げ5年連続地区優勝をしたアトランタ・ブレーブス(去年のワールドチャンピオン)も今回の地区優勝シリーズでリーグ6位でぎりぎりポストシーズンに進出したフィラデルフィア・フィリーズに1勝3敗で敗れてしまった。短期決戦の怖さだ。

それとア・リーグの常勝軍団アストロズ対21年ぶりポストシーズン進出のマリナーズの試合経過は、ネットでチェックしていたところ、何と17回まで0対0の延長戦、まるで昔の夏の甲子園みたい。結局18回表にアストロズが1点を入れマリナーズを突き放し、3勝0敗でリーグ優勝決定戦へ進むことになったがいずれも大接戦で力の差はほんのわずかだった。

そして今年のナ・リーグで111勝という全球団で最高勝率を上げた名門ロサンゼルス・ドジャースはここ10年連続地区優勝を果たしているが、リーグ5位のサンディエゴ・パドレスとの決定戦では1勝2敗と瀬戸際に立たされていた。それで、今日は2勝2敗のタイに戻すべく気合いを入れて臨んだが・・3ー0とリードしながら7回の裏にヒット、ヒットでつないだパドレスになんと5点を入れられ逆転負けを喫してしまった。その瞬間はパドレスのダルビッシュも歓喜の雄叫びを上げ喜びを現していた。レギュラーシーズンでは22ゲーム差も付けていたのに・・と、私なんぞドジャースに同情もしたくなるが、サンディエゴのファンは「Beat LA!(ロサンゼルスをやっつけろ!)」の大合唱で24年ぶりのリーグ優勝決定戦進出を後押ししていた。そっちもよく分かるわ〜。横浜ベイスターズが日本シリーズに進出決定するのと同じ(だったとしたら24年ぶり)だといえば日本人には分かりやすいか。


さらにア・リーグの残りの対戦、メジャーリーグきっての名門ニューヨーク・ヤンキース対クリーブランド・ガーディアンズ(去年まではインディアンスだったのを改名した)は東地区1位と中地区1位同士の戦いで、チームカラーが違っていて、ヤンキースはスター選手をそろえ今シーズン62本のア・リーグホームラン新記録を作ったアーロン・ジャッジを筆頭にホームランで得点が多いが、ガーディアンズはホームラン数はリーグ下から2位でその分三振をしない率はリーグ1位と、ヒットをつなぎ走ってコツコツ得点をするチームだ。そのコツコツ打線が1勝1敗とヤンキースに食らいついていた。今日は9回までにヤンキースはホームラン3本で5点に対しガーディアンズはヒットでの3点しか取れず追い詰められた。しかし9回裏に1点差に詰め寄り、なお2死満塁の好機で新人オスカー・ゴンザレスが中前へ2点タイムリーを放ち、逆転サヨナラ勝ちを収めた。いかにもガーディアンズらしいしぶとい勝ち方で逆にヤンキースを崖っぷちへ追い詰めた。チーム年俸はヤンキースが約366億円に対しガーディアンズが約101億円と3倍上もの差があるのに現状結果はこうだ。ちなみにポストシーズンで2点以上のリードで9回を迎えた場合は167勝0敗だったヤンキースにとっては歴史的な敗戦だそうだ。そんなデータまで調べる人がいたのと、データがやたら出てくるベースボールらしい話題でもあった。↓逆転直後、殊勲の1塁のゴンザレスに駆け寄るガーディアンズナイン。

いやはや、今季は上位チームがいずれも苦戦し、うち2チームは敗退してしまった。まあ勝ちに一番こだわるヤンキースがこのまま即敗退とは思えないが、ジャイアントキリング(下克上)が目立つ今シーズンだ。特にナ・リーグは5位と6位のチームがワールドシリーズをかけて戦う。勝ち上がったどちらかがワールドチャンピオンになれば毎年金満球団にしてやられているファランチャイズのファンたちは大いに溜飲を下げることになるだろう。

2022年10月15日土曜日

胃カメラするしない?

