2015年2月10日火曜日

さよなら患者さん

さあてこの前から話題にしている腰椎骨折の男性患者、昨夜は些細なことでベッド枠を外し看護師に怒りをぶちまけるという行動があったそうだが、今朝は自力歩行もどうにか出来て病棟ロビーの椅子に座り、「退院させてくれ」との一点張りで言うことをきかず「どうしましょう」と病棟看護師から連絡があった。それでさっそく整形外科のケンケンDrも交え、なだめにというか説得にいったのだが、相変わらずの頑固で自分勝手と思える理屈で応じようとしない。今の状態で無理に退院しても腰痛はすぐには引かないし完治するには1週間どころか1ヶ月2ヶ月はかかりますよとケンケンDrも言ってくれたのだがどうにもダメだった。私たちはこの1週間こんなわがままをしてもこの人のためにとできる限りのことをしたつもりだが分かってもらえないようだ。「他の病院もあるしいいんだ」とうそぶくので「なら今度青雲会病院で診てくれといってもさすがに受け入れられませんよ」と言ってもそれでいいという。ふう、師長以下仕方ないなと退院を許可することにした。今度は言わなかったが、この人のために家にある生活用具などを持って来てくれた民生委員の人を呼び捨てで悪く言ったのにはたしなめたかった。その人は自腹を切って世話してくれたと聞いている。人の善意も悪く取るようじゃだめだ。

その人の退院直後に私は外来のホントだ師長に連絡し「今度あの人が救急や外来で入院を希望しても決して受け入れるな」と伝えた。厳しすぎるか?いや、私は病院スタッフのことも考える。この人のこのような振る舞いに病棟看護師などは2ヶ月も我慢を強いられたかもしれず、中には嫌気がさして辞めてしまう人も出たかも。退院して返って良かったのかもしれない。

午後、姶良市内の某病院から電話が入った。この患者のことだった。「そちらに入院していたそうだが事情を知りたい」とのこと。それにはかくかくしかじかと外来師長が返事した。ほうら、すぐに病院に頼らざるを得ない状態だったはずよ。果たしてそこに入院出来るのかな。それにしても何で退院したかったかの理由が今もってよく分からないんだ。不満を言っているのは分かるが中味がよく理解出来ない。警察や関わる市民にやたら不信感を持っているようなのだが・・。でもいつまでもこの人に関わっていられやしない。外来は来るし、急変する病棟患者はいるし、出血患者もいる、さあさあ忙しいよー。

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