2023年8月9日水曜日

「男が欲しいんです」

朝はネットで高速道路の通行状況を確認してから出発した。姶良への通勤20kmはそこが一番肝心なんだ。そこそこに風雨があるが通行止めにはなっていない。OKだ。

路面は結構濡れていた。しかし車がほとんどいない。台風で仕事休みにしている人も多いんだろう。

でも青雲会病院の人間ドックはまず休まない、ていうか休めない。これまでの経験上、人間ドックって利用者たちは律儀なくらいに台風でも大雪でもやって来るんだ。だから診察や胃カメラなど対応ドクターは休むわけにはいかない。

外来でずっしり師長にある相談を受けた。「このケースはこてる先生が受けてくれないと他にはいないと思うんですけど・・」と言う。「何のこと?」と聞き返すと、電話で診察依頼のあった中年女性患者の件だった。「その女性ですね・・」話を聞いて口をあんぐりとした。

その内容とは「彼氏が欲しいんです。側に男の人がいないと落ち着かないんです。どうしたらいいのかと悩んでいて・・」なんだって。「はあ?!」と私。「そら、精神科か心療内科だろ、絶対」「でしょう。でもその人精神科も受診して『うちではない』と断られたんですって」「うーん、病気というより、カウンセリングじゃないか」「ええ、カウンセリングの相談も受けたけど効果なかったとか」「うわわ」「それでカウンセリングの先生に『総合病院で診てもらったら』と言われて電話して来た」と。

ううむ、悩んでいるのならなんとか相談には乗って、いや診察はしてもいいが・・とても解決できそうにない。「なんならこの私で良かったらー」なーんて言うものなら、それこそつきまとわれてしまいそう。「あのさー、あの放射線女も最初親身に相談に乗ってやったんだよ。それが治ないばかりか(そもそも放射線被害という事実が怪しい)、10年くらい経って『先生のせいで治るものも治らなくなった』って言われ出したからなぁ」ダメ、やっぱりダメだこんな相談。医療で治るたぐいの症状には思えない。仮に病気だとしても治せる自信はない。「断って」と師長に伝えた。「はい、そのように電話で伝えときます」

はあ・・外は台風。こんな時だからか、男のいない寂しさに身をもだえる女性がいるんだって。誰か助けてやってーー。

0 件のコメント:

コメントを投稿