2022年1月23日日曜日

「マザー〜無償の愛〜」

一昨日の金曜日から韓ドラ「マザー〜無償の愛〜」を見始めた。このドラマ、2010年に松雪泰子、芦田愛菜主演で話題になった「マザー」の韓国リメイク版である。私はそのドラマを全く見ていなかったのでまっさらな状態で見ることが出来た。韓ドラ版の主演はイ・ボヨン。美人女優として15年以上活躍しており、2013年には同じくトップ俳優のチソンと結婚し現在二人の子持ちでもある。私が彼女を初めて見たのは2004年の韓ドラ「ラストダンスは私と一緒に」で、会長令嬢役のどちらかといえばイジメ役だった。その時の男性主人公がチソンで、劇中では記憶喪失になった(笑)彼が田舎娘のユジンを好きになってしまう設定だったが、一視聴者の私は「ずっとこっちの令嬢(イ・ボヨン)の方がいい女やん」と思っていた。劇中では大方の予想通り田舎娘と結ばれる結末だったが、現実世界ではチソンはイ・ボヨンを選んだってことで、私もそりゃそうだろうと思ったよ。

で、この「マザー」だが、見ようと思ったのは定期購読している韓ドラ雑誌の3年ほど前の韓国記者座談会で「見始めたら止まらないドラマ」と書かれてあったからだ。元々日本のオリジナルの「マザー」も数々の受賞をしたドラマらしくカールも「面白かったよ」と言っていた。ドラマの概要はほぼ日本版と同じらしく「幼い頃捨てられ周囲に心を閉ざして生きてきた主人公(イ・ボヨン/松雪泰子)が、勤めていた鳥類研究所が閉鎖され、小学校の非常勤教師として小学一年生を担当することになり、そこで他の児童とどこか違う少女(ホ・ユル/芦田愛菜)が気になる。少女が母親とその交際相手から虐待を受けていることを知った主人公は、少女がごみ袋に入れて捨てられているのを発見、少女を助けるために誘拐し、疑似親子として逃避行する」というものだ。警察や周囲から逃げるという設定がサスペンスを生み見始めたら止まらなく理由だ。そして母性愛と児童虐待という大きな二つのテーマについて考えさせられる仕組みである。

韓国版は全16話で日本版より長く1話の時間も長めなので実質2倍もあるため、話を膨らます必要があったか、途中主人公たちが命の危険にさらされる場面もある。子役のホ・ユルちゃんは400倍の競争率のオーディションを勝ち抜いただけあって演技がかなりのものだ。そんな場面でも監督や脚本の狙い通りに演技できていた。年齢設定が5才の愛菜ちゃんに対しホ・ユルちゃんは8才でやや上になっているおかげでいろいろな場面を多く設定出来たと思われる。

金曜に4話まで見た後、土曜に8話と半分まで消化し、今日は一気に最終16話まで見た。3日足らずで見終わるなんて久しぶりだよ。イ・ボヨンは完全にアラフォーの主人公になりきっていたし、子役のイ・ユルちゃんは表情、語りともにほとんど完璧だった。14話のラストシーンは特に印象的だった。主人公たちが離されている状況下(接見禁止処置にあっている)でユルちゃんが児童施設から電話をこっそりイ・ボヨンに掛ける。「お母さん、いつ迎えに来るの?」刑務所から出たって聞いたのに、自分はいつでも行けるよう荷造りもしているのに、お母さん(オンマー)、お母さん(オンマー)と呼びかける。イ・ボヨンは受話器を握りしめながら返事することが出来ず、鼻をぴくつかせ、涙が落ちるのを堪えきれない。そして次のユルちゃんの台詞に驚き、泣けた。

「もう1回・・・もう1回だけ私を誘拐して」
いかん、これを書いていてまた泣けてきた。「マザー」、リメイクとはいえ名作だったわー。

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