2016年7月28日木曜日

白血病患者を診る

午前に私の患者が鹿児島市内の病院に転院した。ちょうど1ヶ月ほど入院していたこの60才ほどの男性患者を私は救急車まで見送ったのだが、もう少し病状が悪化する前に専門医のいる病院に送るべきだったかなと少し後悔していた。というのも私の全くの専門外、白血病の患者だったからだ。もっとも骨髄移植も終わっており、前医の情報ではこれ以上改善のための治療法は特にないと書かれてあり、対症療法しかしていなかった。移植後の骨髄と本人の免疫がケンカしてしまう病気「慢性GVHD」と診断が付いた時点で専門病院に治療依頼すべきだったか・・。

しかし、見送った後、病棟のゴッタン師長が「あの患者さん、先生にえらく感謝していましたよ。それに青雲会病院も気に入っていて本当は移りたくなかったって」と言われ、少し救われた気がした。私の当直の時に救急依頼され「やっかいな患者だな」とは思ったものの、基本受け入れる方針だから診察してまずは入院させたのだった。ところがこれまで「白血病」と病歴を言っただけでたいていの病院に受け入れてもらえず多少の症状は我慢してきたのだとか。へー、それは聞いていなかった。今回はさすがに白血病治療後のお勉強をしたがいや難しい。白血病は普通の内科医には難しすぎる。今度は、お断り・・か?

(残念なことに3日後この患者は亡くなられた。大変な病気なんだ、白血病は)

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