2023年12月5日火曜日

国立のサンキュー病院へ行く

今日の午後は医療安全地域連携相互評価ラウンドといって連携をとっている他病院に出向き、「医療安全をお宅はちゃんとやっていますかぁ」とチェックをするお仕事があった。今年初め(2023/1/27)はカジキマグロ病院のチェックで、今回は同じ加治木にある国立サンキュー病院だった。チェックをするというとお高くとまっていると思われそうだ。が、何のことはない、2週間後にはサンキュー病院が青雲会病院をチェックする側になる。だから「相互評価」をすることで、「医療安全対策の現状について、自施設における意見交換や評価を実施し、医療安全対策の標準化を推進すると共に、医療安全の質の向上を図る」ということなのだ。

私を含め総勢8名の所属長らとサンキュー病院に乗り込んだ。私は久しぶりにここに来たが、いつも思うのはとにかく敷地が広く各部署への移動距離が長いってことだ。これは霧島市の七五調病院(医師会医療センター)にも言える。あそこも元は国立療養所だった。とにかく国立系は敷地が広い。逆に青雲会病院は6階まであり縦に長く移動距離はそこまでない。ここの1階の廊下など向こう端まで100mくらいあるのではないか。青雲はいうとせいぜい20mの長さを縦横に組み合わせていて、ボウリングのレーンと陸上競技場トラックの差くらいあるわ。


ラウンドしてみると、広さを活かしてか各部署の部屋は狭苦しくなく余裕がある。放射線科なども「まだ奥があるの?」って思った。一番奥が放射線治療域で、うちの放射線科長の空中君はそこに足を踏み入れた瞬間「あ、治療の匂いがする」とつぶやいた。「え、なにそれ」と尋ねると「放射線治療の匂いってこんな匂いなんです。以前いたところで治療をたくさん受け持っていましたから」と分かる人には分かる匂いのようだったが、私にはまったくだった。最近、新聞にも高精度放射線治療センターが開設したと報道され、患者さんらが多く集まっているとのことだ。

栄養科の厨房を覗いたとき、そこはさすがに古さを感じた。聞けば病床数は400床を越えているのに100床ほども空いていて、さらに筋ジスや重症心身障がい児などの患者さんもいて経管栄養などで自力経口摂取不可の人も多いため病床数ほどは食事の数は出ないとのことだった。近々改築の話も出ているのかな。ラウンド中に労働組合の張り紙も目にした。賃金交渉のことなども書かれてあって経営側はそっちの対応もせねばならずそこは中堅私立病院より大変そうだ。

最後は講評をして夕方にはお開きになった。だいたいにおいてしっかり医療安全の対策はなされていたのでそれほど問題点を指摘するようなことはなかった。このような相互評価の取り組みっていつから始まったのか。昔はなかった。少なくとも今世紀に入ってからで、他施設と指摘し合うことで気づかなかった問題点などを改善していけるのはいいと思う。私は例によって院内をバシバシ写真に収めていたが、本当は撮ってはいけなかったらしい(ホームページにそう書かれていた)。しかし帰り際に玄関前で一同のスーツ姿くらいはいいだろう。終わってホッと一息いい笑顔だった。

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