土曜日は2回に1回は仕事が組まれていて、その上、今日は夕方までの日直もある。さぞ忙しったかと思われるかもしれないが、さにあらず。かなりヒマな土曜日だった。午後なんて13時ごろに患者一人診ただけで後はうたた寝していたもん。

唯一の予定外は緊急内視鏡があったことくらいか。土曜日は基本、内視鏡は行わないが、「初老の男性患者が1週間前から心窩部痛あり、今朝からタール便が出た」という病状を聞き、「あ、これは胃カメラをすべき症例」とピンときた。昼前に緊急内視鏡を行い、結果はやはり出血性の胃潰瘍で内視鏡的止血処置が必要だった。胃の中は血だらけで、止血処置が終わった後も患者さんは嘔吐が数回あり、無論入院させたが、夕方はタール便もまた出た。心配する看護師に「それは昼の出血の残血だから大丈夫」と言い残して帰宅した。あれだけしっかりクリップを掛けたらそうそう再出血するはずはなかろうてー。

この患者さんは問診で他医から処方されていたネキシウムという潰瘍予防に非常に有効な薬を自己中断していたというのも出血性の潰瘍を疑った理由だ。だいたい問診の段階で診断の半分は可能だ。その後、診察と検査で確定させるが、今回のようなケースでは「内視鏡は今日はやっていないから週明けの月曜にしましょう」では済まされない。

逆に「胃が痛くてしょうがないんです、今すぐにでも胃カメラをして下さい」と懇願する患者さんに「今日は薬出しておくから胃カメラは来週しましょう」と応じることもある。青雲会病院に来て22年以上、経験を積み、そのあたりの見極めは大学病院時代よりちょっと進歩したかなと思える土曜の午後だった。

2022年10月14日金曜日

頴娃町実家に薩摩ツゲあり

昨日の南日本新聞の「記者の目」欄に「薩摩柘をいつまでも」との記事があった。「薩摩柘」は「さつまつげ」と読む。

記事によると、鹿児島特に南薩では女子が生まれるとツゲの期を植える風習があり、年頃になると大きくなった木を売って嫁入り道具の足しにしたらしい。これを読んで私は幼い頃を思い出した。南薩は頴娃(えい)町の実家の垣根近くの木を見て、オエイ祖母ちゃんに「この木は何?」と尋ねたら「ツゲの木だよ」と教えられたのだ。縁側からすぐの所にありいつも眺められて、そんなに大きな木ではなかった。当たり前にそこにあったんでどこにでもある普通の木と思っていた。頴娃町が本ツゲの有名産地とは知らなかったのだ。↓頴娃町のツゲの木。
今だったら絶対デジカメ写真に収めていたはずだ。しかし、頴娃町の実家はもう跡形もなくなっている。もう25、6年前だったか、老人施設を作りたいとの申し出があり、家土地を父デンコーが売ってしまったからだ。1986年を最後に誰も住んでいなかったのでそれは当然の帰結だった。私も6歳まで住んでいた頴娃町の実家の思い出は、小さな池とツゲの木、それに汲み取り式の屋外の便所だ。もっとも後からトイレは屋内で出来るようになったが・・。今回古い写真を取りだして確認したが、それらしい木も便所も写真にはなかった。

私はいつも思うのだが、何気ない風景も写真に撮っておくといい。今では当たり前と思っている風景、光景が後ではかけがえのないものになるんだ。そんなこんなでさらに昔の写真を眺めていて、あれ?と思う写真があった。オエイ祖母ちゃんが正装して写っている1枚の写真、実家を背景にし、昭和50年(1975年)前後と思われるが、背後の窓に反射している木はツゲじゃないかな。

ちょうど縁側に当たる場所だし、十分その可能性はある。誰も気がつかないような新聞記事がきっかけでひととき思い出に浸ることであった。

(追記)日記を読んだカールが「10年以上使ってます」とLINEで連絡してきよったわ〜。

2022年10月13日木曜日

充電は生きていた!

