2023年3月28日火曜日

「あの世」ではなかった・・ですね

今日は2件、内視鏡の拡張ステント留置術を行った。対象はどちらも超高齢女性患者だ。一人は食道狭窄、一人は総胆管狭窄でどちらも癌が浸潤して狭窄を来していた。メッシュのような金属ステントをそれぞれ留置することで食事や胆汁の通過が良くなり症状の軽減が期待できる。癌は完治できなくてもこれが結構功を奏するのだ。ついこの間も100歳の高齢女性患者に胆道ステントの入れ替えを行った。2年前に留置して以来癌の進展が遅いこともあってか普通に自宅で生活されている。拡張ステント無かりせば半年いや3ヶ月も持たなかっただろう。

幸い2例ともうまくいって一方の家族には外来で直接説明を、もう一方の家族には電話で説明をした。その電話説明の家族だが「大丈夫だったでしょうか。今朝、電話で話した時には変なことをしゃべってましてー」と言い出すので「え、何を?」と聞き返すと「『韓国に行った』とか言うので心配で・・」「は、韓国?ですか」「ええ」「『あの世に行った』とは言ってませんでした?」「いいえ、韓国と言っていました」「あの世でなければ大丈夫ですよ」「そうですか、ありがとうございます」だって・・。

私はよく話の合間に「ご冗談」を言うのだが、それに気づかないか真面目に受け取る患者さんやその家族が多いのよ。ともかくも今日はあの世から少しだけ遠ざけてあげられて良かったわ(⌒о⌒)。

0 件のコメント:

コメントを投稿