2017年1月9日月曜日

ブルーレイ「ゴッドファーザー」

もうそろそろ来週のスピーチに取りかからねばーで、ネットであれこれ調べ、萩本欽一の「私の履歴書」での修業時代のエピソードを紹介したらどうだろうと思い立った。浅草の師匠に「おまえは才能がない」と言われ目の前が真っ暗になるもそこから地道な努力を重ねる話だ。そういえば録りだめしているビデオにNHKのファミリーヒストリーで萩本欽一の家の話が出ていた。さっそく見てみる(昨年11月に再放送)と親の事業失敗で貧乏となりコメディアンを目指したいきさつが出ていた。うん、この二つをネタに語ろう。あと1週間、どうにかなるか。

夕方、宅配便でゴッドファーザー三部作のブルーレイが届いた。「またちゃんと見直したい」というカールに私からのプレゼントだ。(定価は9500円ほどもするが5000円ちょっとで購入)
それで二人して早速パート1を見始めた。日本語字幕がメインだがコッポラ監督の解説をメインにすることもできる。それが面白くて一旦見終わった後私はまた見なおした。さすが3時間もあるので全部は見ることはできなかったが、脇役俳優たちのエピソードや例の馬の仕入れ先、コッポラが「映画製作が始まって原作がどんどんベストセラーになっていき、私はいつ監督の座を追われるかに気を揉みながらの仕事を続けた」などの興味深い裏話が印象的だった。「ハリウッドとしては低予算の映画(とても信じられないが)でだから新人に近い自分が監督に抜擢された。本が売れて話題性も高まってからならセシル・B・デミルなどの大物監督が選ばれていただろう」とのこと。冒頭の結婚式もわずか2日間で撮らねばならなかったり、マイケルがレストランで殺人をするシーンがうまく撮れたおかげで製作側が監督降板を匂わさなくなったなど、監督とは作品に対してだけでなく映画製作会社とも戦わねばならない過酷な仕事だとよく分かる。コッポラは最終的に予想を超える大ヒットで生活が一変、「まるでおとぎ話だった」と述懐していた。

そうそう、あの馬の首は近くのドッグフード会社で処分される馬を事前に予約しておき、切断され届けられた本物を使ったそうだ。原作では部屋に飾られるのだが映画的な演出でベッドの中に入れ、まるで映画プロデューサーが刺され血まみれになったかのように変更したという。観客がこの映画に一気に引き込まれる素晴らしいシーンで、残酷なのになぜかある種の美しさも私は感じる。コッポラが映画監督として成功したのもむべなるかなだった。

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