2019年11月11日月曜日

山の中に昭和が残っていた

青雲会病院はへき地診療の北山診療所を毎火曜担当している。ただ月に1回月曜午後も診療していてそれは各Drが交代で担当している。私は年に1、2回ほど行く。今日はさらにへき地の木場地区まで看護師の運転する車で出かけた。そこはバスが1日1回来るだけの祁答院との町境近くの木場公民館でインフルエンザの予防接種をする仕事だった。公民館とはいっても以前から噂には聞いていたがどう見ても民家にしか見えない建物で、中に入ると囲炉裏があり、なんとも昭和感あふれるというか・・。室内は畳敷きで壁には昭和27年築との記念板が掛けられ、その他にも「この集落は保険税や納税を全戸達成したのでこれを賞する」と昭和20年代後半から40年代にかけて県知事から受けた賞状などが飾られていた。


接種を受ける老人たちが少しずつ集まって来て合計8人に実施した。ただ思ったのが85才前後の人たちが6人もいて一番若い人でも60代後半で、来てはいない人の中でも一番若いのが40才前後とか、あと20年も経てばこの集落には誰もいなくなるんでは・・と思わざるを得なかった。いわゆる限界集落だ。帰り際に公民館の縁側を見ると板の隙間から野草が顔を覗かせていた。
ふーむ、良寛様ならそのままにして成長するに任せるのかもしれないがいずれ誰かが取っ払うだろう。いやその誰かがいなくなればいわゆる草茫々、人工物はいずれ自然の中に埋もれていくのかも・・。

夕方、病院に帰ってきて所属長会議も終わり病棟診療が終わったころ、5階病棟の80才男性患者とまた囲碁の対戦をした。男性は明日退院が決まっているのでこの前のリベンジを果たすには今夜しかない。今夜は本当なら蛇蝎MRとボウリングの予定だった。しかしボウリング場から彼のマイボール作りが遅れているとの連絡があり延期になった。それで碁を打てるってワケだ。結果は私の完勝。30目勝ちだった。いや、この前の対戦で負けたけれど私の方がはっきり強いと分かっていたからね。ハハー、すっきり!

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