2021年8月31日火曜日

厚労省ようやく動く!

たった今、YahooNewsに「HPVワクチンの「積極的勧奨」再開、厚労省検討へ 22年度視野に」との表示があった。私が散々言ってきたHPVワクチンの積極的勧奨を厚労省が再開するつもりのようだ。https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403164 

私がいくらこのブログで「HPVワクチン打つべし」「副作用なんて心配ない、ワクチン被害は濡れ衣だっ」と言い続けてもたかがしれている。大元の厚労省が動かないことには接種率は上がりようもなく、日本の若い女性の命の危機は続いていく羽目になっていた。今回は毎日新聞のスクープのようだ。ぜひ皆さんも読んで欲しい。https://news.yahoo.co.jp/articles/f5ebe8d196f20e359916772ebc172c24a861bbd3

記事によると高1の女子は遅くとも11月まで(こてる日記では9月までと言ってきたが)に打って欲しいとのこと(でないと無料接種の恩恵に預かれなくなる)。将来の自らの身を守るためにも高1の女子たちよHPVワクチン打ちに急ごう!

2021年8月30日月曜日

18年目のネタばらし

昨日の続き。どこが叙述トリックなのか。それは文中の「VIPとは誰なのか」という問題と同じだ。あの文を読めば、そのVIPのために青雲病院(当時は青雲会病院ではなかった)のスタッフは大忙しで疲れたとある。中でも「一番疲れたのは可愛いんだ院長(現理事長)だ」と書いたが、ネタばらしすると、その手術を受けたVIPその人が可愛いんだ院長だったのである。しかし前述の文を読むとそうは思わない人がほとんどなのではないか。

当時、1日遅れくらいで日記を書いていた。その日は可愛いんだ院長の胃癌の手術があり一番の大きなイベントには違いないから当然日記ネタになった。しかし個人情報保護のために名前はおろか誰が受けたか分かるようなことは書けなかった。だから「VIP」と書いたし、「鹿児島で一番大きい病院の院長先生」とは当時鹿大病院院長であったラブカメ先生のことであった。そして「一番疲れたのはやはり可愛いんだ院長だったろうね」と書くことで、読者は手術するスタッフで一番疲れたのが可愛いんだ先生と勝手に勘違いするように書いたのだ。手術を受けたその本人が一番きつかったのはこれまた間違いない事実だったけど。

それを今こうしてネタばらしするのは、青雲会病院ホームページの沿革で可愛いんだ理事長本人が「・・平成15年12月胃癌が見つかる。青雲病院で手術。施設の不備や職員の言動の悪さに気づき、新築移転を決意。同時に接遇教育に力を入れる・・」と書いて公(おおやけ)にされているからである。胃癌が見つかったのは12月29日のその年最後の胃カメラ検査だった。可愛いんだ先生に「(可愛いんだ)先生、見て下さい」と私がモニター画面を示し、お互いに「これは胃癌だ」と判断し、病理結果が出ないその日のうちに可愛いんだ先生がラブカメDr(当時鹿大外科教授)に連絡し、明けての1月7日に青雲病院で手術の約束を取り付けたのだった。その3年前にも胃カメラを私がしたがその際は癌らしい所見はなく、その時に見たかった癌が早期胃癌だったのは本当に運が良かった。ただややたちの悪い病理組織だったので、あと1年、いや半年発見が遅れていたらどうだったか。可愛いんだ先生も病院もそして私の運命も違ったものになっていたかもしれない。

毎年受けるべき胃カメラを私も先生もうっかりしていたが、3ヶ月後に老健がオープンするというタイミングで「そろそろ受けておかねば」と可愛いんだ先生は仕事納めの日に考えていたらしい。それ以降は理事長だけでなく他の主立ったDrも毎年胃カメラを受けている。何事も早期発見早期治療が大事、それを実践している。

いやはや、ひょんなことから話題が違ってしまった。でもこの話題、いつか書きたいと思っていたんだ。17年目のネタばらし、いやすでに丸17年過ぎているから18年目のネタばらしだった。

2021年8月29日日曜日

どんでん返しミステリーと叙述トリック

決勝戦はやはり智弁和歌山が勝ったね。TVで見ていたが後半はこっくりこっくりだった。同じくらいの力でも調整の差で9対2もの差が付くってことだ。

YouTubeで知った「どんでん返しミステリー(国内)」数作をネットで注文していた。その中の一冊、歌野晶午の「葉桜の季節に君を想うということ」(2003年)を夜までかかって読み終わった。事前に最後はきっと騙されていることに驚くと言われて読み進めていたが、案の定驚いた。というより、何でも屋の男性が知り合いに頼まれた事件を追ってあちこち探り、その過程で自殺未遂の女性を救ってなんとなく好きになってしまうストーリーにそんなに特別感がなく、ただ普通に読んでしまわざるを得なかった。

