2023年11月13日月曜日

マンションか一軒家か

この前、見学に行った鹿児島中央駅近くのマンション、入居については結局正式にお断りを入れた。当初は立地条件は自分たちにとって最高の条件と思って購入へ心動いたのだが、今の団地の家土地を売ってもまだ借金をせざる得ないためだ。

カールが友人のバンブックさんに相談したところ、「私はそれには反対」と強く言われた。「いつものカールさんらしくない。もう60歳過ぎているのよ。これからまだお金は大事なのにそんなに借金するなんて馬鹿げている」「今の団地だって市内中心地に十分近いし、中央駅や天文館に買い物や遊びに行くのもタクシー利用すればすぐで(借金をする)ウン千万あればいくら使っても使い切れないくらいよ。これから年取って便利な中心地に無理して住むことより条件のいいきれいな老人ホームに入る現金を持っていた方がずっといいわよ」とたしなめられたのだ。

「それに沖縄は那覇の中心地のいい場所にも家(アパート最上階)を持っているじゃない。いずれそっちに行くこともあるかもしれないし、とにかく年取ってから借金を返していくのは止めた方がいい」と30年以上の親友らしくはっきりと物言われ、カールはハタと考え直した。言われてみて「自分がまだ40歳くらいの気分でいた」と気がついた。全然元気でスポーツジムには通っているし毎年健診は受けまくっていて病気もしたことがない。還暦を迎えていることに実感を全く持ってなかったと。

ふむふむ、中央駅付近に住むというのはカールが以前から望んでいたし私も相当魅力的だとも思っていた。しかし何より先立つものをどう工面するかで、借金するとまだ10年は馬車馬のように働かないといけなく、旅行や遊びに行くヒマが今度はなくなるというのもどうかと考え直した。これまで借金はしても計画的にきちんと返していけてそれほど苦しかったということはない。しかしいつ何時病気などで働けなくなるか分かったものではない。私もカールほどではないにしろ50歳以下の気分だったかも。

ともかく2週間の熟慮で人生初のマンション購入は白紙となった。カールは「自分の勘違いを指摘してくれバンブックさんに感謝だわ」と言っていた。「持つべきはうわべだけじゃなくて本音で語り合える友達ね」とも。一時ざわついていた私も落ち着き、「ならば、壊れているトイレの電球や水回り、居間のライト、台所の故障など細々したところを修理していかなきゃな」と古びた一軒家のリフォームにまた思い巡らすのだった。

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