2019年4月29日月曜日

口から大腸内視鏡を入れる

今日は大型連休に入って最初の日直だった。あ、5月5日も日直のはずだったが非常勤Drが来てくれることになって連休は何とこれ1回だけになった。それでせっかくだからと明日から東北旅行を計画している。となると、足腰の弱いギボヒサコとゲンちゃんを家に置いておくのはまずい。で、ギボヒサコはリハビリと治療を兼ねて入院、ゲンちゃんは明日朝早く動物病院に預けることにした。

それはともかく、休みのまっただ中だが救急や外来患者がそこそここやって来た。若いが下痢発熱が治らない若者、独居で数日前から動けずに頸から背中が皮膚潰瘍を来した老人、転んで額を怪我した超高齢婦人、悪寒と腹痛で救急来院の初老男性など昼食を摂っただけで朝から夕方までずっと仕事しっぱなしだった。食後に救急搬送されてきたのは異物誤飲の中年男性でこれは就寝中に外れた義歯ブリッジを呑み込んでしまったらしく、霧島の当番医病院を受診した。担当医からCT、レントゲン撮って「ブツは十二指腸の水平脚付近に留(とど)まっている、内視鏡で摘出出来ないか」との相談を聞き、受けることにした。そのまま放置しても多くは排便とともに出てくるが中には腸内に停滞し腸管壊死や腸閉塞を起こす場合もある。何年か前にもゴールデンウィーク期間中に呑み込んだ義歯のせいで壊死し手術になったケースがあった。

で、内視鏡の佳及主任を呼んで緊急内視鏡をすることになった。普通の胃カメラを入れて十二指腸まで観察するが見つからない。何度かスコープをストレッチさせたりするうちにようやく見つかった。とりあえず把持鉗子でつかむもすぐに外れて取り出せない。径の太い2チャンネル式内視鏡に取り替えるが今度は十二指腸の奥まで届かない。嘔吐反射も多く、鎮静剤を使い、今度は奥の手の大腸内視鏡を代用して挿入した(きちんと消毒しているので大丈夫)。するとスコープ長が長いだけあってすぐに見つかった。そして今度はトラペゾイドバスケット鉗子でつかみ無事摘出できた。ブリッジは4cm×1cmほどの大きさで、ちょいと手間取ったが上手くいってなによりだった。

夕方からは明日からの休みに備え病棟指示などで仕事が続いた。ようやく帰って夕食、明日の準備もしようと思っていたがそのままダウン、日も変わった明け方にどうにか起きて恒例の日記書き、旅行準備に取りかかったのだった。

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