いわゆる叙述トリックといわれる手法が使われていて、読者に誤った思い込みをさせるテクニックがすごい。ただミステリーとしての謎の提示や解決の仕方もきちんとしておりそこが2004年の「このミステリーがすごい」「本格ミステリベスト10」「日本推理作家協会賞」「第4回本格ミステリ大賞」受賞とその年の関連賞を総なめにしたのも分かる気がする。そのどんでん返しだが、リチャード・ニーリィの「心ひき裂かれて」や我孫子武丸の「殺戮にいたる病」と似たテクニックに思えた。詳しくは言えないがそれらよりもちょっと大がかりでより精緻だ。見破るのは相当困難だろう。

しかし叙述トリックを使ってその作品に感動するかどうかは別ものだ。私は横溝正史の作品でいくつか唸ったことが何回かある。いずれも作品全体の叙述トリックではなくて部分的に使われているだけだが、指摘されて思わず膝を打ってしまうほど感心したものだ。特に初期の作品「本陣殺人事件」「獄門島」などは作品としてもそっちの方が上に思える。「殺戮にいたる病」などはサイコキラーを扱っているが最後に叙述トリックが使われていると分かって「なんだ、それを使いたかっただけじゃないか」と否定的に感じる人もいると聞く。「獄門島」では決してそんなには感じないばかりかストーリーとも上手く絡まって「素晴らしい」という感想がほとんどだ。日本のオールタイムミステリーのベスト1に何回もなっただけのことはある。

「どんでん返し」作品で多くの人が挙げるのが綾辻行人の処女作「十角館の殺人」(1987年)で、これは終盤に出てくるあのセリフ「〇〇〇〇〇〇です」で全ての人が「ええっー?!」となるのがすごい。そのセリフが一気にどんでん返しであることを示しており、覚えていないとすればその人は「十角館」を読んでいないとさえ断言できるほどだ。最近の新装版ではそのセリフが出てくる前にページが変わり、めくるとそのセリフが目に飛び込んでくるよう工夫されているらしい。「十角館」はYouTubeでもどんでん返し代表作に無論入っていて私は以前読んでいた。久しぶりに取り出してみると、「2000年5月30日〜6月4日」に読んだと鉛筆で見開きに書かれていた。それにちょっと驚いた。2000年6月1日は私が今の青雲会病院に就職した日で、まさにその前後に「十角館」を読んでいたとは・・全く覚えていなかった。就職した直後の数日は慣れない仕事場ということもあり帰宅したらぐったりしすぐに寝ていたという記憶しかない。でもなぜかその頃「十角館」を読んでいた。へーえだ。だから私はいつも読み始めと終わりを記すようにしている。たったそれだけでいろいろなことが思い出されるのだ。

さて今回注文したのはこの他に道尾秀介「シャドウ」、乾くるみ「イニシエーション・ラブ」だ。どんなどんでん返しが待っているのか楽しみではある。たぶん引っかかるのだろうが、問題はそれに感動するかどうかだ。ただ「引っかけられたぁ」だけではその作品の質が高いとは言えないのは前述の通りだ。

その叙述トリックをこのこてる日記でもわずかだが使ったことがある。ブログ化する前の15年以上も前のことだ。2004年1月7日のこてる日記でそれが使われている部分を抜き出して抜粋してみる。

「今日は朝からVIPのオペがあるため、医者はもとより看護部から総務に至るまで皆忙しかった。癒着がひどい患者だったようで胃の手術にしては時間がかかり、通常の倍近い時間がかかったと外科の先生も言っていた。私も術中内視鏡検査に立ち会わねばならなかったり、外来をしたりで、夕方にはぐったりだった。VIPゆえ、鹿児島で一番大きい病院の院長先生をお呼びし、その部下の先生や麻酔科医などもいて、一時オペ室には総勢10人以上もの人があふれかえっていた。外科のDrも疲れただろうが、一番疲れたのはやはり可愛いんだ院長だったろうね。」

こてる日記には嘘は書かないのがモットーである。しかしそうすると個人情報に引っかかるので曖昧な書き方にならざるを得ない場合もある。そんなわけで上の文で私はあるテクニックを使った。それはどこでどういうものか分かるかな?正解は明日のこてる日記で。

2021年8月28日土曜日

TVがネットに優るコンテンツとは

2ヶ月ほど前からYouTubeへの課金をしてCMがいっさいなくなった。それでストレスなく見られるようになり、ますますYouTube視聴が日常的になった。好みの分野や関心のあるトピックスなどYouTubeにはたーくさん見たいものが溢れている。YouTubeだけで何時間も過ごせるくらいだ。若者がTVに費やす時間よりネットの方が上回って来ているとのデータがつい最近のニュースであった。私は若者ではないけれどネットの方にはるかに時間を掛けている。YouTube、ネット麻雀、ブログ書き、ビデオ鑑賞、ライブ試聴などなどだ。

TVはスポーツ観戦が一番で次にニュースかな。ドラマやバラエティーはタイムシフトマシンがあるのでTVに合わせる必要がない。ビデオで観た方が倍速やCM飛ばしが出来て時間の節約になる。高校野球にしても以前と比べライブ配信動画が鮮やかでTVと遜色ない。わずかにタイムラグがあり一時でも臨場感を損ないたくなければTVだろうが周囲の目を気にせず楽しめるパーソナル性も今は重要視される。受動的なTVに比べ能動的で双方向送受信が簡単なネット指向は今後もどんどん進み、TVは緩やかに衰退すると思う。

