2023年1月22日日曜日

TJARにハマる

昨日のリアル麻雀は最後の半荘に入るまで4人とも大接戦で最後私はラスを引き、その分だけ負けた。サブアラドDrが最後2連勝して結果的には一人勝ちになり、久々の勝利だった。昨年秋まではずっと勝っていたのに11月頃から負け続けていたがようやく不調を脱したようだ。逆に私は正月に沖縄から帰ってきてからリアルでも天鳳でも負けが込んでいる。年賀状も朝礼スピーチも終わったし車検も終わったしで、何ら気に掛かるようなことはなく麻雀に集中出来るハズなんだけどなぁ・・分からん。

今日は外に出ることなくTVで「トランスジャパンアルプスレース(TJAR)」の前後編を見ていた。昨年8月に行われた日本一過酷な山岳レースのドキュメントを11月に録画していて、今になって見始めたのだ。というのも今年の朝7時45分からNHKBSプレミアム(BS3)で毎日15分に分けての放送があり、それに出てくる参加者たちのドキュメンタリーが面白く、ならば一気に見てしまおうとー。

TJARは富山湾から静岡の海岸まで北アルプス、中央アルプス、南アルプス415kmをを8日間以内に縦走するという下手すれば死ぬこともあり得るという過酷なレースだ。2年に1回偶数年に開かれるが、コロナの影響で1昨年は去年にずれて行われた。で、1年後の今年からまた偶数年に戻った。参加者は予選の基準をクリアした30名に絞られるが、その基準もかなり厳しい。フルマラソン3時間20分以内、もしくは100kmマラソンを10時間30分内に完走する走力、標高2000m以上の高地で10泊以上のキャンプ経験、などが定められ、本大会前には選考会も催され、テーピングや三角巾を用いた実技、ツェルト設営や筆記試験も行われる。これには過去の本大会の実績は考慮されず、現に前回3位の選手はテント設営4分以内がダメでここで落ちていた。

本大会でも途中途中の何ヶ所ものチェックポイントを指示時刻通りに通過しないとその時点で失格にもなり、TVで視聴している側もハラハラさせられる。特に後半の南アルプスでは参加者らが疲労とあせり、時に幻覚を見つつの限界に達しながらもゴールを目指す姿が何とも感動的だ。今回は2010年から4連覇した望月翔吾さんが復活参加し、そこに新たな強者の土井陵(どいたかし)選手が挑戦した。土井選手は昨年もものすごいスピードでトップを走っていたが、何と台風接近で2位以下の選手らの北アルプス越えが危険との大会主催者の判断でレース全体が中止になってしまった。その時の土井選手の「ええ!中止?」という驚きの表情が今年も放送されていた。しかし今回は去年を上回るスピードで後続を引き離し、大会新記録で優勝を果たした。対する絶対王者の望月選手は体調も戻らずモチベーションもはっきりしないという中で苦悩しつつのレースだった。4位でゴールは40歳半ばでは立派だが本人がその事実を受け入れつつゴール付近では歓声に応える態度になっていた。↓2枚とも優勝した土井陵。

しかしこのレースの見所は中下位者のそれぞれのレースへの思いが詰まったドラマ性にある。60歳過ぎての参加者は序盤の北アルプスで関門突破できず失格となった。胃けいれんで水、食事を受け付けることが出来ずにの果てだった。途中の怪我で断念するもの、南アルプスを越えるだけの状況で今回が最後という50歳代の参加者は台風が近づく風雨の中、他の二人はレース断念したのに一人向かって行った。しかし結局はリタイアせざるをえなかったのだが、その思いはTV側のこちらにもひしひしと伝わってきた。

今回は女性の参加者は一人もいなかった。確か過去には3人の完走者がいて2014年に女性3人目の完走した女性は2019年の冬の中央アルプスで滑落し残念ながら亡くなっている。このレースでは一人一人にGPSを着けさせ主催者は全選手の動きをチェックし時にはレース継続を中止させる権限もあり、そのおかげかこれまで一人の死者も出してはいない。今回は30名中20名が完走出来た。参加者の多くは40歳代でほぼ全員サラリーマンである。そうしたプロでもない人たちの山岳レースでの極限での様子をNHKスタッフはよく拾い上げてくれている。番組テロップでその撮影者の中に田中正人の名を見つけた。現在はプロアドベンチャーレーサーでこのTJARでも過去2回(2004、2008)優勝している人で、グレートトラバースで日本百名山踏破で有名な田中陽希も彼のチーム「Team EAST WIND」所属している。いや撮影者も山岳レースの一流どころでないとこれだけ感動ものの撮影は出来ないだろう。

まだ今週朝も放送はあるようだ。前後編にない場面もある。また見てみよう。

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