2020年8月14日金曜日

お笑い「汚血の爆発」

 暑いねえ。毎日35℃くらいあって湿気もあり外に出ると一気に疲れる。こんな気候を昔はよく不快指数がいくらなんて表現していたが、なぜか最近は耳にしない。それより熱中症(これも昔は日射病の呼び名がよく使われた)や猛暑日の方をよく耳にする。時代とともに言葉も変わっていく・・。

ネットや新聞で今度の朝礼スライドに使うネタ探しをしている。今日の南日本新聞にうってつけのものがあった。怪しさ満点の医療ネタだ。まずは画像を見て欲しい。

でっかいポイントでがんの原因は「オケツのバクハツにある」だって。これを見ただけで信用ならないと正常な感覚の人間は思うはず。私はまず↓のような画像をイメージしてしまった。
いやはや・・。「汚血」というのは著者の造語である。医学用語にそんなものはない。そして「がんの原因」だが現在かなりのことまで分かってはいるがまだ解明はされていない。なのにこの著者は「汚血の爆発にある」と断定している。そし一応他人が書いたような書きぶりではあるがて自らを「権威」と言っている。本当の権威といえる人たちはもっと控えめなものだ。また「化学薬品では治りません」とこれまた断定している。これは明らかに間違い。「薬品で治る」がんが確実に存在するからだ(例えば白血病の一種)。「化学薬品は身体にとって異物」ああ、これもよく使う手法だ。異物だから体に良くないという論理は実は甚(はなは)だおかしい。薬の大部分は異物だけど体にはよく効く。異物だからそれがどうした、である。天然物は良くて人工物は悪いというイメージを利用しているだけの稚拙な論理である。

全く読む気にすらならない本であるが、わずか1200円プラス消費税で、もしかしたら良くなったら・・と病気に病む人たちは手を出すかもしれない。毒にも薬にもならない治療ならまだしも返って悪化したら(効果はないはずだろうから悪化の可能性は高い)時間とお金のムダで、下手したら人生のムダになりかねない。手術が怖くてがんの標準治療を躊躇している人なら手を出せば治るはずが治らないことも十分にありうる。

新聞社も怪しい内容ってことは分かっているはず。しかし広告料が入らないとやっていけない事情もある。それで一応、言論の自由ということで載せているわけよね。ただこの手の広告にもいい点が一つある。それは笑い飛ばすネタとしては結構面白いってこと。昔、本にもなっていた「VOW」はそうした変な広告などを笑い飛ばす内容が多かった。みなさんも信じることはまかりなりませんが、笑い飛ばしてやって下さい。(⌒о⌒)。

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