2021年6月20日日曜日

「ゾンダーコマンド」って何?

日曜日の夕方からの当直は何年ぶりだろうか。ポンシンDrが毎回当直していたが、5月以降月2回は出来なくなり代わりに誰かが当直するようになった。

その通勤途中、NHK総合TVで「アウシュビッツ 死者たちの告白」というスペシャル番組をしていた。去年の再放送らしい。「ゾンダーコマンド」と呼ばれるユダヤ人でありながら殺されたユダヤ人の遺体処理などを行わされる人たちの記録だった。彼らは苦悩、憤怒し、ナチスの非人道的な恐ろしい行為を証拠として残して置かねばとアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所内の様子を記録し、それらは収容所内の火葬場近くなどの地面に埋められていた。そして戦後の1980年になってから掘り起こされた。ただこの原稿は劣化が激しく、2010年代の最新技術でようやく判読出来るようになった。

ナチスの外部への情報漏えいを防ぐため、ゾンダーコマンドの囚人はほとんどが3か月から長くて1年以内にガス室に送られて殺され、新しく連れてこられたユダヤ人が代わりとなっていったそうである。数千人はいたというゾンダーコマンドの多くは殺され、生き残ったものは20名ほどだったと言われている。番組ではその非常に稀に生き残った数人のその後が紹介されていた。親や姉を殺され「復讐する」と言う気持ちで記録を埋め運良く生き残った男性は、しかし戦後一言もアウシュビッツでの出来事を家族にもしゃべることはなかったという。
番組にも出てきた遺体を焼く作業をするゾンダーコマンドたち

アウシュビッツについてはこれまでも感じてきたことだが、こんなに非道で悲惨な出来事があっていいものだろうかと戦慄を覚える。100万人から150万人が殺されたそうだから日本への原爆二つと比べてもずっと多い犠牲者の数だ。「ドイツ人(ナチス)を許せない」というユダヤ人の気持ちは真っ当だな。組織的、計画的に実施され、戦争状態の真っ最中に起きた殺戮などではない、この負の遺産は人類への教訓としてずっと残していかねばならない。そして慰安婦問題をアウシュビッツと同じだとかという主張する韓国の偏向者もいるそうだが日本人にもユダヤ人にも失礼な態度だと思ったわ。

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