昨日、Bluetoothイヤホンが届いてさっそくセッティングしてパソコンの音楽を聴いてみた。ジャック付きの普通のイヤホンと変わらないかより良いくらいだった。部屋の中を動き回ってみると少し音が飛んだりもするが自由が利くというのは素晴らしい。今のスマホ時代には欠かせないわ(スマホはもっていないけど)。近々発表の新型iPhoneにはイヤホンジャックがなくなるとの噂でそれはもう時代の流れといっていいね。
金曜日は外来から入院へパターンの患者を受け持つことが多い。常勤Drが減るしピッチ当番もあるしー。おまけに今日は当直でもあった。夜のうちに来た患者は二人とも尿管結石だった。そして未明に救急で来た57才男性も腹痛とのことだったので、これで3人連続尿管結石だったら珍しい記録だナーなんて思いながら救急外来に向かった。しかし電カルをみると石は石でも胆石がらみとすぐに推測できた。3ヶ月前に近医クリニックから当院外科に胆石の手術依頼で来ていて、MRIなど検査し「近々手術になるのでー」と言われるもその後「仕事の都合」という理由で本当は手術から逃げていた人だった。腹痛が始まったのは月曜からで治まることなく木曜からは食事も摂れないほどだったのにそれでも病院には行きたくないと我慢していた。そして今夜はもう我慢が出来なくなったのだ。
腹部を触ると、あれ?胆石にしては痛みの範囲が広いし表情が苦しそう。これはすぐにCTだ、ちょうど今夜は事務当直を放射線科技師のつくだ煮君が担当していて上等な方のCT撮影を任せられる。で、見てみると・・げっ、急性膵炎。胆石を持っているとこれを起こすことがたまにある。膵臓が大きく腫れてその辺縁がぼやけ、腹水も貯留している。結構重症だ。急性膵炎はうちでも診ることはあるが今終末は私やクニンダDrは休みだし重症管理が必要ゆえすぐに紹介転送を決断した。問題はどこに紹介するか。今切る病院は現在青雲とつながりがあって内視鏡に非常勤で何人も来てもらい患者の紹介は互いに頻繁にある。しかし深夜2時を過ぎている今はプーさん病院がいいのでは・・消化器内科が24時間対応をしていて4、5ヶ月前、胃の静脈瘤出血患者をようやく受けてもらえたのがプーさんだった。と、まずプーさんに電話してみると、おそらくは起こされて眠いだろうに勝佐Drが出て、矢継ぎ早に事情を話す(ただの膵炎でなく「重症」膵炎と伝えた)と「分かりました、いいですよ」と受け入れてくれた。ほっ、である。
つくだ煮技師にCD-RにCT画像を記録してもらい紹介状を書きさっき連れてきた姶良の救急隊にまた電話をし転送を頼んだ。急性膵炎は採血データも本来は必須だが検査技師を呼んで重症の程度をみているヒマはない(呼び出し時間も入れればトータル早くて1時間以上かかる)。症状と画像で間違いないと判断した。当直の有信看護師に添乗してもらい看護師不在はオンコールのマシだNsを呼び緊急に備えた。運ばれてから1時間かからず転送へ。バタバタだった。医局で待機し1時間ほどして帰ってきた有信君に聞くと「こころよく受けてもらえました」とのことだった。ふう・・これでようやく一眠り出来るなあ。
昨日の出血性胃潰瘍といい急性膵炎といい共通するのは病院を嫌がる50才代男性ということだ。結果、どちらも重症化し放置すれば間違いなく死ぬケースである。結局、病院に救急で運ばれしかも濃厚治療に長期入院と一番本人が望んでいなかった結末になった。それでも死ぬよっかよっぽどマシ。「頑丈な人は頑固な病気になる」とはヨーロッパのことわざらしいが、私が言いたいのは「頑固な人は頑固な病気になる」これである。
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