2024年11月12日火曜日

「ガメラ対ギャオス」

YouTubeをテキトーに見ていたら、【本編】『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』<2週間限定公開>と映画まるごとタダで公開という一編があった。「ガメラ対ギャオス」だよ。懐かしい。子どもの頃、ゴジラとガメラは怪獣映画の2大巨頭で東宝はゴジラ、大映はガメラと子どもながらに映画会社でそれぞれメインの怪獣キャラがあるのは知っていた。

時は昭和41年(1966年)、TVではウルトラQの後にウルトラマンが放映され、怪獣ブームが到来していた。昨日のラブカメ先生と私が同じ昭和世代でもこの怪獣ブームを経験しているかしていないかで全く違う世代と言ってもいいかもしれない。私はその時小学1年、当然真っ黒に怪獣たちに染まっていた。小学1年の時の夏休みの映画で東宝では「サンダ対ガイラ」、大映では「ガメラ対バルゴン」があったが私はどちら見せてもらえなかった。親が付き添わなくてはいけないというルールがあってなかなか難しかったのだ。TVでウルトラマンを見たり、雑誌「小学1年生」の付録の怪獣図鑑を眺めて過ごすしかなかった。

しかし、冬休み、東宝のゴジラシリーズの「南海の大決闘:ゴジラ、エビラ、モスラ」は見ることが出来て大いにワクワクしたものだった。ゴジラ映画で初めて記憶しているのがこの映画だった(それ以前の「三大怪獣地球最大の決戦:ゴジラ、キングギドラ、モスラ」は見た気がするがはっきりとは覚えていない)。そして翌年の春3月、大映の「ガメラ対ギャオス」でガメラシリーズを初めて見た。それ以降のシリーズもほぼ全部見たし、後にビデオで「ガメラ対バルゴン」や初代「ガメラ」なども見たが、このギャオスとの対決が一番面白かった。それを今回さらさらとではあるが、また見直してみた。→https://www.youtube.com/watch?v=fBiYHWIpZwk

いや〜、場面場面の精細さこそ現代のCGを駆使した画面とは比較にならないが限られた予算でなかなかに面白い映像を見せてくれていた。ギャオスの超音波光線(そんなもんが武器になるはずもないと大人の今は思うが)で飛んでいる自衛隊のヘリが真っ二つに切られて乗客が慌てふためいておちるシーンや、新聞記者が乗っている車がこれまたギャオスの発する光線で真っ二つになるシーンは怖さよりも可笑しさと気っ風の良ささえ感じられた。ギャオスは造形的にもなかなかよく出来ていて、私はノートの端にギャオスの絵をよく描いていたものだ。
この映画では高速道路建設に伴う利権がらみといった人間ドラマもあったが、そんなのより暴れ回るギャオスの登場シーンがずっと面白い。名古屋では新幹線の屋根を切り裂き、逃げ惑う乗客数人を取って食べしまうシーンもあり、そのあたりはゴジラシリーズとは違うテイストで息を呑む。山や街や海で暴れ回り、ガメラと精一杯戦って最後は敗れてしまうが、この映画、ギャオスが主人公なんだと思った。だから敵役ながら強い印象を残し、平成に入ってガメラ映画が復活した時にその第1作にギャオスはまた登場した。バルゴンやギロンも平成シリーズの第2作に敵役で再登場が検討されたらしいが今一だったようで結局新規の怪獣になった。まあそれくらいギャオスってのはインパクトがあり面白さで評判が良かった、ゴジラシリーズで言えばキングキドラがそれにあたるな。

60年近くも前の映画だからといってもついつい見てしまったのはこの映画に力があったからで、画質もデジタル技術でリファインされて見やすく大人が見てもそこそこ面白いと推しておきますわ。そうそう、後1週間くらいで見られなくなるから興味持った人は↑のサイトをクリックしよう。

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