2019年12月21日土曜日

岐阜まで高速&「涙にしか見えなかった」

「もう4時を過ぎてるわよー!」朝4時半、カールに起こされた。バッと起き、急いで洗面トイレ済ませ着替えた。本当は今頃、高速道路を移動しているはずだった。今月から岐阜に勤務しているセージに青のポロを届けるため、二人して高速で10時間以上掛け向かう計画だったのだ。

カールに「テル君のイビキがひどくて何度も起こされた。足で小突いてもやむのは一時で、すぐにガァーって音が鳴って寝られやしない」とブツブツ言われてもどうしようないことだ。どうにか出発出来たのは午前5時8分。まずは私がプリウス、カールが青ポロを運転して2台で出かけ、鹿児島空港の駐車場にプリウスを置き、私がポロに乗り込んで改めて高速で一路北へ向かった。帰りは飛行機なので空港にプリウスを置いておく必要があったのだ。

岐阜までだと1050kmくらいある。休みを入れて13時間はかかる予定だ。まずはカールが運転し八代先の宮原SA(サービスエリア)で用を足し運転を交代した。この頃には明るくなっていた。私の運転で約2時間、北九州は直方SAでまた交代した。ここのSAはすぐ近くを九州新幹線が並行に通っていてそれを知らず急にゴーーっと新幹線が来たので驚いた。知っていれば写真か動画に撮ったものを。この後は門司を通過し初めて関門橋を渡った。このシーンはちゃんと写真に撮った。そのためにも運転はカールでなくてはならなかったのだ。ただ、あっという間に過ぎてしまった。え?もう終わりかって。

山口には来たことはあるけれど運転は初めてで抜けるのに時間が掛かった感じがする。広島に入る前に山陽道(海側)を通るべきか中国道(山側)にすべきかよく分からなかった。そこで美東SAの案内所で尋ねると「みなさん8割方山陽道を選びます。多少混雑しますが距離も25kmは短いです」という。それなら当然山陽道だ。運転はまた私に代わり、瀬戸内海を横に眺め、「これだったら四国に行くチャンスもあるかもね」とカールと語り合った。二人とも四国にはまだ足を踏み入れたことがないのだった。

お昼が近づき「食事はどうする?」で宮島SAで降りそこで牡蠣ラーメンを食べた。カールは牡蠣が好きだからねぇ。ただラーメン一杯で1000円は高かった。ま、SA内は割高ってことだ。福山SAで運転をまたカールと交代し私はスマホにダウンロードしていた韓ドラ「また!?オ・ヘヨン」を観た。もう少しで見終わる。ダウンロード視聴はネットが繋がりにくいこんな場面で非常に有効だ。龍野西SAでまた私に交代し途中宝塚北SAに寄ってみた。というのも古いナビが道路を全く認識しなくなってしまい、場所確認をする必要があったからだ。着いてみて驚いた。ここがSAなの?まるでアウトレットモールみたいな建物で店も多く人も多い。
アカペラの演奏会もやっていたよ。トイレに行こうとして気が付いたらなんとそこは女子トイレだった。とにかく馬鹿でかくて入口が女子専用と分からなかった。中で男女別れていると思い込んでいたんだ。(↓左が男子、右が女子。うつむき歩きだと気付きにくい)
(女子トイレは確かにこんなだった。見たことない構造でここではて?となって私は引き返した。写真はもちろん撮らず、↓はネットから拝借したもの)
全体に新しくとても綺麗で1年くらいしか経っていない施設に思えた(後で調べると総額40億円で昨年3月オープンとのこと)。新名神高速に入り込んでいてしばらくは標識を目視で確認して東へ向かった。

京都に入ってようやくナビが認識しすっかり暗くなって大津SAで休憩。またカールに代わった。暗くはなっていたけれど琵琶湖も見え眺めがいいところだった。時刻は17時過ぎで出発してちょうど12時間を経過していた。名神高速をそのまま進み、愛知は一宮ICで向きを変え各務原で降りた。結局セージのアパートに着いたのは19時ちょい過ぎ。14時間もの長距離運転だった。ふう。セージの部屋で小1時間休憩し、今度は新たなオーナーとなったセージの運転で夕食のため岐阜市まで向かった。

繁華街にパーキングし鹿児島で言えば天文館みたいなところで店探しした。土曜夜とあって若者らが多く賑わっている。セージが適当に選んだイタリアンバルに入り食事した。支払いの段になって当然私がと勘定に近づくとセージが制して払ってくれた。ほう。車ももらえて遠路わざわざ運んでくれたから当然の対応ということのよう。ありがとう、えらくなったね。

今年1年は全国3ヶ月ごとに研修先が変わり岐阜は4度目で最後になるそうだ。宇都宮、山口、淡路島と本州を股にかけて移動は大変だ。「それですでに辞めようっていう新人もいるよ」だって。「そんなの入社前に分かっていることなのにね」とセージは冷静だ。ただ、1週間前の土曜の歓迎会ではちょっとつらい目に遭ったそうだ。各務原からインターで2つ3つ離れた一宮で会があった後、酔っ払った同僚を一宮のアパートまで抱えて送り届けた。ところが時刻はすでに終電が過ぎ自分のアパートまで帰るにはタクシーを利用するしかない。「新人の給料でそんなムダな金を払えるかい」ってセージは歩き出した。冬の寒い夜である。きつかったはずだ。どのくらいの距離があったのか。調べると23kmくらいはあった。「0時頃から歩いて帰宅したのは午前3時を過ぎていた」。そんな距離を歩き通すなんて、ケチなのか無駄遣いをしたくないのか、セージはいったい誰の血を受け継いんだ?

「半分くらいまでがきつかった。まだかかるか、タクシーに乗ろうか、どうしようかって悩んでいて。でも半分過ぎればあとはもう行くしかないって開き直れた」「すごーい、セージ。でも、その日はふたご座流星群が見えたんじゃない」とカール。「ああ、よく見えたよ。いっぱい降ってきて」「だったらそれも良かったんじゃないの」でも、そこでのセージの答えがなかなかだった。

「いいや、涙にしか見えなかった」うまい!

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