この間のカーペット作業後にちょっとしたトラブルが起きていた。テーブルの電源コンセントを引き抜いて、また付け直した後のノートパソコンが充電出来なくなっていたのだ。2ヶ月ほど前まで私が使っていたMacBookProをカール専用にしていた。充電のためのUSB-Cケーブルを差してもバッテリーマークに充電マークが出ず、そればかりか残量%が少しずつ減っていくのだ。こんな時に試すべき方法があれこれネットで出ていてそれらを試すも全くダメで、これは機器の故障と判断した。

で、今日の午後、中央駅のビックカメラ内にあるアップルストアにMacBookProを持ちこんだ。電話予約をしていなかったのでしばらく待たされた後、係員に不具合を説明すると「チェックしてみます」と奥に持っていった。実はパソコン不具合でここに来るのは二度目なんだ。前回は2年半前、充電どころか全く反応しなくなり基板の交換修理になった。修理代は6万もかかった。今度もそれくらいなら新品を買うよりはまだマシと腹をくくっていた。

しばらくして係員がMacBookProを抱えて説明を始めると・・意外な事実が分かった。確かに充電のための右側の2個のUSB-Cポート(MacはこれをThunderboltポートと呼んでいる)は故障しているが、「左右両方(合計4個)あるうちの左側のポートは充電出来ますよ」と言うのだ。何?実は前回の修理の後2ヶ月ほどで左側のポートは充電出来なくなっていたはず。何度も何度も試してびくともしないので諦めていたのだ。幸い右側のポートだけでも充電やマウスのポートとして使えていたのでここまでやって来られた。しかし左側ポートが実は死んでいなかったとは・・。↓。黄色のマークを見ればちゃんと接続出来ていると分かる。

もし右側も修理するならば「8万はかかります」だって。うへ、まだ充電出来るのならやりませーん。狐につままれたような気分であったが修理せずに済むのは有り難い。自宅でチェックすると、これまで使ってきていた充電コードが接続不良と分かり一番新しい市販のコードにしたら確かに充電が出来た。ただ2個あるポートのうち奥は接続がやや不安定。手前の実質1個のみが完全に生きている。そこで私のUSBハブを取り付けて使うと、充電もマウス操作も可能となってカールも一安心した。100%充電マークを見て本当にホッとしたねぇ。
でも今度は私のUSBハブがなくなった。たまに使うだけなんだが、ないとやはり困る。ネット注文すると手頃なのが見つかりさっそく注文した。
いやー、下手すりゃ8万、いや新品パソコンなら14万かかったかもしれなかったものが2千円ちょっと済めば、なーんにも文句はありませんてー。

2022年10月12日水曜日

田んぼ患者って何?

うへー、今日の外来は忙しかったよぉ。

午前中がずっと患者続きなのは分かる。でも13時過ぎに外来終えて上に上がろうとしたら「先生、救急要請です」ときた。午後は救急当番なんだ。「畑で倒れていた高齢男性・・」それと「(到着まで)20分くらいかかります」との情報だけだった。はあ、今日は13時半から防災訓練があってその時間には外の駐車場へ集合しなければならない。訓練には行けないな・・それで信号医局長に「今日の訓練には参加出来ません」と報告に行くと「私もいけなーい」だって。みんな忙しいわ。

さらにだよ。13時20分に外来看護師から「先生、救急依頼で、田んぼに落ちて・・」と聞かされ「ああ、それね。13時半ごろには運ばれて来るんでしょ、聞いているよ」と答えると「いいえ、それではなく別件です。1.5mの高さから田んぼに落ちて頭を怪我していて・・」えー、もう一人いたの?!どんだけ田んぼって危ないとこなんだよー。しかしこれは困った。まだ最初の田んぼ患者は来ていない。受け入れOKしたら2台がかち合ってしまう上に、職員の大部分は防災訓練で外に出ていて、これは対応しきれないと判断し、断った。いわゆる苦渋の決断ってやつ。

田んぼ患者1号はぴったし13時半には搬入された。鹿児島市内から田んぼの様子を見に来た長兄が実家の弟の様子がおかしいと連絡したのだった。発語障害があり立位が取れなくなっていた。これはまず頭部CTの実施だ。案の定、脳梗塞だった。CTではっきり分かるくらいだからこの1、2時間で起きたものではない。脳外科のカワゼンDrに引き継いでもらった。

