2024年10月25日金曜日

オーバードーズとオーバーワーク

全くもって忙しい日だった。

朝早くはいつもの各部署報告を聞く院長業務だ。それが終わるやいなや、子宮頸がんのスメア検査が久しぶりにあった。秋は学会日和で担当の川湯家Drが出張で不在だったからだ。そして外来。紹介や新患の患者が多いと時間がかかる。おまけに今日は病棟からの指示依頼も多かった。13時ごろには外来はどうにか一旦終えられたが、食事の後も病棟指示に時間を取られた。そして地域連携室から他院への情報提供書をしかも2通書いてくれとのメールが・・。

14時になって(これが本来の午後外来開始時間)外来看護師から「午後の外来は・・」との打診があった。さすがに「ちょっと休ませてくれ〜」と頼み、OKをもらうも、さらに追い打ちで「救急依頼なんですが、10代の女性が向精神薬を一気飲みしたというんです」と来た。うわ。最初に家族が連絡した地域の精神科病院は救急病院で胃洗浄をしてもらいなさいと指示したそうだが、私はあんまり胃洗浄を評価していない。すでに薬品が体内に吸収されていることも多く、患者にはきつい手技のわりには効果は薄い。それより点滴と観察が重要だ。さらに言えば、一晩は私たちの病院でも治療出来るが、目が覚めてオーバードーズの影響がほぼなくなれば「それでOK、どうぞご帰宅して下さい」で済ませられるのか。今後のことを慮(おもんぱか)り、心身医療的なアプローチが絶対に必要だろう。何もしなければ再度同じことをやってしまう悩める患者の何と多いことか。最初から精神科で診るべきである。そもそも救急って一般救急と精神科救急に分けられる。アメリカなんかではそうだと聞いた。薬物多量摂取の対応は精神科で診て欲しいというのがこちら側の願いだ(私はといえばオーバーワークに気を付けねば)。

結局、救急は受け入れず、私はどうにか30分ほどアイマスクをしての仮眠を取ることが出来た。これだけでその後がずいぶん楽になる。その後、再診の患者らを診て、16時過ぎから緊急内視鏡をすることになった。内視鏡は担当日ではないが、下血の高齢女性患者で大腸憩室出血疑い、これは私の担当なのだ。やってみて案の定憩室出血だった。そしてこれまた予想通り、出血源の憩室は見つからない。結局しばらくは絶食点滴入院をしてもらうことになりそうだ。ヘモグロビンも低下しているので輸血も頼むか。やれやれだ。

夕方、情報提供書を書いてどうにか一息つけた。ふう・・。今の楽しみはメジャーリーグ観戦、大谷翔平の活躍だ。明日からのワールドシリーズがほんと楽しみ。明日は朝から観戦・・げ、久々の土曜外来勤務だった。ちくしょー、全くツイてないぜぇ。

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