2025年3月2日日曜日

湯島天神の奇跡

今回の千葉行きは気候が暖かく晴れていてよかった。明日から関東地方は寒くなり雪もチラつくそうだからツイている。今日の夕方に私は帰り、カールは残ってセージファミリーやマーヤ母らと明後日以降に小旅行の予定だ。

それで今日は「湯島天神(湯島天満宮)に行かない?ちょうど梅が見頃みたいよ」とカールがいうのでOKしていた。彼女は学生時代に埼玉や東京で生活していて、試験の前にはよくお参りしていたいう。久しぶりに行ってみたいとのことだ。だが朝食が終わってすこし余った時間を私は天鳳を一半荘やってしまったのだ。最近すこぶる調子がよくてヒマがあればちょくちょく打ち、たいてい1位2位でポイントも急回復してきている。だがこの半荘、意外に時間がかかった。カールは「もう早く行こうよ。なんで出かける前に麻雀なんかするのぉー」とぷりぷり。途中で止めてもいいが、私はトップ争いをしておりそれはもったいない。カールのなじりと周囲の冷たい視線を浴びながらも「もうこの局で終わるから」とラス前、オーラスを打ちづけた。で、クイタンのみで聴牌し対面が当たり牌の2ピンを出したので、これでようやく終わり、トップだぁと思った瞬間、ラス目の親も上がり宣言をした。なんとダブロンで親の連荘となりまだ終わりにはならなかった。この後もしぶといラス親は連荘を続け、業を煮やした私は親以外なら誰でも上がってOKという打ち方をし、トップ争いをしている下家に放銃し、結局2位で終わった。

ようやく出発できることになったが、予定より1時間ほども遅れてしまい、ご機嫌ななめのカールをなだめつつJRで御茶ノ水駅を目指した。そこから乗り換えて湯島駅に着くと、湯島天満宮は歩いてすぐだった。実はその名前は知っていてもどこにあるのかは初めて知った。上野の近くで不忍池も近くに見えた。その池も名前は知っていたが私は行ったことがなかった。天満宮は私の思っていたものよりずっとこぢんまりとしていた。太宰府天満宮くらいの大きさかと。曜日も天気もよくて参拝客がいっぱいいた。そして梅もちょうど見頃で近づくとほんのり梅の香が漂っていた。

露店もあり野点(のだて)もやっていてさらに結婚式も宮内でやられていた。梅の木も様々な種類が植えられ華やかさ満点だった。
露店で日頃は何も買わないカールが珍しく「かりんとう」を買っていた。「セージが好きだから」だって。買うとくじ引きがあってカールの一人前のおばさんは当たって「うわー御利益があったわぁ」と喜んでいたが、カールは残念はずれだった。だがー。この後、奇跡が起こる。こんな奇跡、全く想像も予想もしていなかった。しかもこの湯島天神内でそれは起きたのだ。

カールが「帰りは別の出口から出ようか」と3つある坂のうち、来たときは別の方向へ向かった。もう少しで階段に近づくというその時、カールが「あ、あの人、プードルのオバさんじゃない?」と言ったのだ。「え!?」とそっちを向くと確かに一昨日京浜急行で見かけたプードルオバさんだった。中年過ぎで髪は茶髪、すこし肌色はややくすみ、胸にプードルを抱えている。すぐに戻り、カールの写真を撮るふりをしてそのオバさんとプードルを写真に収めた。カールも撮られるふりをして協力してくれたよ。一昨日のあの時、すっごく写真を撮りたかった一般の人にこの広い東京でまた出会えた奇跡、そして写真を撮ることが出来た奇跡。いやー本当に驚いた。あの時、カールに「ぜひ見てみて」と言わなければ彼女も今日は気づかなかっただろうし、何より天神様へのお参りと梅を見ようと思わなければ再び会えることもなかった。そう、私が麻雀をしてここに来るタイミングが遅くならなければ、ばったりもなかっただろう。

この後、近くで昼食し、不忍池、寛永寺を見て、上野からアメ横商店街をぶらぶら歩き(アメ横も私は初めてだった)、そこでカールと別れ、私は羽田空港へ、カールはまた船橋へ戻った。いわば上野地域の散策をしたわけだが、ずっと後になっても思い出すのは、プードルオバさんとの奇跡的な邂逅(かいこう)、これが一番だろう。これが今日のネタになるのも当然であった。

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