2019年11月27日水曜日

「シグナル」

学会出張などあったせいか、受け持ち患者が一桁になっていた。ところが今日の外来で一気に4人も入院があった。まあそうは楽はさせてくれないってことさ。

夕方はWeb講演会が院内の小会議室であった。最近この手の勉強会が多い。以前は薬品会社主催で料亭や料理店でちょこっとお勉強会して後は宴会というケースもよくあり派手だった。どんどん厳しくなりそのようないわゆる接待は絶滅したといっていい。忙しい中で自院でインターネットを使って全国レベルの講演を間近に聴けるのは確かに勉強になる。

韓ドラ視聴は先週「被告人」を見終わってからしばらく休んでいて、今日からサスペンス物の「シグナル」の第2話を見始めた。第1話は先週の旅行中、ホテルで時間が余っていた時に見ていた。このドラマ、昨年日本でもリメイクされ途中まで見ていたので最初のエピソードはだいたい知っていた。それゆえにまあ後でもいいかと手が出ずにいた。でも今月は「ボイス」「被告人」とサスペンスの良作が続いたのでその流れで「シグナル」も見ようと思った。

2016年のドラマの賞を総ナメにしただけあって序盤からぐっと画面に引きつけられっぱなしだ。ファンタジー要素があるものの、扱われている各事件は現実に韓国で起きたものを下敷きにしている。特に2番目の事件「京畿南部連続殺人事件」は実際の「華城連続殺人事件(1986年から1991年にかけて韓国の京畿道華城郡(ファソン)周辺という農村地帯で10代から70代までの10名の女性が強姦殺害された未解決事件で、連続強姦殺人事件)」がモデルで、現場、被害者、殺害方法などはほぼそのままだ。韓国では知らない人はいないというくらい有名事件だそうで、2003年の映画「殺人の追憶」でもこの事件をモチーフにしている。で、2006年に時効を迎えた。その後韓国では殺人罪の時効は「シグナル」の放送前の2015年7月31日に廃止された(ただし2000年8月より前の殺人事件は時効は有効)。「シグナル」でも新制度である時効がなくなった前提でドラマは進む。

韓ドラ雑誌「もっ韓(もっと知りたい!韓国ドラマ)」の79号(2017年7月15日発行)には「シグナル」の特集があって実際の事件とドラマの事件との比較が紹介されていた。元は共同通信社(現:メディアボーイ)の雑誌という特色が出ていてこんな記事が私にはうれしい。活字の良さが出ている。ネットではここまで親切にまとめた記事はなかった。しかしだ。ネットで華城連続殺人事件を調べていたら驚きの事実がー。なんと今年の9月19日にこの事件の犯人が特定されたんだと。現場で採取されたDNAを最新技術で鑑定した結果、刑務所に収監中の男のDNAと一致したそうで、この犯人は現在56才、1994年1月、忠清北道清州市で家に遊びに来た当時20歳の妻の妹を性的暴行して殺害して遺棄したとして、無期懲役の判決を受けて釜山刑務所で服役している。調べると「イ・チョンジェ」という名前まで特定されている。当時の韓国警察の杜撰な捜査がこんな未解決事件を生んだとされている。そのあたりはドラマでも描かれていて主人公の一人が現代に生きるもう一人の主人公と無線機でわずか時間語り合えるという設定の中、事件解決に向かう。
(主人公の3人↓3人が一堂に会しているがドラマ内では絶対にありえないシーンだ)

恋愛ドラマもいいがこんな骨太のサスペンス系ドラマも最近の韓ドラは充実している。今月はまさにサスペンスドラマの1ヶ月だった。

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