2017年4月17日月曜日

「頑張れ」では頑張れない

で、結局、午前2時半か3時に覚醒しようやくスライドを作り始め5時くらいにはほぼ完成させた。切羽詰まればあっという間に完成させられたわ。こんな簡単なのになぜできなかったのか。それは作るための集中力を保てなかったからで、そのために今回は切羽詰まり力をかりる必要があったってことだ。

内容は「頑張れ」という言葉に御注意しましょうという提案である。以前私は内視鏡検査で難渋している時にスタッフに「頑張れ、頑張れ」と言われ、げんなりきたことがあった。その時、この言葉は疲れている人、弱ってる人には使わない方がいいと思った。そもそも「頑張れ」は安易に使われやすく、使った本人はいい言葉をかけたつもりになっている。しかし病院内では逆効果のことが多い。気落ちが弱っている患者や疲れているスタッフには鼓舞することよりまずはその状態を認めてあげることが効果的なのだ。「頑張れ」と言われるとその言外のメッセージ「お前は頑張っていない」にダメージを喰らってしまう。

ではどう言えばいいか。「頑張る」という言葉を使いたければ「頑張っていますね」がいい。あるいは「きついね」「痛いね」「大変だね」もいい。こう言われると、「ああ、この人は自分のことを分かってくれている。きついけれど頑張ってみようか」という気持ちになれる。不安いっぱいの被検査者に施す内視鏡は多少なりともきつさを伴う。だから当内視鏡室では「頑張れ」は禁句扱いにした。これは人に接する時の態度「聞き上手であれ」につながる。まずは相手の言いたいこと、思ってることを受け入れることが肝要なのだ。

いきなり「頑張れ!」では人は「頑張れない」ものである。

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