2020年8月5日水曜日

〜らしさが戻って来た

今日は薬品会社2社からリモート面談の依頼があって、仕事の終わる17時半からと17時50分からオンラインで面談する予定だった。 だが、午後は救急ピッチ当番でもあった。ここ数ヶ月はコロナの影響か意外なほど忙しくなかったので普通に面談は出来ると思っていた。がしかしー。久しぶりに野戦病院的な状況になったのだ。

70代の嘔吐それに血がつくという男性がやって来た。当然内視鏡をする。しかし吐血自体はたいしたことはなかった。嘔吐の際に食道下部が少し傷つき少量血が出ただけだ。処方を出して帰宅も可能かと思っていたが採血結果が出たのを見て驚いた。「こりゃいかん、きっと総胆管結石だわ」肝機能、胆道系酵素、炎症反応をみればだいたい推測がつく。すぐに腹部CTを指示したら案の定そうだった。入院指示を出して、ピッピDrにERCPでの処置をお願いした。その次に40℃の高熱で意識不明の男性が救急搬入されるという連絡が入った。この20年間自力では動けない人でコロナ感染も一応考えるが以前肺炎で入院歴がある人だった。

それとは別に、今日は仕事が休みの可愛いんだ理事長が「喉に薬のカプセルが引っかかったようで内視鏡で見て欲しい」との依頼もあった。17時以降になるそうでこれはリモート面談は無理かもと2社にとりあえずはメール連絡しておいた。

高熱患者はかなり重症で血圧も低く血中酸素濃度も上がりきらず原因がすぐには分からないので気管挿管をした上で胸部CTを撮った。しかし肺炎の所見はない。データがそろいつつあり腎盂腎炎からの敗血症性ショックと考えられた。で、入院指示を出そうとしたのだが、理事長が来て「内視鏡を」と言う。それに「施設入所の人が胃瘻チューブを自己抜去した」との連絡もあり内視鏡下で入れ直しすることになった。いやはやリモート面談どころではなく、2社に「今日は無理なようでまた今度」とメールした。理事長への内視鏡も待ってもらおうと思ったが「カワゼンDrにそっちは任して早く内視鏡を」とのことでバトンタッチした。

ふう・・理事長も胃瘻も結局は大したことなく無事に内視鏡を終えられた。しかしそれでも1時間ほどはかかった。19時くらいになり病棟に上がると敗血症患者の指示出しはカワゼンDrがやってくれていた。今はまだ不安定だがどうにか助かりそうとの感触でやれやれだ。この暑さもあってか、救急病院らしさが戻って来たよ〜(汗)。

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