2017年4月10日月曜日

粘りと我慢が効くタイプ

土日休み明けの月曜日、大変な忙しさに見舞われた。きっかけは土日に入院した5人の患者の振り分けをシマッチ院長に依頼されたこと。日曜が当番日だったせいで入院が多かった。担当は院外のカワゼンDrだったからみんなで手分けして主治医になる。いつもはシマッチ院長の役目だが脳外科の患者1人を受け持った後、忙しくて私に振ったというわけ。実はこの役目は初めてだった。5人のうち4人は内科系で人に頼むより自分で診た方が気が楽だが3人も4人もは時間も手間もかかる。で、肝機能が悪い患者を内科のクニンダDrに腎機能が悪い患者を泌尿器科の合い言葉Drに振った。下血の患者と低血糖起こした糖尿病患者は自分だ。あと1人は脳外科ポンシンDrに診てもらった。

でも、このあと胃潰瘍で貧血患者を入院させ、さらに昼からは大腸内視鏡患者を待たして内視鏡非常勤のワコーDrに頼んだ食道アカラシア患者のバルーン拡張術に付く必要があった。終わってバタバタ検査開始。その中には大腸憩室出血で数年前に一度止血術をした70才代の男性患者もいた。今度は別のところから出血したとは分かるが、出血源が見つからない。一昨年から去年前半にかけて20例中16例を大腸憩室出血の内視鏡止血し、これは相当な止血率で我ながら凄いと自負していた。その後さすがに8割は維持できずも6割以上は出血源を突き止め止血して来た。私が調べたところでは止血率5割を越える施設はほとんどないのだ。

だがー、今日は見つけられなかった。うむ、これは大腸憩室の性質上仕方ない。出血が止まってしまうと憩室の底を確認出来ないものもあり出血源追求は困難になる。私は1回ではあきらめないので絶食点滴にして2日後くらいにまた検査しよう。その間にまた再下血することもある。そうなればチャンスで出血源がはっきりし止血できる可能性が高まる。症状再発はよくないことだけどこと憩室出血にとってはそうでもない。見つけられないと自然止血を待ち退院となるがいずれまた再発するケースが多い。何度もきつい目に遭い余裕ある生活が送れなくなる。敢えて下血誘発させてでもと私はじっとチャンスを伺っている。まるで獲物をねらうハンターみたい。内視鏡検査に関しては私は粘りと我慢が効くタイプなのだ。

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