2016年1月21日木曜日

「ブリッジ・オブ・スパイ」

平日だが休みの今日はカールが映画を見に行きたいとのことで一緒に出かけた。今、映画と言えば「スターウォーズ・フォースの覚醒」や「007スペクター」などの有名シリーズものなどがあるが、カールが見たいというのは「ブリッジ・オブ・スパイ」何やそれ?「でも面白いらしいよ」というので全く予備知識なしに見ることにした。夫婦50割引で二人で2200円と格安だし。

ポスターをチラッと見れば東西冷戦のころの実話を元にしていて主役がトム・ハンクス、ええ?監督がスピルバーグだって?!中味は知らないがB級映画なんかじゃなく超一流映画じゃないの。

オープニング。中年過ぎのスーツ着たおっさんが何やら怪しい動きをしていてソ連のスパイだと何となく分かる。そのうちGメンらしき男らがおっさんの動きをマークし追い詰めていく。そしてアパートに突入しスパイ容疑で検挙する旨を告げる。おっさんは絵の具を拭く振りをして暗号が書かれた紙を始末する・・。なかなか興味を引く導入部でいったいこの後どうなるの、だ。

スパイの容疑は間違いなく裁判にかけられるが、その弁護が市井のトム・ハンクス弁護士に任されることになる。保険が専門だったというハンクスは死刑が当然という社会の雰囲気に弁護士としての任務を全うしようと奮闘する。それはおっさんスパイとの心の交流のようなものが生じたこともあった。しかしその後アメリカのU2スパイ機がソ連に撃ち落とされパイロットとおっさんスパイとの捕虜交換の交渉も任されたときに同時に東ベルリンに拘束されたアメリカ人学生をも救うべきと譲らなかった姿勢をみると、ヒューマニズムに根ざしてのことだと思えた。そしてそれには交渉術というテクニックも持ち合わせていなければならない。この弁護士のことを帰宅してから調べると、その後もキューバ危機でアメリカ人捕虜約一千人を救い出す交渉も任せられるなど相当な人物だったと分かる。

あと、5、60年前の世界を金をかけて映像化していてさすがハリウッドと思った。TVドラマや日本映画では一場面かせいぜいCGですますところだろう。U2撃墜場面はさすがにCG利用で迫力があったが逆にそれゆえそこだけ現代ぽくなっていた。ラストは実際に捕虜交換が行われたベルリンの橋でロケが行われたそうだ。それがタイトルにもなっている。しかし橋そのものより人と人の橋渡しの意味でも使われているはずだ。しぶい作品だが見て損はないと思った。ちなみにアカデミー賞ではトム・ハンクスではなくおっさんスパイ役の俳優がノミネートされていた。なるほどね、確かに印象的だった。

天文館の映画館を出ると、ふと里鳥、憂鳥親子を思い出した。青雲会病院の光鳥Nsの親姉だが、2年前「アナと雪の女王」を見終わって映画館を出た直後、彼女らにばったり出会っていたからだ。あの時は土曜、さすがに今日は誰とも会わなかった。終わって「紅胡椒」でハンバーグを食べ帰宅した。メイン料理以外はバイキング形式だったのでちいと食べ過ぎた。そこは反省!

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