甲子園大会は智弁学園と智弁和歌山が勝ち上がり、史上初の同系列校決勝戦になった。兄弟校同士の決勝といえば、センバツで私が小学6年から中学1年に上がる年(昭和47年1972年)に日大三対日大桜丘戦があった(しかも同じ東京勢同士)。日大三は前年のセンバツ優勝校で勝てば連覇もかかっていた。同日朝の新聞評では日大三有利と書かれていたが桜丘のジャンボ仲根こと仲根正弘投手の活躍で5ー0で初優勝を遂げた。仲根投手は193cmの長身で大谷翔平とほぼ同じ。当時は「180cmでも長身ですが仲根投手はなんと・・」とアナウンサーが言うくらいで193cmは規格外の大きさだった。プロでもそこそこ活躍したが肺癌で40歳で亡くなったのは惜しいことだった。今の大谷の活躍を見て天国でどう思っているかな?
決勝は初優勝を狙う奈良の智弁学園を応援しているが日程の面で智弁和歌山が有利な状態だ。智弁学園が6試合目なのに智弁和歌山は4試合目である。本来は8月9日から始まるはずが雨で順延順延になり7日も遅れた。さらに智弁和歌山は初戦が2回戦からのところに相手の宮崎商がコロナで辞退したため実質初戦が8月24日で、ちょうど勢いが出てきたのに対し、智弁学園は8月11日初戦で明日が19日目だ。2回戦で横浜を5ー0でやっつけたときは「智弁強いわ」と感嘆したものだが、ちょっとチームのピークが過ぎている感じだ。この辺はちょっと不公平と思うが運不運があるのも甲子園。例え優勝出来なくてもこのところの奈良の智弁は強くなっている。いずれ優勝が出来る日も近いだろう。

いずれにせよ、明日の決勝はTVで観るね。

2021年8月27日金曜日

川の秋さんはなぜ私に感謝したのか

外来も終わろうとするころ、管理栄養士の川の秋さんが来た。診察かと思いきや「先生にありがとうと言わないといけないと思って」と言う。どういうこと?

「姪が高校1年生なんですけど子宮頸がんワクチンの1回目を無事打ちまして」とのことだった。ああ、冬の川さん(川の秋さんの妹)の娘さんは高1だったのか。「そうなんです。8月が定期接種で無料で打てるぎりぎりのタイミングだったんです」って、私はそれを言いたくてこの前朝礼でスピーチしたんだ。そうかそうか。そういえば冬の川さんとは1ヶ月くらい前だったかな、コスモスでばったり会っていたんだ(ごくたまにかち合う)。ただ、こてる日記の読者で川の秋さんの妹ということは知っているが、向こうから声を掛けられないと私からは彼女だと認識できる自信はない。

川の秋さんによると、頸がんワクチンにはやはり負のイメージがあり不安があったそうだが、それを払拭させるのにこてる日記は役に立ったらしい。あ、同じことをこの前も別の職員から聞いた。うんうん、そういうことで少しでも役にたってくれれば本望だ。

そうそう、朝は半年ぶりに丸見えさんが来て、コロナワクチン接種の話題になった。彼女は現在50代半ば、10年以上前から潰瘍性大腸炎の治療で私の外来に通っている。彼女が言うには「やっとコロナワクチンの接種券が届いて私も打てると思っていたんですけど・・」とその続きで「知り合いに『ワクチンを打ったら絶対にダメだ』という人がいてとってもやりにくい」と。私が批判し続けている「反ワクチン活動派」の連中だな。いや、その活動派に洗脳された哀れな人たちか。「その人たちの話を聞いてはいけない。何言ってもムダだから無視しなさい」「ですよねえ。まるで宗教のような感じなんです」と丸見えさん。ふむ、確かにそれに近い。一見科学的な装いでワクチン反対を唱えているが「ワクチンは悪い」という強い思いに支配されている。

頸がんワクチン(HPVワクチン)もコロナワクチンも迷うことはほとんど何もない。「打つべし!」だ。日本、あるいは日本人はワクチンに対し不安を持ちすぎる。私も最近日記での話題はワクチンがらみが一番多いが、書かざるをえないのは周囲に前述のような人たちがいっぱいいるからだ。頸がんワクチンについては接種1%未満が未だ続いている。だから今後も折に触れてまた話題にすることだろう。

2021年8月26日木曜日

それは私には珍しい

昨日の8月25日は当直で、未明の午前1時と午前4時に救急患者が入り、どちらも入院で結局当直室では眠らず医局の机とソファでうたた寝をしただけでまた午前の仕事に入った。当直明けは午後は帰れるので気が楽なはずなのだが、今日は頭痛はするし下痢気味で何回もトイレに行ったりしてどうにもきつかった。どうにか午前中の内視鏡業務を終え、病棟の仕事を少し片付け、昼過ぎには帰ることが出来た。珍しく食欲不振もあって昼食は少し残した。