そんな中、もう一人、気になる外来患者がいた。昼前に来院した人で、私が忙しいので内科のダヒロDrに診察を依頼していた初老男性だ。ダヒロDrから「ビリルビンが16以上もあります」と聞いてただ事じゃないと分かった。入院すべきは分かるが、CTでも急性肝炎によるものか総胆管の閉塞性黄疸によるものかはっきりしなかった。総胆管結石確定なら私が診ることになるが・・。結局、両方の疾患に対処できる鹿児島市内の病院に救急転送することになった。うへー。

夕方には発熱があると隣町のクリニックから精査依頼とやらが来た。その時間帯は採血や画像診断がぎりぎり可能だが人手が少なくなるタイミングで入院になると忙しさが増す。私の診断は軽度の肺炎、でも本人がどうしても入院はいやという。ま、外来でもやっていけない状態ではなかったので抗生剤点滴と処方を出し、返書まで書いて帰宅させた。入院させなくても大丈夫だったか?いや、たぶん大丈夫。この辺は長年の臨床の勘というやつだ。

終わってみれば17時半過ぎには業務は終わっていた。いやいや、だからといって定時じゃんと思ってもらってはチトきつい。帰りは老健のオマルさんと碁を打つ気力もなく、早々に帰宅したったヨ。

2022年10月11日火曜日

アナタがそれにハマった日

先週、医師会の会合で大井病院の泣かん薗院長と会った。帰り際に「最近ボウリングはどう?」と聞かれ「全くやっていない。今年に入って1回しか投げてしない」と答えると「私の方はどっぷりです」という。まあプロアマ戦などに出ているとは聞いていたが・・。「実は職場でチーム作って実業団として大会に参加しているんですよ」さらに「岡山商科大で学生チャンピオンになった野村選手を職員に迎えているんです」とも。へーえ。

元はと言えば鹿児島国体だ。2年前に開催されるはずが3年後に延期になった。その国体に他県から優秀な選手を迎えていたそうだ。しかし中止になったため多くは他県に移ったが、野村選手は鹿児島に残ると言ってくれ、そこで泣かん薗Drが病院の職員に迎え、いっしょにボウリングをしているんだという。「野村君はとちぎ国体にも今行っています」とも教えてくれた。ほう。

今日の南日本新聞にその野村経博選手を含む成人男子の4人チームが優勝したと大きく出ていた。日置秀一プロもチームにいてみんなを支えてくれたようだ。日置プロは男子プロでも一流だからそりゃ心強かっただろう。↓左から日置プロ、東福選手、久冨木選手、野村選手。

日置プロとはT-MAXボウルで知り合いだし、写真に出ている東福選手とは串木野トリオリーグで投げたことがあった。私が知ったばかりの野村選手の肩書きには「七徳会大井病院」の名がちゃんと出ていて泣かん薗Drもさぞご満悦だろう。

ところで、元青雲会病院勤務の泣かん薗Drにボウリングを勧めたのは他ならぬ私だ。20年以上前、年に2回ある姶良郡医師会ボウリング大会(3人チーム戦)でなかなか優勝出来ず、ボウリングの上手い職員を私は探していた。泣かん薗Drは「ボウリングには自信がある」と言い、確かに腕の振り上げ、狙いともに上手で、ぜひボウリング大会にと出てもらい、4回目にして初優勝したのだった。そこで「先生ならマイボール作って投げればもっといいスコア出せますよ。作りましょう!」とマイボウラーへと画策したが、泣かん薗Dr、すぐには乗ってこなかった。2大会連続でチーム優勝をしたが、やはりマイボールは持とうとしなかった。

それがひょんなことから1年後にマイボウラー誕生となる。これはずっと昔の日記ネタにもなった。で、昔の日記を検索して調べてみたら・・驚いた。泣かん薗Drが初めてマイボールを作ったのは2003年の10月11日、19年前のぴったし今日だったのだ。ボウリング場は今はなきトーフクボウルだ。一部抜粋してみよう。

「・・昼は仮眠をとって、医学部ボウリング大会「納杯」のためトーフクボウルへ。 今日はそれだけではなく、泣かん薗Drのマイボール作りもある。
すでに泣かん薗ファミリーは投げ始めていた。 子供たちはボウリングが初めてで、とても楽しそうだった。 オーヤマドリラーにマイボールは初めてですからと泣かん薗Drを紹介し、早速ドリルしてもらった。15ポンドのボールを投げるのでうまく行くか心配してたようだが、あまり重さを感じないと驚いていた。 まだ、上手く回転をつけられずスキッド(ボールのすべり)が多い球質だけど、徐々にフックボールを投げられるようになりストライク連発するようになるさ。
ハマるぞぉ。」

いやー、そのハマりっぷりは私の予想を越えていたわ!

