2018年10月13日土曜日

「親御さんは元気?」は禁句

今夜はセントラル高校医科歯科合同の同窓会が天文館のクレストンホテルであった。通常は医科は医科のみの歯科は歯科のみの会なんだが6年前から3年に1度合同で行われることになった。ちょうど歯科はMノ下君も来ていて同期ではED君もいた。いや同期はたった3人だけ。で、同じテーブルだった。それぞれの業界の話題や私とMノ下は当然ボウリングのあるいは同窓生の話題も出てそこそこ楽しい会だった。同期なんでこの間話題にしたオウム真理教の音楽大臣釜新君の話を振ってみたが二人とも知らなかった。たった3年では550人いる同窓生を全て知るなんて不可能だ。釜新君はおとなしいタイプだったようだしー。

そういえばMノ下に「お母さんは元気?」と尋ねると「元気だが足腰が弱っている」とのことだった。そうか、そうだよなー。もう我々の親世代は介護される世代か下手すりゃ墓場世代だ。彼が「そうだお袋の写真がある」とスマホをいじりだしたので、ほう、20年以上ぶりにあの優しくて感じの良いお母さんの姿が見られるのかと思ったら、白黒でおそらくは昭和30年前後と思われる写真2枚で地面に座るポーズと夏の日の軒先でのポーズ2枚だった。軒先のはなんとなく髪型も服装も今風(ちょいと乱れている)でなかなか素敵な写真だ。せっかくだからデジカメで写メしたよ。

友人の母といえばお寺の住職の妻だったヤノケン君のお母さんも忘れがたい。よく遊びに行っていて可愛がってもらっていた。ある時ヤノケン君が不在だったか玄関先で待っていると、年配男性の訪問者がやって来て、寺にある某歴史的な人物の墓について何やら専門的な質問を畳みかけられ困っていたのを思い出す。大河ドラマ「西郷どん」にも登場した人物の墓標に対する質問で、私は中学生くらいだったかな、そんな住職でもない奥さんに歴史オタクが細かい質問しても分かるはずないじゃんと思った。彼とは高校も同窓で彼が京都の仏教系大学に入った後も寺に遊びに行ったことがある。20年ほど前久しぶりにお寺を訪問したが、弟が住職になるもお母さんには会えなかった。5年前にヤノケンに東京で会った時は亡くなっとは聞いていないのでまだ健在かな。でもこうした時の質問には認知症か寝たきりになっていることも多く答えにくいものだ。

そうそう、光頭中時代の1年後輩の歯科医グッドエンド君に料理屋でばったり会った時、「お父さんは元気か」と尋ねたら「ええ」との返事だった。天文館で商売をしていて子どもの私はそこに買い物に行った際、彼のお父さんにあることで誉められたエピソードがありうれしかったことを言いたかった。悪い話ではないのだが、後から思えば彼には答えにくい質問だったようだ。というのも1、2ヶ月もしないうちにそのお父さんの死亡広告が新聞に出たから。末期癌に冒され余命幾ばくもない状況だったそうだ。何十年ぶりかに会っただけなのに正直に「死にそうです」とも言えないし、通り一遍の「元気です」と言ったものの先輩にウソをついたことになるしね。

親が平均年齢あたりの友人にはやたら「親御さんは元気?」は禁句とは言えないまでも迂闊に聞いてはならない質問とみた。今回の教訓にしよう。

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