2023年12月8日金曜日

来春センバツ21世紀枠に鶴丸は選ばれるのか

一般には地味なニュースだが、私には大いに関心があるのが来年春のセンバツの21世紀枠候補だ。本日、各9地区から1校ずつ推薦校が選ばれた。その中に鹿児島の鶴丸高校もあった。鶴丸は鹿児島では公立ではトップの進学校であるにも関わらず秋の鹿児島大会でベスト4に進出し九州大会まであと一歩までと迫った。文武両道の学校として選出されて何の不思議もない。それで、まだ鹿児島県予選の段階で今年の9月3日には「鶴丸が甲子園へ」と私は気の早い記事を書いた。ただ2校の枠に絶対に入れるかというとそう簡単ではない。ライバル校が結構強力なのだ。

↓が今回21世紀枠候補に選ばれた9校で、赤色が選考の際に強みとなるポイントだ。

【北海道】☆別海(公立・道4強)「酪農の町」の地元出身16人で秋の道大会4強と大躍進した。過去に甲子園出場なし。

東北】☆仙台一(公立・宮城・東北2回戦)安定した戦いぶりで県3位東北大会に進出。伝統がある県屈指の進学校。甲子園は50年夏が最後。

【関東・東京】☆水戸一(公立・茨城・県4強)3連続無失点で勝ち進んだ。県随一の進学校であり、実力も備える。甲子園は54年夏が最後。「学生野球の父」と呼ばれ野球殿堂入りもしている飛田穂州(とびたすいしゅう)の出身でもある。

【北信越】☆富山北部(公立・富山・北信越1回戦)夏に続いて新チームも県で準優勝北信越大会に出場。甲子園は8強入りした69年夏が最後。

【東海】☆帝京大可児(私立・岐阜・県16強)地区推薦9校で唯一の私立。上位常連ながら過去に甲子園出場なし。

【近畿】☆田辺(公立・和歌山・近畿1回戦)市和歌山と智弁和歌山に完勝。県大会は準優勝近畿大会でも善戦。甲子園は95年夏が最後。

【中国】☆岡山城東(公立・岡山・中国1回戦)県準優勝中国大会出場。進学校。甲子園は計5度出場。

【四国】☆大洲(公立・愛媛・県8強)打力を武器に躍進。学業にも力を入れる。甲子園出場はなし。

【九州】☆鶴丸(公立・鹿児島・県4強)快進撃で4強入り。県内公立トップ進学校。甲子園は大正時代の25年春が最後
こうしてみると、鶴丸のライバルたちはかなり選出有力なんだ。ただ、推しポイントがあまりない東海の帝京大可児と四国の大洲は苦しい。そして鶴丸とほぼ同じ成績&境遇なのが関東の水戸一だ。東北の仙台一、中国の岡山城東も屈指の進学校という点がいっしょだが、この2校は地方大会に出場しているのが強みだ。仙台一は震災経験の東北という点がやや有利。水戸一と鶴丸を東大京大合格者数を比べてみたら・・げ、鶴丸は今年は東大5名京大9名なのに水戸一は東大15名京大7名と負けているやん。昔の鶴丸は20名を超えたこともあったんじゃなかったっけ?おまけに水戸一は一般には知られていないが学生野球では知る人ぞ知る早稲田の故飛田穂州が出身だしー。近畿の田辺、北信越の富山北部は地方大会でもいい試合をしている。実力が優先されると鶴丸は厳しい。今回はこれまでなら枠が3校なのが2校に減という点もやや苦しい。

ただ、鶴丸の他校にない最大の強みは前回出場が大正時代ということだ。前にも書いたが似たような境遇の学校が複数あった場合、より選ばれやすいのが、以前は、甲子園出場経験がないか、もしくは出場から30年以上遠ざかっている学校だった。センバツで出場ブランクの長さという点では鶴丸は昭和50年代からずっと最長期間を続けているのだ。今回でなんと99年ものブランクがある(ちょっと惜しい、100年ぴったしだったらもっとよかった)。他校は昭和後半か平成始めには甲子園を経験しているからちょっと今回は遠慮して欲しいぜ。

こうしてみると、21世紀枠選出校はなかなかに予想するのが難しい。各校の強みのどこを優先するかでがらりと変わってくるからだ。進学校としての実績とブランク期間を優先した場合、水戸一と鶴丸になるんだが・・。仙台一は進学校としての実績は宮城県内では仙台二に劣るし、岡山城東は県トップの進学校でもないし甲子園にはちょっと前までよく出ていた印象がある。実力が加味されれば近畿の田辺か北信越の富山北部が強いか。田辺は近畿大会で京都国際に延長タイブレークで敗れたものの県大会では智弁和歌山に勝っているし、北信越の富山北部は夏も県準優勝し北信越大会でも延長タイブレークで惜しくも敗れた点がいっしょだ。

従って私の予想、水戸一が選ばれれば鶴丸も選ばれる。田辺が選ばれれば富山北部も選ばれる。あとは念のために選考委員に袖の下を・・おっとそれはイケない。地元ファンの熱意を大いにアピールすることだけにとどめておこうか(^_^;)。

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