帰宅後はすぐにシャワーを浴び(前夜は当直室に行かなかったのでシャワーを浴びていなかった。くさー)、すぐに床にゴロンとなった。TVの高校野球を見つつそのままゴロ寝だ。明徳義塾対智弁学園、神戸国際対近江など寝ぼけながら観戦し、結局智弁、近江が1点差で勝った。これでベスト4進出校は全部近畿勢となった(残るは智弁和歌山、京都国際)。まさに甲子園近畿大会だ。なぜに近畿勢がこんなに強いのか?サンケイスポーツによると、今大会はコロナと長雨で地方の参加校は練習場確保も大変だったのに比べ、近畿勢は自校の練習場に帰ることが許されているため調整が比較的しやすかった。そしてもう一つは大阪桐蔭の存在があるという。この10数年の大阪桐蔭の躍進はめざましい。2008年からは夏は4回春は3回の優勝がある。「みんな大阪桐蔭を倒そうと練習していることがレベルアップにつながっている」との分析だ。なるほど納得。

野球が終わると寝入ってしまった。本来なら夕食の時間のはずだがお腹が空かない。そして頭が重くてだるい。カロナールを内服してすぐにまたゴロ寝。日付変わって午前2時半に起き上がるまでなーんにも食べなかった。結局、夕食抜きだ。夕食を抜くなんて何年ぶりだろう。3年前のインフルエンザでもこの前のコロナワクチン2回目接種でも寝込んだが食事だけはちゃんと摂っていた。食いしん坊の私には実に珍しいことなんだ。すっきりとまではいかなかったが頭痛はほぼなくなっていた。ふう、どうにか乗り切れそうだわい・・。

2021年8月25日水曜日

ゲンちゃん、出てこーい

昨日からカールが不在で、今朝は私は一人だった。朝刊を取った後の朝食はTKGにし、7時35分くらいになったのでそろそろ仕事に出かけようとした。ただちょっと気になったのはここ1時間半ほどからゲンちゃんの姿を見かけていないことだった。私がいなくなれば一人ぼっちになるので一応は姿を見てから出かけたい。

居間や隣の畳の間にはいないのは確認した。となると、隣のギボヒサコの部屋か2階か。「ゲンちゃーん」と呼んでみるが返事はない。たいていはミャァって返事してくれるんだが・・。2階に上がってチッチのベッド、セージのベッドを覗くがいない。自分の寝室やクローゼットにもいなかった。あれ?おかしいぞ。ゲンちゃんが滅多に行かないテルのベッドも確かめるがやはりいない。絶対に行かないはずの2階のトイレにはもちろんいない。そんなはずはないと1階に降りて浴室や衣類乾燥室も探したがいない。いったいどこに行った。

まさか外に出ている?可能性としては私が新聞を取りに玄関ドアを開けた時しかない。いや、それはなかったし、最近はゲンちゃんが外に出ようという動きはほとんどないのだ。でも念のため家の外周をぐるりと回ってみた。いない。うーんおかしい。もう一度1階2階を探し、屋根裏さえ覗いてもみた。やはりいない。

いよいよ不安になって、家にはいないカールに電話してみた。カールも驚いて「えーっ」と答えた後、「玄関と階段の間に立って、両手でパン!と叩いてみたら。そしたらミャーと言って2階から降りてくる」という。そうだ、そうするとゲンちゃんは抱っこして外に出してくれると思い喜んでやって来るんだった。スマホを置いてさっそく「パン!」とやってみた。返事はない。「叩き方がそうじゃない、もっと軽やかに」と言われそうやってみる。しかし同じだった。「あれぇー変ね」とカール。「もう一度探してみたら」と言われギボヒサコの部屋に入ってみた。これで三度目だ。この部屋は蒸し暑い。で、クローゼットにいっぱい下がっているヒサコの服をパラパラめくってみると・・かすかに「ミャ・・」と鳴き声がした。ハッ。
いたーーっ!

お前、ギボヒサコの衣服が下がり重なっている蒸し蒸しの中に朝寝を決め込んでいたんかい。はあ・・。でも良かった、ちゃんと家の中にいて。カールにも伝え急いで出勤の途につくことが出来た。いやー、ゲンちゃんが見つかるまでは仕事にも行かないつもりだったヨ。改めてゲンちゃんは家族の一員だと思ったことだった。(おっとそうだ、TKGの意味が分からない人がいたかもしれない。最近は常識になっているが、まご飯の略である)

2021年8月24日火曜日

腹痛の原因が意外なところに

外科の東洋Drから「センセ、ちょっとこの患者さんの件ですが」と言われて電カルを見せられた。

うん?名前は見たことがある。あ、最近2回ほど外来で診た患者さんだ。70代後半の女性で若干認知症があった人だ。腹痛で来たがいまいちその原因がはっきりしなかった。それがどうかした?