2022年10月10日月曜日

勝者のメンタリティ

カールに「9時から12時までの間にはカーペットが届くからー」と8畳の畳部屋に同サイズのカーペットを敷く作業を頼まれていた。部屋には机や机代わりの小テーブルが3台あり、それらを一旦どけて敷かねばならず、一人ではとても出来る作業ではない。で、今日は「スポーツの日」、メジャーリーグのポストシーズン、メッツ対パドレスを見たりネットしながらカーペットの到着を待った。しかし10時、11時と待てど来ない。

メジャーリーグは気持ち応援していたニューヨーク・メッツがサンディエゴ・パドレスに完敗で結局1勝2敗で敗退してしまった。レギュラーシーズンでは100勝以上を上げ普段なら地区優勝をしてナ・リーグ優勝決定にも行けそうな成績だったのに、同地区に去年ワールドシリーズ優勝をしたアトランタ・ブレーブスがいて、一時10ゲームも離していたのに最後の直接3連戦を全勝されて逆転されてしまったのだ。メッツのオーナーが大金持ちで選手補強をして最近強くなったがそれだけでは勝ち抜けないものなんだ。いわゆる勝者のメンタリティという言葉があるがそれがまだないんだろう。

同じナ・リーグのドジャースもこの10年戦力補強して強くなったが、ワールドシリーズ優勝出来たのは2年前で、2017、2018は目前ではね返された。ブレーブスは去年ようやくワールドシリーズを勝ったがそれまで3年連続地区優勝していてもワールドシリーズにすら行けなかった。メッツは今ようやく戦力が整ったばかり。能力が高い個々がただ集まっただけでは勝ちきれないってことだ。

同じようなことは日本のソフトバンクにも言える。2004、2005とレギュラーシーズンでは1位だったのにポストシーズンで負けて優勝出来なかった。まだ勝者のメンタリティが醸成されていなかったのだろう。2011年に久々に優勝してからはポストシーズンにはめちゃくちゃ強くなった。そこから10年間で7回も日本シリーズで優勝を遂げるのだ。かつての西武、V9時代の巨人にもそれはあったはずだ。サッカーでいえば鹿島アントラーズにはそれがある。現在は川崎フロンターレが勝者のメンタリティを体現しているといえるだろう。だが、フロンターレがそうなったのはこの5年くらいで(リーグ戦優勝この5年で4回)、確か2000年のナビスコカップでは初めて決勝に進出したものの鹿島アントラーズに敗れたが、後で聞くと試合に向かうバスの中での選手らは緊張でガチガチ、誰も声を発せないくらいだったという。まだ精神的にも優勝できるメンタリティではなかったのだ。フロンターレがこのカップ戦で初優勝するのは2019年になってからでそれまでに準優勝が先の2000年を含め計4回もあったのである。

勝ち続ける組織には当たり前のことが他の組織にはないってことがよくある。もう40年くらい前かな、プロ野球の開幕戦を前に先頭バッターへのインタビューがあり、巨人の選手は「まず出塁をする」ためにしっかり相手ピッチャーの投球を見る、そして他のチーム打者にもそれを教える」などさすが優勝を目指すチームの打者だと思ったが、当時の大洋ホエールズの先頭打者は「あ、一発目から打ちに行きますよ、開幕戦ですから」ってのうのうと言っていて、万年Bクラスのチームはやはりそうなんだと思った。そんなチームでも何十年に1回は優勝も出来る(1998年がそう)が後が続かない。それがないからだろう。

カーペットはなんと11時55分に届いた。ぎりぎりだけど事前約束は守られているか・・。その後、2、3時間かけてどうにか敷き終わった。机がそこにある本や置物などの整理に時間がかかるのよねえ。最後は大腿痛が出たよ。