もう手慣れたもので内視鏡の前に腹部レントゲンを指示し、2チャンネル内視鏡に透明フードを付けて準備させた。もし数珠が胃内から遠く小腸にでも行っていたらもう摘出はあきらめだ。運良く排泄するのを待とう。で、レントゲン結果を見て「さあ、胃カメラだ」と立ち上がった。昨夜23時に飲み込んだという数珠5本は胃の中にきちんと鎮座していた。
内視鏡室を入れると色とりどりの数珠が大弯部にあった。把持鉗子を入れ糸の部分をつかみ1個1個引き上げていった。まあつかみにくいものでなくてよかったわ。
この患者さんには最初のころは「こんなきつい思いをするくらいなら今度は飲み込んだらいかんよ」なんて優しく諭したものだだったが今回はもう何も言わなかった。5回目ともなるとそうなる。体温計&ホッカイロ、ボールペン、紙おむつ、軟膏チューブそして数珠・・この次飲み込むなら(取り出すのに)簡単なものにしてくれよ、そう思った次第だ。
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