「実は3日前に路上で酩酊状態で倒れていたところを発見され隣の市の某病院に運ばれたんです」「ほう」「その時に胸部CTで肺腫瘍が発見され、今日うちに紹介されたんですが・・」「え?」「確かに大きな腫瘍が右肺にあり肺癌と診断して国立サンキュー病院に紹介転院することになりました」その画像を見れば私でも一発で肺癌と分かるほどの所見だった。倒れる10日ほど前に私は診察し採血や腹部CTも撮っていた。というのも症状がほぼ腹部メインだったからだ。でもどうもはっきりした所見が得られず、放射線科の読影までお願いしていたが、はっきりとは分からないままだった。点滴や処方で様子見としたのだが・・。

「さらに骨のCTまで撮ってみたら・・骨転移が腰にあったんです。それが腹部の痛みの原因だったようです」「げ・・」それは気づきにくい。東洋Dr曰く「腹部CTを撮るのは当然だと思いますがその際一部肺の下の部分も写りますよね。でもこの腫瘍は肺の中部にあって、これだけ大きいのにぎりぎり写っていないんですよ」はあ、そう言われても痛みの元々野原因が胸にあるとは思っていないのでねえ。こういう場合全身CTを撮るべきという意見もあろう。しかし保険で診療を行う場合、検査をしまくるのはちょっとなあ。

ただ、この女性、実はタバコを60年間吸っていたというのを私は確かめていなかった。東洋Drは胸の所見を知ってそこを確かめたらしい。その点はうかつだった。ならば胸部レントゲンか胸部CTを指示していたかも。ううむ、忙しい外来の中で問診や主訴からきちんとした診断に至らせるには基本的な問診やあらゆる可能性を考えなければと反省した次第だ。

2021年8月23日月曜日

お預けボウリング

このところボウリング練習に行っていない。先週月曜の朝礼スピーチの準備があったせいもある。で、今日は久しぶりにT-MAXに向かった。無論一人でだ。直前にコスモスでハンバーガーを買って適当な夕食代わりにし国道10号を下った。市内に入っていつものように天文館のT-MAXボウル裏側の駐車場入り口に来て入ろうとすると・・あれ?駐車場は空いているが車が1台も駐まっていないし、中が暗い。おかしいぞ。中に入らず表に回ってみた。すると店は閉まっていた。あー。

「まん延防止等重点措置」適用等に係る事業者及び県民の皆様への要請について〜

そうだった。鹿児島県はこの措置がなされているんだった。ボウリング場もその対象ってわけか。夕方からは休館になっていた。はあ。私の場合、マイボールで一人で投げていて周囲に誰も投げていないことが多くまず感染の機会はないのだが仕方ないなぁ。確か9月12日までの措置か。しばらくはボウリングもお預けだわ。

話は全く違うが、この役所言葉の「〜に係る」だが、「〜のための」と言い換えてくれないかな。日常生活で「に係る」なんて言ったことも聞いたこともないし、ぱっと聞いて意味が分かりにくい。

「まん延防止等重点措置」適用等のための事業者及び県民の皆様への要請について〜

どう。ずっと分かりやすくないかい?

2021年8月22日日曜日

親の四暗刻ツモはでかい

昨日リアル麻雀を打ち、私とたつやましたDrが勝った。たつやましたDrは「もしかしたら相当負けるんじゃ・・」と危惧していたとおり、序盤は一番負けていたが4回目の半荘でトップを取り落ち着けたようだ。ラスト3回は全部トップを取りトータルでは一番勝った。だが最初からずっとトップを走っていたのは私だった。なにせ2回目の半荘で親の役満四暗刻をツモ上がったから。1万6千オールはでかい。その半荘だけでプラス100はいったから破壊力ハンパない。

その局の前、見せたまえDrも四暗刻聴牌一向聴だったが、私から出た5ピンを鳴いてトイトイに構えた。まあ確かに鳴かないと役満はおろか聴牌すら難しい場面だったので仕方ないだろう。しかも断ヤオ、ドラ3も含まれていてハネマン確定だから誰だってそう打つ。しかしその局は私がリーチドラ1で上がった。その時、見せたまえが「四暗刻は最近出ていないなぁ。いや役満も今年は出ていないんじゃないか」とつぶやいていた。で、次局、私の手はドラ2つあるもまあ普通の手だった。しかし少しずつ対子が暗刻になり気がつけば四暗刻の一向聴にまでなっていた。さっき話題になっていたばかりなのにと思いつつもそれを口にするわけにはいかない。7巡目、2ピン、8索とツモって↓の手になった。2索か8索か4萬がくれば四暗刻聴牌だ。ここで4萬あたりが出ればポンと私も鳴いていたかもしれない。

