2023年8月17日木曜日

県民を味方に

朝は大谷が初打席ホームランを打っていたので気分よく仕事を運べていた。しかし「どうせ、エンゼルスのことだから逆転されるんだろう」と思いきや、珍しくも先発投手デトマーズが相手にヒットを許さない。なんと7回終わってもノーヒットに抑えていた。この間まで2試合連続で序盤に7点を取られていた投手とはとても思えない。ただエンゼルスも大谷のホームランのみで追加点が奪えず珍しく緊迫したゲーム進行だった。8回にデトマーズはとうとうヒットを許し交代を告げられた。まあ、あれがいっぱいいっぱいで交代は必然。でもせっかくの好投と大谷のホームランを無駄にはしたくない。9回にタイスのソロホームランで2ー0としようやく勝ちが見えた。ふーぅ。エンゼルスってチーム、応援するのはしんどいわぁ。

夕方、夏の甲子園3回戦の最終は鹿児島の神村学園と北海のゲームだった。神村は組み合わせがまずまず良くてこの試合も勝つ可能性はあると思っていた。果たしてよく打って1回に4点先制した後は少し追い上げられても点を重ね9回にも1点取って結局10ー4で大勝した。鹿児島県勢としては17年前2006年の鹿児島工業以来のベスト8進出かぁ。あの時は子どもらと鹿児島工を甲子園まで応援しに行って格別思い入れのある大会だった。

神村学園といえば2005年春のセンバツに初出場しいきなり準優勝をして強豪校の一つになった。いや、強豪校は少し言いすぎた。というのもその後は春も夏も出場こそすれだいたい2回戦止まりなんだ。1勝くらいはするけれどその後は勝てない。そのせいだけではないかもしれないが、鹿児島県における人気というか期待度は鹿児島実や樟南に比べ低い印象がある。なんとなく応援熱が低いんだ。私もそうで、今回勝ち進んでいても試合そのもののはほとんど見ていなかった。

そんな神村学園だが、学園所在地串木野出身のタクミDrが夕方に面白いことを言っていた。「あそこの理事長はうちの親父のいとこなんです」と言い、親父さんは開業医をしていて確かもう亡くなられたはずだが、「神村学園が病院新設も考えていた時期があったんです。でも親父ら串木野の医師会は反対して結局新設はなりませんでした」「理事長は親父に文句言っていたらしいです」と。ほう、それはまた何で?聞いて納得した。神村には看護学科があるのだが、地元には就職させずほとんど県外へ就職させるんだそうだ。そういえばうちの近所のシモドースン家の女の子が神村学園の看護学科だったが県外に就職していた。

「なぜなんです?」とタクミDrに尋ねても詳しくは分からないらしい。ただそれでは串木野の医師会が冷ややかな態度を取るのも当然だろう。元鹿児島商業監督で1986年にベスト4に導いたシオシゲ監督も「(神村監督の)小田君には言っているんだよ。地域に好かれるようなこともしなくてはいけないよって」と私に語ったことがある。実は1974年の鹿児島実が代表になった時、「ジッギョーじゃ勝てんよショーギョーの方が良かったのにー」と言われたものだった。当時は鹿実や鹿商工(樟南)は甲子園で勝ったことがほとんどなく、それまでの実績から鹿商か玉龍でないとという雰囲気が強かった。しかし定岡投手らの活躍で県勢初のベスト4進出でガラリと変わった。

鹿児島では新参者って感じだった神村学園、今大会で3勝してベスト8、次回も勝ってベスト4ならきっと県民総出で応援するだろう。勝ち続けることは味方につける最大の方策だから。

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