2021年12月28日火曜日

プロフェッショナル「庵野秀明」

未明にごそごそと起きてTV付けると、NHKが「プロフェッショナル」をやっていた。深夜なのできっと再放送だろう。ええと「庵野秀明」だって?聞いたことある名前だ。見ていてすぐにアニメ制作の監督さんだと知れた。山口県出身か。ほう、アニメ鉄人28号に子どものころ夢中になっただって?私とほぼ同世代じゃないか。昭和35年5月生まれならば私より1歳下だ。

アニメ、漫画少年であったこと、父親が事故で片足なかったことから「その姿に影響を受けて完全なものは好きになれない、自分にとっては何かが壊れ欠けていることが普通である」との感覚があったそうだ。大阪の芸術大学に行き、そのころからアニメの爆発シーンを描かせたら天下一品との評判で、風の谷のナウシカ』では、採用時に持参した大量の原画が宮崎駿に評価され、難しいとされるクライマックスの巨神兵登場のシーン担当に抜擢されている。

その後アニメの世界で頭角をどんど現し、1988年のロボットアニメ「トップをねらえ!」や1990年のNHKアニメ「ふしぎの海のナディア」などを監督した後に、あの有名な「新世紀エヴァンゲリオン」を企画、監督し大ヒットを飛ばす。いまだに彼の代表作といえばこの作品である。番組では妻で漫画家の安野モヨコで肉や魚を食べない超偏食家で夫を漫画に描いたりしていた。庵野秀明、見た目もそうだが実際も相当な変わり者のようだ。TVアニメだけでなく映画にもなった「新世紀エヴァンゲリオン」を完結させるために2019年、2020年とコロナ窩の中、苦闘する様子も描かれており、彼の作品ファンの人たちには実に興味深い内容だったことだろう。あと、一時うつ病ぽくなって自殺を考えたりしたことなども触れられていて、至上の作品を作るんだとそこに向かって突き進む鬼才と呼ばれる人たちはある種狂人と変わらないんだとも思った。

視聴中、私はふっと思った。庵野秀明氏の人となりや実績などは番組を見ていてある程度理解したが、そもそも私は庵野氏の監督したアニメ作品を一つとして見ていないな、と。「新世紀エヴァンゲリオン」っていったいどんな内容でどんなジャンルの作品かも知らない。主題歌も「残酷な天使のテーゼ」というのはカラオケで人気だというから後で知ったくらいだ。そしてこれだけ有名になっても見ようという気がおきない。たまにアニメ映画も見に行くことはあるしアニメ嫌いというわけではないのだけれど・・ね。

番組では出て来なかったが、庵野氏は数年前に映画「シン・ゴジラ」を監督したんだって。それはネット配信で見て、子どもの頃見ていたゴジラ映画とは違い、切り口が新鮮で面白かった。私にとってはアニメよりそっちの方が興味深い。庵野氏もあの頃はゴジラ映画をきっと夢中になって見ていたはず。その経験を踏まえて、大人になった自分がゴジラ映画を作ろうとしたらどうしたものにするか?その解答があの映画だったのだ。ゴジラが現れたら政府や自衛隊などはどのように対応、行動するのかという観点から作られており、自衛隊への体験入隊をずっと以前に行ったり、武器、戦車、戦闘機などに詳しいオタクでもある氏ならでの作風でもあった。そして興行実績、作品評価も良くて日本アカデミー賞も獲得している。いやー、才人だな。

今さらアニメになびきはしないけれど、この庵野秀明氏、今後も注目しておこう。

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