しかし次順、さくっと4萬が入ってあっという間にツモり四暗刻聴牌。ダマでロンしてもハネマンか倍満はあったが迷わずリーチ!と宣言した。待ちは2索と8索。2索はドラ。捨牌に5索7索とあるので相手は打つ手に困ったら8索あたり出るかもしれない。それなら親倍2万4千点だ。
しかし相手は歴戦の強者、そんなに当たり牌は出してはくれない。どんどんと残り牌が減っていき・・。(リーチ中はツモる以外にすることないので写真を撮ったり牌を上下綺麗に揃えてみたりした↓)
とうとう残り最後のツモになった。もう相手から当たり牌が出ることはなく、この牌で上がれなければ流局だ。リーチしなければロン牌が出た可能性はあったが私は後悔していなかった。すると・・ザラッとした感触、盲牌で8索と分かった。「ツモっ!四暗刻!」
うれしかったねえ。ハハッハー。↓この点差はエグい。
まあ麻雀の神様もたまにはいいプレゼントをしてくれる。結局、明けて今日のお昼は焼き肉ナベシマに行ってカールとナベシマランチを美味しく頂いたのだった。すると、同じ頃サブアラドDrが「おれはラーメン」とLINEで画像を送ってきたよ。うしし、ごちそうになりやしたぁー。

2021年8月21日土曜日

今は苦しくても

土曜休みだが、最近のコロナ感染状況ゆえに発熱外来の人手が足らず、また私が発熱外来を買って出た。駐車場のプレハブで保健所依頼のPCR検査や発熱や倦怠感、咳、痰などコロナを心配する人たちの検査を行った。2時間半の診察時間で約50名くらい検査した。検査すればカルテにその人らの病歴の記載をしないといけない。それに時間がかかったな。

診療も終わろうとする頃、近隣のクリニックから「抗原検査で陽性反応が出た」という人のPCR検査を頼まれた。抗原で陽性ならまずPCRも陽性だ。結果はやはりそのとおり。すでに自宅に戻っていた患者さんに電話でそのことを伝えた。問診表では咳や発熱で苦しそうなのかなと思ったが意外に元気そうだった。保健所からまた指示が出るはずで少なくとも2週間は療養、管理が必要だろう。

デルタ株が流行して以降の特徴は県外移動の人たちや職場内感染、家族内感染、非高齢者といった傾向がある。中にはワクチン2回打っても感染した人がいて確かにワクチン万能ではないが高齢者の感染が明らかに減っているのはワクチン効果といっていいだろう。今は感染者が以前とは比べものにないくらい増えているが後2、3ヶ月ほどもすればきっと減少傾向になるはず。その鍵となるのは無論ワクチン接種で若い人たちにどれだけ接種率を上げるかだろう。

だからちょいと先は明るい状況があるはずと思っておれば今の惨状にあたふたしないで済む。人間はややもすればきつい今が一生続くくらいに思ってしまうクセがあるからね。うつ状態でもう死にたいとさえ思っている人、後3ヶ月、いや2ヶ月も我慢すれば状況は好転する。それくらいならきっと耐えられるよね。コロナならたった2週間だ。右を向いて左を向けばあっという間だ。こんなことで死んでたまるかって生き抜こうよ。

2021年8月20日金曜日

甲子園出場回数から見えてくるもの、小倉監督の指導法

仕事で甲子園の樟南対三重はじっくり見ていられなかったが、樟南がここぞというところでヒットを打てないでいるのは分かった。うーん、やっぱり力強さというか守備や投手力では夏の甲子園は勝ちきれないなというのが感想だ。それと樟南に限ったことでなく最近の鹿児島代表はこの10年みんな小粒になってせいぜい2回戦までしか行けない。厳密には3回戦までが最高でベスト8に行ったのは2006年のあの鹿児島工業の時(ベスト4で優勝した早稲田実に敗れた)以来ないのだ。1995年から2006年までは準優勝が1回、ベスト4が2回、ベスト8が3回と上位進出が当たり前だった。なぜ弱くなったのか。これは選手の分散化が一番の原因だろう。神村学園の野球部が出来たこともだが、一番は確か2007年ごろの野球留学生問題で選手集めがしにくくなったのが大きいはず。樟南など奄美あたりからたくさん選手が来ていたし、大隅からも鹿児島市内に集まっていた。鹿屋中央や尚志館が強くなったのと引き換えに鹿児島市内の学校が戦力減したとみる。ある意味健全化されたわけだが甲子園で活躍するにはちょっと・・である。

かつての鹿児島代表は鹿児島三強と言われる鹿児島実、鹿児島商工(現、樟南)、鹿児島商で占められていた。1972年から2005年までの34年間で三強以外の夏の甲子園出場校は1980年の川内実(現、れいめい)1回のみで鹿児島実が13回、鹿商工(樟南)が14回、鹿児島商が5回と寡占状態だった。ざっくり言えば鹿実と樟南の2強パターンか。この2強パターンの都道府県は他にも結構ある。代表は奈良県だ。この50年間で天理25回、智弁学園18回とこの2校でほぼ独占している。他にやはりこの50年で言うと、青森の青森山田11回と光星学院(現八戸学院光星)10回、岩手の盛岡大付11回と花巻東9回、宮城の仙台育英16回と東北15回と東北地方に多い。これは野球留学が盛んで有力校が形成されやすいからと読める。他では埼玉がこの20年間で浦和学院10回と花咲徳栄7回、富山がこの30年で富山商9回と高岡商9回、沖縄がこの20年で沖縄尚学6回と興南6回とこのあたりが2強県か。かつては広島が広島商と広陵、石川が星稜と金沢が2強を形成したこともあったが広島商と金沢は現在は低迷期だ。

