2023年9月23日土曜日

「しゃちょう〜♡」

見せたまえDrのところでいつもの麻雀に興じていた時、TVから流れてくるあの二人のやり取りが・・。

「・・電動でスパッスパッっと切断する・・耐久性に優れたチェーンにこだわり、切れ味がスゴ〜〜イ」いかにも取って付けたような頭の初老男性が語って「・・19800円のご紹介です」と値段を言うと、「もう少し安くお願いします」と上目使いの女。すかさず男が「バッテリーも付けて6980円ですよ〜」って既に画面にはでかでかと出ているじゃん。おい、元の19800円は盛りすぎやろ。そして女が手を合わせ「ありがとう〜しゃちょう〜♡」となまめかしい声で感謝して30秒のCMが終わる。

はあ・・これが社長と愛人のやり取り風「夢グループ」の通信販売CMだ。最近、TVで見ない日はないといってもいい。社長は福島出身の石田重廣65歳、私よりたった1歳年上だ。愛人(?)役は保科有里でれっきとした歌手。作曲家の三木たかし先生の弟子でもあった。

石田社長が輸入販売や通信販売の広告に使うイメージキャラクターを探すうち、芸能界とのパイプができ、最初の所属となったのは兄弟デュオ「狩人」でその時に今は昔の歌手の公演が極端に少ないことに驚いた。依頼する側が公演料が高いのではと遠慮したりする風潮を知り、公演のパッケージ販売を始めたところこれが大成功した。社長曰く、「営業の出演料をはっきり明記したDMを企業・ホテル・商工会議所など約5千ヶ所に出したんですね。ステージ1本80万円。ステージ2本160万円にバツをつけて、ディスカウント価格100万円(アハ、ここでも同じ・・)。どうやら芸能界では営業価格はマル秘で、その値段も交渉次第。代理店が間に入りますから、お客さまも気安く依頼ができない。ですから、こういう試みはありえなかった。ところが、依頼が殺到したんです。狩人は年2本だったのが、なんとその年100本以上の仕事が決まりました」そして「これは素人だからできる発想です。それまでの狩人の営業で取り引きのあった会社からはクレームが来ましたけどね。けれど僕は、タレントに依頼してくれるお客さまや、イベントに足を運んでくれるお客さまがよろこんでくれればいいという考えが根底にありました。結果的にこのやり方は、タレントとお客さまの双方が満足するものでした。で、僕は僕で欲が湧いて、よし、このやり方で他の歌手でも仕事をしようと思い、誰かをスカウトしようと思い立った」そうで、NHKホールでぽつんと寂しそうにしている三善英史を受け入れ、会社名を「夢グループ」にし、その後、「あそこに行けば仕事がもらえるという噂が広がり、歌手たちからの売り込みが増え、千昌夫、チェリッシュや黒沢年雄、松方弘樹も、立て続けに夢グループに所属することになったそうな。これは客、タレント、会社三者がみんな満足する三方一両損ならぬ三方一両得だな。

私とほぼ同年齢なのに「CD」や「DVD」を「シーデー」「デーブイデー」と発音するなど垢抜けなさが目立つ石田社長。使うタレントもすべて昭和の香り漂う人たちばかり。見た目や振る舞いはそうではなくても実は計算ずくで相当の切れ者なのかも。

麻雀でリーチし、打つ手を迷っている相手に「(当たり牌を)出して〜しゃちょう〜」と声色を真似るのが今日は流行った。でも簡単に当たり牌を出してくれるはずもなく今回もちょい負けで終わったのサ。

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