2014年7月7日月曜日

ピーちゃん

この日のことではないがカールが沖縄に行っている時にあったネタを一つ。

電話が掛ってきてカールが出ると年配の女性の声で「ヒサコさん?」と聞かれた。「違います」「アナタだれ?」「娘です」「ヒサコさんは?」「ただいま留守にしています」とここまではよかったがこの後が珍妙なやりとりになった。

「何回も電話しているけどいつも留守だから今掃除中なんだけどなかゆくい(中休み)で思い出して電話したの」「ああ、そうですか」と事情は分かったが名前を名乗らないのでカールは落ち着かなかった。方言を使ったので沖縄の母の友人だろうと察しはつくものの「失礼ですけどどちら様ですか」と当然すぎる質問をした。すると出てきた答えが・・

「ピーちゃん」
は・・?。一瞬戸惑うカール。その空気を察したようで次は本名を名乗ると思われた。例えば新垣すう子ってな具合に。しかしまたしても期待を裏切られた。

「ピーちゃん、エービーシーのピーよ」
「は、はい(°0°)」

お前はインコかとカールは心の中で思った。で「じゃーお母さんによろしく伝えておいてね」「はい」で電話は終わった。全く変な人だと思い、後日ギボヒサコに尋ねると高校時代の同級生ではあるが当時はあまり親しくはなく別の同級生とのつながりで最近数回会ったことがあるという。ピーちゃんの夫は高校の先生をしていたが最近は認知症が悪化し面倒を見るのが大変らしい。ギボヒサコにも泣きながらその苦労を語っていたとか。なるほどそんなこともあって電話掛けてきたのか。カールはその話題を語るたびに「ピーちゃん」という返事が可笑しくて笑っていた。ところで本名はなんて言うのとギボヒサコに尋ねてみた。しかしギボヒサコの返答はこれまた珍妙だった。

「あら、私も知らないの。高校の時からピーちゃんって言われていたわね」

全く似たもの同士であった。

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