2022年3月31日木曜日

吉野公園で見たのは桜ではなかった

もう花見の時期も盛りを過ぎそうとのことで、当直明けの午後早帰りに吉野公園で花見をとカールと待ち合わせた。甲突河畔の桜の方がちょうど満開とのことでそっちが本当は良かったのだけれど、16時から吉野にあるMノ下クリニック受診予定が入っていてそこになった。ここで桜を見るのは2015年以来だ。チッチが高校卒業して全寮制予備校に入る直前に3人で見に来たんだった。こてる日記で確認すると2015年3月29日だった。以下抜粋。

「午後はカール、チッチと花見に出かけた。行き先は比較的近い吉野公園だ。吉野公園はここ10年で2度目くらいか。北入口から入ると車ごと公園内に入れ展望台にも近くてよろしい。七分咲きの桜もきれいだったが久々展望台からみる錦江湾と桜島が圧倒的に雄大で美しく感激した。湾奥と桜島がある種箱庭的な見え方がするのも面白い。新しいマイデジカメPowerShot G7Xで撮りまくった。チッチと桜島を撮っているとちょうど噴煙を上げ始めたので遠景近景とこれまた撮りまくった。県外の観光客もいてみんな歓声を上げ、この時ばかりは桜島の噴火も有り難い感じがした。改めて桜島は鹿児島のシンボルだと思ったことだった。」

ただ、この時のチッチは一言で言えば非常に暗かった。初めて親元を離れて一人で予備校宿舎に入るということ、それまであまり勉強しておらず周囲について行けるのかということもあり、不安で押しつぶされそうな表情だった。今回写真を見直して改めてやはりそうだったんだと思った。ちょうど桜島が爆発して噴煙を上げるところを背景に撮影したが目をぼかしてもそういう表情が伝わってくるだろう。当時の日記にはそんな心情までは詳しく書くことができず、淡々とした書き方をしているのが分かる。↓噴煙を指さすよう指示したのは私。

桜って毎年微妙に満開時期が異なる。その年その日が七部咲きということは、今年よりは遅かったようだ。今回がもうソメイヨシノは散り始めていたのだった。
それよりも入口近くのチューリップが満開でとっても綺麗だった。

吉野公園は1970年(昭和45年)に開園したという。確か1971年春は家族で、1972年3月はお別れ遠足で来た。しっかり写真が残っているので間違いない。↓バックのは松の木がまだ植えたばかりというのがよく分かる。上写真は1971年4月の左から私、弟、母。下写真は現在の吉野公園。松も立派になった。
あれから50年以上も経っている。えーー50年?もうそんなに過ぎたのか。今日私は確かに桜を見たのだけれども、流れゆく月日というものを見て、おののく気分になっていた。

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