さらに1強県というのも最近は多くなった。その代表が福島の聖光学院と栃木の作新学院だ。聖光学院は今年こそ代表になれなかったが、2007年から2019年まで13回連続出場、作新学院は今大会も出て10回連続出場と凄まじい。他にも和歌山の智弁和歌山が30年間で23回、高値の明徳義塾が30年間で20回と1強県と言っていい。共通点は参加校が少ない地方の私学である点、指導者が有名監督である点などか。茨城の常総学院もそれに近かったが2016年が最後の出場で木内監督が引退、逝去(2020年)されてからやや低迷気味だ。何が何でも甲子園に出たいと思う野球少年ならこれらの学校を目指すとよい。3年間のうちで最低1回はまず甲子園に行ける。ただセレクションといって入部テストをクリアしないと希望するだけでは無理なのは当然である。


大阪桐蔭や横浜、東海大相模、中京大中京など強くて出場も多いイメージがあるが参加校が150を越えるため地方大会を勝ち抜くだけでも大変で1強や2強状態にはなかなかなれない。かつてのPL学園も全盛期の20年間で12回、大阪桐蔭もこの20年で10回出場がせいぜいである。私は毎年夏の甲子園週刊朝日増刊号を購入しているが、「選手権大会出場校と優勝校」の欄をじっくり見るのが習性になっている。眺めているといろいろな気づきがある。例えば先の栃木の作新学院だが、1973年の江川投手の話題や1962年の初の春夏連続優勝が有名でよく知られていたが、実は1978年を最後に30年も出場がなかった。2009年に久しぶりに出場を果たすと2011年からずっと連続出場と極端なパターンをたどっている。2016年には久しぶりの優勝を果たすなどまさに全盛期だ。これは小針崇宏監督が優秀なのかも。23歳で再建を任され、2009年夏に26歳で甲子園出場を果たし、甲子園出場監督の最年少記録を更新したのはダテではない。送りバントをあまりしない攻撃的野球が現代っ子には合っているのかもしれない。それと選手が迷わないように、いいプレーをしたときは「ナイスバッティング」と積極的に声をかけるようにしているという。その結果、選手は「何がよかったのか」を考え、プレーに対する理解を深め、判断力を養っていくという。叱る場面も含めて「いいものはいい。ダメなものはダメ」というメリハリのある指導が小針流とのことだ。

こうした監督の指導というのは結構大事でいや一番重要かもしれない。日大三の小倉全由(おぐらまさよし)監督がある一例を挙げている。少し長くなるが最近非常に感銘を受けたので以下にそのまま紹介しよう。

ある学校との試合でのことでした。0対0の5回裏、三高の攻撃もツーアウトランナーなしという場面で、味方のバッターがショートゴロを打ったのです。当然、ショートがさばいて一塁でアウト……と思いきや、ショートが一塁へ悪送球をして、バッターランナーが二塁へ進塁したのです。

続くバッターがこのチャンスを生かしてレフト前へタイムリーヒットを放って先制し、さらに後続が3連打を放ち、このイニングだけで一挙に3点を奪いました。

その後、チェンジになって相手の選手が自軍のベンチに戻ったとき、事件が起こりました。

「おい、ショートちょっと来い!」

相手の監督が鬼のような形相をして、ショートを呼び止めたのです。

「なんであんな送球をしたんだ! ミスするような場面じゃないだろう!」

さらに相手の監督の怒りのボルテージは上がっていきました。ショートを守っていた選手の顔を見ると、うつむいて一言も発していないように思えた次の瞬間です。

「こんなつまらないところでエラーをするなら、お前なんかスタメンで使うんじゃなかったよ! やる気があるのか!」

一方的に怒鳴りたてているのです。そして自軍の攻撃が始まっても、監督はその選手を責めたて、一向に収まる様子がありません。

私はこうした光景を見るたびに、「あれじゃあ選手はやる気をなくしちゃうよな」と感じてしまいます。

このことはベンチで一緒に見ていた三木有造(ゆうぞう)部長も、私と同じ考えでいてくれたようで、「試合中にあそこまで叱る必要はないですよね」と、相手のショートの選手に同情していたのです。

実は、この叱り方こそが大きな間違いであり、夏の大会に向けてモチベーションを下げる要因につながってしまうことに、相手の監督は気づいていなかったのです。

ミスしたことを、「ダメだ、ダメだ」と強い口調で叱責してしまうだけでなく、それを長々と続ける。これでは、叱られた当の選手本人のモチベーションは低下する一方です。

それだけではありません。みんなが見ている前で、恥をかかせるような叱り方をしてしまうと、チーム全体の士気にも影響します。選手たちは口には出さないものの、こんなふうに内心あきれているものです。

