2015年4月24日金曜日

なぜに山に登る

このところNHKBSで日本百名山を徒歩で一切の交通機関を使わず一筆書きで走破する番組(「グレートトラバース」)を録画して欠かさず見ている。田中陽希という30才過ぎのアドベンチャーレーサーがおおよそ日に一座の割合で登頂しそれを4、5人のスタッフが追いかけ、待ち伏せし録画したものを15分にまとめて紹介している。山登りはほとんどしたこのない私だがこれらを見ていると自分も登ってみたい、いやそれはきついからやっぱよそう、人の登った様子をみるだけでいいやとTV画面を見ることの繰り返しをしている。代理で登頂願望を満たしてくれているかのようだ。

田中陽希氏は超人的な体力と走力、持久力でこの企画を立案し実行している。普通の人が要する想定時間の半分以下で登頂を成し遂げたあとも徒歩で宿に向かい、場合によっては舗装道路を100km以上も数日かけて移動することもある。放送では7月下旬の真夏にそれをやり谷川岳を目前についに高熱を出し入院する羽目になってしまった。そりゃ、脱水、熱中症、筋肉疲労を起こしていたに違いない。常人なら開始日の4月1日から1週間以内に起きそうだ。画面では入院初日の様子が出ていた。その後の4、5日は放送のこともあり関係者との間で相当葛藤があったのではないか。これ以上遅れると北海道走破のころは雪が積もり不可能になるかもしれない。そうなると企画そのものが不成立になる。しかし高熱のまま強行すれば生死に関わるかもしれない。大変だったろうねえ。結局8月6日に万全とはいえないものの出発し谷川岳を目指すことになった。昨日の放送で魔の山谷川岳をどうにか登りその後調子いいかと思えばまた不調に陥ったりとなかなかに大変だ。プロでも山登りにはいろいろな変化がありそれこそ一筋縄では行かない。そこがつらくも面白いところだ。

それでも人は山に登る。今までさほど興味なかったが登山好きの人の気持ちがこの番組で少し分かったよ。

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