2022年3月25日金曜日

昼は外来忙し、夜は送別会

最近の外来は割と忙しくなかったのに、今日はまあ次から次へと重症感のある患者が多くバタバタだった。心窩部痛や嘔吐があればそりゃ検査はしないといけない。そんな患者が数人いた中に、近医からの紹介状を持った初老の女性が来ているという。朝、急に胸痛、背部痛を生じたのだと。ここに来てまた少しやっかいな・・と思ったが、その発症の仕方に嫌なものを感じ、診察前にすぐに採血、心電図、胸部CTレントゲンを撮るよう指示した。順に問診、診察してから検査というヒマはないのだ。

消化器症状を訴える患者のうち2人はどうも胆石がらみで1人を外科に診てもらうよう頼み、貧血の患者は上部消化管は特に問題なかったので次回大腸内視鏡を指示したりしていた。先の胸痛患者は心電図や採血では特に異常なしというのは合間にチェックしていた。となれば・・するとすぐにレントゲン技師から連絡が入った。「先生、解離があります」「やはり」話を聞いた時から危惧していた胸部大動脈瘤解離だったのだ。

そうなるとここでは治療は出来ない。鹿児島市内の天妖怪病院に頼むとすぐに受入OKで救急車で送った。大動脈の解離の度合いは緊急手術をするほどではないように思えたが、「そこは造影CTまでしていないので判断できない」とだけ伝えた。時には造影までして転送することはあるのだが、それより早く専門の病院に診てもらうべき状況だった。

朝からの重症患者さんらもどうにか指示を出し終え、残ったのは中年男性患者のみ。胆石と胆嚢炎と診断し入院を勧めたのだが、どうしても入院は出来ないというかしたくないという。明日「娘の卒園式がある」からなんだそうだ。え、あなた、高校生じゃなくて幼稚園生の娘がいるのと少し驚いた。可愛い娘の晴れ姿をいっしょにという気持ちは分からないでもないがねえ。データや画像からすれば入院がベターだが痛みが軽減していて食事を摂らずにおけば一晩くらいは大丈夫かも。しかし3ヶ月で3回目の心窩部痛となると手術も念頭に置かねばならない。さんざん注意して抗生剤点滴もして帰すことにした。ふう。

途中遅い昼食を摂っただけで休み時間なしだった。まあ、夕方16時台に20分くらいうつ伏せ寝が出来たのは良かった。このくらいのうたた寝が返って疲れが取れる。

夜は青雲会病院敷地内のイタリアンレストラン「ダ・クオーレ」で今年度で転勤となる3人のDrの送別会だった。実はこのうちの眼科のもっとせぇDrと歯科口腔外科のよしこうDrは歓迎会も行われていなかった。内科のコジロ女史も一昨年赴任半年経っての歓迎会が1回あっただけ。コロナ禍の中では仕方なかったことで、今回も参加は強制ではなく、Drの半分ほどは不参加だった。歯科のよしこう先生とは2週間ほど前に銀歯の一件で診察をしてもらったが、眼科のもっとせぇ先生とは赴任して1年、ほとんど接触する機会がなかった。↓まだ30代の若い先生だ。送別会が初めてお話しするチャンスだったとは・・。

聞けば姶良に1年住んで住みやすいし、仕事の上でもまだ青雲会にいたかったらしいが、他眼科Drの都合で前任地だった垂水にまた行かされることなったのだとか。ほう、垂水と言えば「内科のカピバラDrもいるはずだが」と向けると「ええ、知っています」と答えるではないか。「ただ、あまり話をしたことはなかったです」と。「同級で同門、青雲会病院に行ったと言えばきっと『こてる先生』のことだと分かるはずよ」と教えた。ついでにカピDrが読んでいるであろうこの「こてる日記」も20年続いていると教えたら「へーえ」と驚いていた。

コジロ先生は小学1年の娘も会に連れてきていた。二人の子持ちで研修、地域枠の赴任と大変だったろう。それも4月から赴任義務が外れ大学病院が主な勤務先になる。ただ、週1はうちにも来てくれるのは有り難い。よしこう先生はなんと富山の高岡の病院に勤務することになったそうだ。「高岡って行ったことがある?」には「いいえ全然」だそうで、1回だけ富山に行ったことのある私のほうがまだ縁がありそう。彼もまだ30歳になったばかりでまだまだこれからだ。みんなの将来に幸あれ!↓上コジロ、下よしこうの両先生。


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