2019年11月18日月曜日

マツタケはなぜ高い?にチコちゃん答える

10日ほど前の「チコちゃんに叱られる」での「マツタケはなぜ高いか」という質問はなかなか興味深いものだった。答えは「プロパンガスが普及したから〜」というもの。なんじゃそりゃ〜と思ってしまうが、風が吹けば桶屋が儲かる式の論理で確かにその通りだと説得力があった。

そもそもではあるが、マツタケって今から50年以上前の1965年当時は干しシイタケよりも安かったという驚愕の事実がある。今の値段しか知らない私らにはにわかには信じがたいが本当であるとのグラフも出ていた。

マツタケはアカマツという木の近くにシロという菌糸の塊ができると発生し、しかも樹齢約50年とかなり育っているアカマツでないと生えてこないという。つまり、育っているアカマツとシロが揃ってはじめてマツタケが発生するという。加えて、マツタケは栄養が多すぎる土では生えてこない。栄養が多いと、他のキノコやカビがたくさん生えてくるため、マツタケは生存競争に負けてしまう。戦後まもない頃は、落ち葉や枝を拾って煮炊きをしていたため、山には落ち葉が少なかった。そのため、栄養素も多くなくマツタケが発生しやすい環境だったようだ。ところが1953年ごろからプロパンガスが普及したことで、状況は一転。落ち葉、枝を拾って炊きをする必要がなくなったことで、土が富栄養化し、その結果マツタケが減少し、価格が高騰するようになったとのことだ。へー!

結果、マツタケの生産量は1965年が1291トンに対して51年後の2016年は69トンと1/18以下に落ち込んでしまっている。画面ではNHKスタッフやボランティアが野山に出かけてマツタケ探すもたった1個しか取れなかった様子も出ていた。マツタケは人工飼育が出来ないのも高額な理由だろうが、適度な自然環境がそろわないと得られないということだった。

物の価格って本質的なことより希少性で決まることも多い。マツタケはその典型のようだ。もしかしたら干しシイタケの方がマツタケよりも美味しいかもしれないのだ。少なくとも値段の差ほど味の差はないってことは確かだ。マツタケはなかなか食べることは出来ないがシイタケはいつでもOK、50年前に思いをはせ、近々じっくり味わおうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