2024年9月10日火曜日

新型コロナワクチン投票結果

朝の医局会で一つの議題が出た。それは2024年10月からの定期接種となる新型コロナ・ワクチンをどこのメーカーにするかということだった。コロナワクチンは今年3月までは公費負担があったが、10月からは65歳以上の高齢者と60歳から64歳までの重症化リスクの高い人で一部費用負担(開始期間や負担金などは自治体によって異なる)をする定期接種となり、それ以外の人は全額自己負担となるのである。何の補助もなければ1万円以上はかかるが65歳以上は各市町村から何らかの補助が出るので接種を受ける人は一定以上はいるはずだ。ちなみに私も10月にはすでに65歳になる(!)ので受けるつもりではいる。

で、その前に各病院はどこのメーカーを使用するか決めねばならない。以前は海外の1社か2社しか選択肢はなかったが、海外のF社からmRNAワクチン、国内からT社の不活化ワクチン、D社のmRNAワクチンが新たに開発され、それぞれアピールしてきている。先週はT社、今週はD社が医局会で説明会を設けたのだった。値段はほぼ同じで有効性もそんなに差はなかった。気になる副反応もさほど差はない。こりゃどこを選ぶのか迷ってしまうな。

それで「選択するのに期限も迫ってきているので今日の医局会で決めてしまいましょう」となった。司会の信号Drが意見を求めると、まず、可愛いんだ理事長が「ここはやはり国産にしようか」と言った。そんなに差がないなら国産にしたいというのはまあ肯ける。ではT社かD社となるが、カムイDrが「不活化タイプのワクチンが発熱などの副反応がかなり少なく良さそうでT社にしたい」と意見をした。mRNAワクチンは副反応が出やすいというイメージがあり、不活化タイプがその点でいいのではということだ。他のDrから「不活化タイプは免疫が出来るのが若干遅いのではないだろうか」とmRNAワクチンタイプを推す意見も出た。どっちにも決まりそうになく挙手で決めましょうかとなったが、その前に私が手を挙げた。実はここまで3社を聞いてきて全然違う観点から、海外製ではあるがF社のワクチンが院内職員に好まれる点があるのではと意見したのだ。というのもF社の新製品は従来のように一つの瓶から6人分を針で吸い取って注射器に分けるのではなくすでに1人分の注射器として仕分けされている。使い勝手がよさそうなのだ。その分医療従事者にとってかなり実施負担が軽減されるはず。D社のは2人分の瓶をそれぞれ吸って1人分にするという手間が残っている。これって病院職員にとって大きくない?看護師さんらは絶対F社がいいって言いそう。ただその分100円割高にはなる。

私は自分の意見のとおりF社に挙手するつもりだった。が、やはり国産の2社からでとなって結果は半々くらいかと思ったら、その通りで8対6で結論が出た。後で知ったがタクミDrは挙手の前に病棟に呼ばれて席を外していた。「もし自分がいたら・・」と選んだ方を入れると結果は8対7になっていた。いや〜大接戦だった。まだ現時点ではその結果をここでは出せない。また接種の値段をどの程度にするかなどもある程度まとまりつつあるが正式にはまだ決まっていない。全国の各医療機関はどこも同じような悩みをかかえているんだろう・・な。

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