2019年11月3日日曜日

「新感染 ファイナル・エクスプレス」

今度の連休はヒマにまかせ、ようやく韓国映画の「新感染 ファイナル・エクスプレス(2016)」を見た。U-NEXT加入してこの映画があるのは分かっていたが課金が必要で後回しにしていた。今は広島にいるおおばばMRが鹿児島最後の挨拶時に「ぜひ『新感染』を見て下さい。ゾンビ映画なんですけど面白いですから」と勧められていたものだ。非常に評判が良く韓国で大ヒットしたのみならずハリウッドでのリメイク権利争奪戦がくりひろげられたという。

実はU-NEXTに加入すれば毎月1200P(1200円分)のサービスがあった。今は3000Pたまっている。この映画の有料ポイントは330P、なんだこれを利用すれば課金なしに見られる。使わないでいると来月以降少しずつ失効するので見なきゃ損だ。

「新感染」はトッケビのコン・ユが主役で、原題は「プサン行き」。高速列車に乗り込んだはいいが人に噛みつくゾンビが大量発生してーというくらいしか予備知識はなかった。おおまかなストーリーはというと・・

ソウルでファンドマネージャーとして働くソグ(コン・ユ)は妻と別居中で、まだ幼いひとり娘のスアンと暮らしている。スアンは誕生日にプサンにいる母親にひとりで会いにいくと言い出し、ソグは仕方なく娘をプサンまで送り届けることに。ソウルを出発してプサンに向かう高速鉄道KTXに乗車したソグとスアンだったが、直前にソウル駅周辺で不審な騒ぎが起こっていた。そして2人の乗ったKTX101号にも、謎のウィルスに感染したひとりの女が転がり込んでいた。主人公のソグ親子のほか、妊婦と夫、野球部の高校生たち、身勝手な中年サラリーマンなど、さまざまな乗客たちが、感染者に捕らわれれば死が待ち受けるという極限状態の中で、生き残りをかけて決死の戦いに挑み、それぞれの人間ドラマが描かれる。

ゾンビの動きがスピーディーで油断していたらあっという間に噛みつかれて自らもゾンビ化してしまう。このゾンビ化が他のゾンビ映画と違って速い。1分もしないうちに凶暴化する。最初は一人(匹)のゾンビがねずみ算式に増えていって列車内は大パニックだ。KTXのドアは鍵が掛けられるためどうにかゾンビの侵入を防げたが、主人公たちは脱出のため途中駅で降りるもそこの市内もゾンビがいて・・慌てて列車に戻ってからがハラハラ。というのも仲間と4列も離れた列車に別れてしまったからだ。娘のいる列車に行くにはゾンビのいる車両を通過しなければならない。他に妊娠した妻や恋人のいる高校生に向かう主人公たちは意を決して立ち向かう。まさにノンストップアクション。

そしてこの辺りからこの映画が単なるゾンビアクション映画でないヒューマンドラマの様相を呈してくる。自分のことしか考えず悪役に徹したキム・ウィソン(この役者ついこの間見たドラマ「W」でも重要な役どころだった)は観客の怒りを一身に集めた。しかし自分がこんな状況に陥ったら同じような行動を取るかも知れない。野球部員の高校生はバットでゾンビ化した仲間を殴るのか殴らないのか、家族をないがしろにしてきた自己中の主人公がどう変わっていくのかなど考えさせられるテーマが多く内蔵されている。私はゾンビ=戦争に思えた。作っている側もそれは意識していただろう。朝鮮戦争で韓国と国連軍が北朝鮮軍に押されて退却させられた地域がプサンだ。戦争で家族が引き離され生死の境をさまようというのは映画・ドラマで何度も扱われてきた。ただ戦争では殺されるだけなのに対してゾンビ映画ではついさっきまでの味方が敵になってしまうという点が違う。だから・・おっとこれ以上言うとネタバレになってしまう。

おおばばMRがわざわざ「見て下さい」というだけのことはあった。気が付けば韓国映画を見たのは10年ぶりだった。そしてその勢いで好きな女優ハン・ヒョジュ主演の「ビューティ・インサイド(2015)」も今日見た。これもファンタジーベースだが人は内面か外面かというテーマを扱い良い映画だったね。数年前の「もっ韓」にこの映画とハン・ヒョジュのインタビュー記事があって「最も大変だったシーンは?」に「ラストのキスシーンです」と答え、それというのも1日で10人以上の相手とキスをしなくてはならず「ハン・ヒョジュです。初めまして。ではキスしましょうか」という具合だったそうだ。なぜそうなのかは映画を見れば納得する。ただこれを読んで「あっ」と思ったのは以前も読んでいたことを思い出したから。ああ、この映画のことだったのか。すっかり忘れていた。あの時はオレもその相手になりたいくらいだったからな〜。

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