2018年3月30日金曜日

アニサキスは痛くない&シオシゲさん

外来ネタ。

今月来月は職員健診があり、某Drが人生初めての胃カメラを受けたところ、ピロリ菌陽性だったのはまあいいとして、何とアニサキスも1匹胃壁に食い込んでいた。普通胃アニサキス症は人間ドックや健診ではまず見つからない。激しい腹痛で来院して胃カメラ受けるパターンが多いから。ところが某Drは「全然痛くはなかった」とのこと。そうか、実はアニサキスが体内に入っても、96〜97%もの人は症状が軽いか出ないものなのだ。どういうメカニズムかというと、体内に入った生きたアニサキスが胃の粘膜を破って侵入し、分泌液を放出し、一部の人はアニサキスやその分泌液によって局所的なアレルギー反応を起こしてしまう。その強い炎症によって胃の筋肉が収縮し、強烈な痛みを感じるからだ。

日本人はこれだけ刺身やほか生魚を食べる習慣があるからアニーが入れば必ず胃痛がするならもっと多くの人が痛くて転げ回っているはず。今回は「アニー必ずしも痛くはならず」を証明できた一件だった。

外来にシオシゲさんがやって来た。今日は奥さんを連れてだ。もう80才を前にしているというのに体重は100kgをゆうに超えている。肥満が病気の原因なのは明らかだ。そこで薬云々ではなく食生活をいかに変えるかを話した。余分な物を買い家で食べながらTVを見たりするのが習慣で奥さんもそこを直させようとしているのだがなかなかねえ。「こいつはちゃんとしてくれているんですよ」と奥さんを持ち上げる発言をするくらいなら意識改革してくれないものかな。そして最後は例によって高校野球談義を少し・・。20分ほどもかかって、結局「いやー、今日はいい診察だった」と帰っていった。うん?えらい満足していたな。なんかこの時間を楽しみに来てたんかい!

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