2014年8月5日火曜日

ヒッチコックのベスト作品は?

今朝のラジオ「日本全国八時です」でゲストの毎日新聞の記者が森本毅郎相手にヒッチコック映画を取り上げていた。彼のベスト3は「サイコ(1960)」「鳥(1963)」「疑惑の影(1943)」だという。今日はその中でサイコを紹介していた。封切り時の途中入場お断りや結末を決して人に教えないで下さいなどのエピソードを交え、大まかなストーリーを語っていた。

私はヒッチコックファンで20年以上前にほぼ全作品を見た。その中でベスト1を上げるならやはり「サイコ」にする。サスペンス、意外性そしていつも作品評価の基準である飽きの来なさに優れているからだ。ただこのサイコという作品、確かにヒッチコックが作ったものではあるが彼の代表作というよりは異色作で普段の作風とは違いショッキングなシーンを強調したものになっている。彼の特徴がよく出た代表作は「北北西に進路を取れ(1959)」だろう。一般人がひょんなことから犯罪に巻き込まれ各地を転々とするストーリーだ。このほか「めまい(1958)」「裏窓(1954)」なども面白いが私が2番目に推すのは「レベッカ(1940)」だ。ヒッチコックがイギリスからアメリカへ移住後の最初の作品でアカデミー作品賞にもなった名作である。古くモノクロ映画でもあるため作品名すら一般には知られていない。しかし飽きの来ない作品で主人公ジョーン・フォンテインが後妻に入った屋敷で以前の女主人で亡くなったレベッカの面影とその使用人だったダンヴァース夫人に追い詰められるサスペンスを描いている。相手役はあのローレンス・オリビエでハリウッドのA級作品たる風格もある。(レベッカは2008/04/13にもこてる日記で紹介している。その時は武田鉄矢が友人に勧められてビデオで見てラジオでネタにしたのを聞いたため)「鳥」は有名な作品で不気味さでは一番かな。ヒッチコックは鳥嫌いで有名でいろんな作品の各所にそれがちょこちょこと表現されている。「疑惑の影」は現代から見ればそんなに評価が高いかなと私は疑問だが、なぜかコピーやダビングでなく正式発売のビデオテープで持っているのはこの作品だけで当時ボウリングをいっしょにしていた親戚の大学生がボウリングでのお礼にと私にプレゼントしてくれたものだ。

ヒッチコック作品はモノクロも多いけれど面白さはカラーに劣らない。ややテンポが遅く感じるかもしれないが妙に味わい深いものが多くぜひ堪能してみて欲しい。

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