2019年10月28日月曜日

聞いたこともないドラマ

夕方、忙しかった先週末に入院させた初老女性患者の回診をしていると、彼女はイヤホン付けてTVを見ていた。何かと思えば字幕付きの韓ドラだった。「へー、韓ドラですか。私も好きでよく見ていますよ」と少しだけ画面をいっしょに見ていた。だが、何のドラマか分からないのはいいとして、次々出て来る登場人物に全くといっていいほど見た顔がいないのには違和感を覚えた。そんなの当たり前ではと思うかも知れない。だが、韓ドラをよく見ている人ならば分かるはず、主役はいざ知らず脇役の一人や二人、見知った顔がいるのが普通なのだ。

それでその放送局BS11の番組表を確認してみたら「愛はぽろぽろ」という聞いたこともないドラマだった。出ている役者名を確認すると聞いたことのあったのは主役女優のワン・ジヘのみ。その彼女の出たドラマすら私はこれまで見たことはなかった。この「愛はぽろぽろ」は全120話で日本版は60話になっているみたい。ということは月から金まで放送される毎日ドラマ(韓国語でイルイルドラマ)のようだ。あはー、ありていに言えば二流役者が多く出るドラマで主流の週2回の月火ドラマ、水木ドラマ(ミニシリーズと言って有名ドラマはたいていこれ)ではない。事前に調べて厳選してから韓ドラを見始める私が知らないのも当然だったか。
これまでに見たイルイルドラマでは全163話(1話30分)の「がんばれ!クムスン(2005)」しかない。このドラマはミニシリーズに劣らない一流ばかりの出演で大ヒットした上に内容も優れていて感心した覚えがある。主役はハン・ヘジン。「朱蒙」の女主人公と言えば知っている人も多いだろう。可愛さと美しさ両方備えている。
ミニシリーズに直せば80話以上の長さになるということは私が見た韓ドラで一番長い時間のドラマだったということになる。次に長いのがこれも大ヒット「ホジュン(2000)」64話で、「朱蒙(2006)」は全81話のうち60話くらいまで見て挫折したままだ。一般に時代劇は50話以上が多いのでそうしたドラマはできるだけ見ないようにしている。この前の「本当に良い時代(50話)」はそうと知らず見始め途中で気が付き後半はきつかったがどうにか完走できた。

「愛はぽろぽろ」は女主人公の恋人が例によって交通事故で死んでしまうが彼女はその時妊娠していて・・という始まりらしい。なんとクムスンといっしょじゃないか。ただ違うのが恋人の心臓は大手企業グループのお御曹司に移植されたというのが大きな違いだ。え?でもその御曹司は移植後冷ややかだった性格が変わってしまい、なぜか女主人公にときめいてしまうだと?それは「冬のソナタ」の次のドラマ「夏の香り」の女主人公(ソン・イェジン)が移植を受けて性格が明るくなって男主人公(ソン・スンホン)に胸がドキドキするというのとそっくりじゃないか。うん、分かった。これで見ないですむわ。

その初老の女性は「何というドラマか名前も知らないけど見ているの」と言い、家にはたくさんのDVDやビデオがあるという。日韓関係がどうのこうのあるけれど、韓ドラは2004年の冬ソナ以降、何度かのブームを経て今は一ジャンルとして定着していると思ったことだ。

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