2022年6月5日日曜日

AI先生がいる

この雨はもはや鹿児島も梅雨に入ったに違いない。そう思った人が大多数だったろう。しかし鹿児島の気象台は宣言をせず。明日明後日が晴れる予報だからか。雨のせいで枇杷の枝切りを予定していたのにそれも出来なかった。

昼過ぎになって姶良の老健に行ってオマルさんと碁を打とうと思い立った。休みのこんな日ならじっくりと打てよう。暇を持て余しているオマルさんも喜ぶだろう。裏定石本や瀬越憲作本に載っていた秘策もまた試してみたい。

さて、裏定石本の目外しで序盤有利になった私はしめしめと気分良く打っていた。しかし中盤、強引なオマルさんの手を上手くとがめることが出来ず、大損をしてしまいかなり不利になってしまった。結局、黒番で9目の負け、コミを入れて15目半という大差の負けにしてしまった。ううむ。

「もう1番」

私は次の対局を申し入れた。日曜だからこそ出来る。オマルさんが断ろうはずもなく、すぐに再対局へ。しかしこういう時って、負けた方がどこか熱くなっていて連敗するんだよねぇ。下辺の戦いで私はオマルさんの石を眼一つにして大石を取ったとほくそ笑んでいた。「今度は勝ちだ」しかし淡々と打ち進めるオマルさん。出来上がった図はなんとコウ。それも最終的にはオマルさんの取り番になり逆に私の大石が取られてしまった。いや、コウだからオマルさんの別の大石をコウ立てして取ったのだが向こうの大石の方が大きい。結局2局目も負けて連敗してしまった。まあ、大谷のエンゼルスよりはひどくはない(この時点で10連敗)が気分が悪い。これでトータル私の19勝18敗。ほとんどイーブンだ。

帰宅してWindowsで使用できる「ネット囲碁学園」を久々に立ち上げてみた。このソフトはフリーソフトなのだがなんと囲碁AIもタダで付いているのだ。そこで今日の碁を入力してAIにみてもらった。これは本当に便利。これまでオマルさんとの対局はデジカメで一手一手撮影保存して、それを見直してはいたが、どの手が悪かったかはある程度分かるもどう打てば良かったのかはプロやアマ高段者でなければ知りようがなかった。AIは正解手だけでなく、その後の10数手も予想手も教えてくれるのだ。いやーこれはいい。

本日の1局目。AIの評価値グラフの推移を見ると60手目付近までは私が明らかに負けていた。しかし苦し紛れにノゾいた黒の手に慎重になった白の手(青丸)が悪く、黒を助けてしまい白がかなり損をした。↓の図ではピンク丸が下半分のありこれは私(黒)が負けていることを示す。

数手経過した時の評価値グラフではピンク丸が上半分に上昇し、私(黒)がリードしたことがはっきりと分かる。
しかしこの後ずっと私がリードも左辺で選択ミスをした。↓図。白石を取る(青丸)か取らずに黒石をつなげる(ピンク丸)か。囲碁格言では切ってきた白石を取る方が良いと教えているが、この場面は例外的に取らない方が良かった。
↓図。青丸の黒石2個が取られ、評価値(ピンク丸)も下半分すなわち黒が不利になったことをはっきり示している。
結局、ここでの折衝がひびいて負けにしてしまった。

今や、AIはプロさえも日常の勉強に欠かせないものになっている。これまで常識とされてきたいくつもの定石がAIによって使われなくなったし、逆にそれまでほとんど使われなかった定石が毎回のように出てくるようになった。「AIはどう打つ?」「AIの評価は?」などAIの助けを借りることが当たり前になってきた。だからプロの対局ではスマホやパソコンは厳禁で対局が終わるまで預けてタッチすることすら出来なくなった。人間同士の対局はそれはそれで面白いものなのだ。

これまでは私も自分のどの手が悪くて、どう打てば良かったのか、かつては周りに適当な指導者がおらず囲碁の勉強は本で調べるくらいだった。しかし今やAI先生がいる。いやー、しばらくは囲碁三昧が続くな、これは。

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