2023年2月15日水曜日

オードリー・ヘップバーン「この1本」は?

昨日、馬場康夫さんの映画解説「ホイチョイ的映画生活この1本」を紹介した。

有名俳優、有名監督、有名シリーズなどほんとにまだ全ては見切れていないくらい内容豊富なんだが、オードリー・ヘップバーンについての「この1本」には意表を突かれた。みなさん彼女の映画作品でこの1本を推すとしたら何にしますか?

おそらく多くの人が「ローマの休日(1953)」を選ぶと思う。実際、いろいろなアンケートやランキングで圧倒的にこの作品は1位を取っている。特に日本では大人気で全ての洋画の中で人気第1位が「ローマの休日」なんだそうだ。アカデミー作品賞も主演女優賞も獲得しているし、評価、人気ともに申し分ない。

しかしー、だ。馬場康夫氏が「オードリー・ヘップバーンなら見るべきは・・」と挙げたのは別の作品だった。ヘップバーンには「ローマ」以外にもヒット作品はあまたある。「麗しのサブリナ(1954)」「パリの恋人(1957)」「ティファニーで朝食を(1961)」「シャレード(1963)」「マイフェアレディ(1964)」などなど。しかしこれらではなかった。

スタンリー・ドーネン監督作の「いつも2人で(1967)」である。
うーむ、この作品は見たことがない。しかし当時37歳のオードリー自身がこの作品の音楽をヘンリー・マンシーニに依頼するために「これは私が知る中で最高の脚本です」と電報で伝えたそうで、作家村上春樹もオードリーの中では「いつも2人で」が一番の傑作だと言っていて、マンシーニ自身も日本でのインタビューで自分の一番はこの作品だと語っていたそうだ。相手役はアルバート・フィニーでこの人は「オリエント急行殺人事件(1974)」で主役のポワロをやった人だ。上の写真とは全然印象が違う。オードリーよりも7歳年下なのに夫婦役をやったんだ。
オードリーはほとんどの映画ではハンフリー・ボガート、ケーリー・グラントなど30歳以上も年上の俳優と共演し結ばれる役を演じていた。しかし等身大の役でしかも現実的なすれ違いや葛藤を描いたこの作品に愛着を持っていて、またこの作品をヘップバーンの最高の演技であると評する人たちも相当いるとのこと。へーーえ。もう一度言うが知らなかったなぁ。大衆的な人気は「ローマの休日」には敵わないだろうが、そこまで言われるとこれも見てみたい、そう思わされたネ。

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