「あーあ、また始まったよ」

「この説教、いつまでやってんだよ」

こうなると、「一度ミスをしただけであんなに叱られるんだったら、無難にプレーしていたほうがいいんじゃないか」などと、選手のほうが勝手に自己判断をしてしまい、こじんまりとしたプレーに終始しがちになるのです。

もし自分たちの選手が暴投してしまったら、私ならベンチに戻って来た直後に、こう言います。

「お前さんが暴投するなんて珍しいな。どうしちゃったんだ?」

相手が答えやすくなるような言葉をかけるようにしています。すると、暴投をした選手は、「申し訳ない」と素直に反省している気持ちがあるので、冷静に暴投した場面を振り返ることができるのです。

「実は大事にいこうとしたら、腕の振りが鈍ってボールが高めに浮いてしまったんです」

などと説明してくれたのであれば、私はこう言ってこの件は水に流してしまいます。

「そうか。だったら次に同じような場面がやってきたら、手加減することなく思い切り腕を振ってファーストミットに投げ込むんだぞ」

ミスをしたことを一方的に叱ることなどせず、原因を聞いて解決策を講じる。これだけでいいのです。それだけで選手自身も反省し、「もっともっとうまくならなくちゃ」と練習しようとする意欲に燃え、夏に向けての気持ちの盛り上がりにつながるのです。

ミスは誰にだってあります。もちろん当の本人だって、ミスをしたくてするわけではありません。一生懸命プレーしたなかでのミスは、必要以上に叱ることなどせずに、失敗の原因をきちんと分析して、次に同じ場面がやってきたときに修正できていればそれで万事がすむのです。

それにもかかわらず、選手がエラーしたことを監督が咎(とが)めようとばかりにいつまでもネチネチ、グチグチ叱っているようだと、選手のやる気は間違いなく削(そ)がれていきます。そのうえ、誰かがエラーするたびに監督のお小言が続くのです。

「もう甲子園なんてどうだっていいや」

「早く夏の大会を終わらせて、長い夏休みを楽しもうな」

きっと、そんな雰囲気になってしまうでしょう。これでは監督と選手全員が一体となって、熱くなるような雰囲気など作り出すことができません。

監督が選手を熱くさせるような言葉をかけられるのか、それとも腐らせてしまう言葉をかけるのか、それによって、チームのその後の運命は大きく変わってくるのです。

実は、ここでお伝えしたエピソードは、みなさんも必ず聞いたことがある、甲子園の常連校の話です。こう言うと、「どこの学校ですか?」と気になる人もいるかもしれませんが、「春のセンバツにはけっこう出場しているものの、夏はほとんど出場したことのない学校」ということだけお答えすることにしましょう。

以上のような例を最近刊行した著書『「一生懸命」の教え方』で紹介している小倉全由監督は、「指導者が選手の心を盛り上げるような言葉をかけられるかどうか」につきると語っている。

日大三高卒ののち、関東一高を初めて甲子園に導き、周囲のあつれきで一旦辞めるも復帰してからまた甲子園に導き、その後低迷する母校の監督に招かれるとすぐにまた甲子園出場を果たし優勝も2回と名監督の誉れ高い方である。高校野球は監督の指導力が一番、選手をその気にさせられる監督でないとどんな名門校でも甲子園出場や良い成績は上げられないものなのだ。(さて、小倉監督にやり玉に挙げられていた学校ってどこの学校?私はすぐにK高かとピンと来たが確証はない。ただなんでセンバツにはよく出るのに夏は出て来ない?とずっと以前から気になっていた。少し謎が解けた気分だ。)

2021年8月19日木曜日

ワクチン講話、職員の感想

月曜日の私のスピーチ(講話)に対する職員の感想が2枚のプリントにされて私の元に届いた。HPVワクチン対象の娘さんを持つ職員らの反応は「HPVワクチンを他の人にも勧めたい(本文は「進めたい」と誤記)」とか「14歳の娘がいてHPVもコロナもどちらも打ちたくない言っていますが今回の話をしてみようと思います」など、おおかた私の主張がよく理解されていると思った。

その中にすでに高校1年生の娘にHPVワクチンを接種させていた親がいた。で、「先生の話を聞いてホッとしました」と書いている。いや、自ら娘にはワクチンが必要と思って接種を勧めていたのはえらい。こんな人は100人に1人もいない(例えの比率でなく本当に1%未満)のが今の日本の現状なのだ。ワクチン反対派の誤った運動に惑わされず、きちんと情報を取り寄せ、子どもの健康を守らねばと思って真摯に行動した結果だ。
いつもは「こてる先生の話はいつも面白く笑わせてくれます」などの感想が一つや二つ必ずあるのだが今回は全くなかった。ふむ、それもちゃんと意図したことだ。笑かそうと思えばそのようなスライドを数枚用意出来たがそれだと焦点がぼける。今回は「自らの健康を守るにはワクチンとどう向き合うか。結論は『ワクチンは打つべし』これに尽きるからだった。

2021年8月18日水曜日

とっさの判断が功を奏す

だいたい水曜は外来業務が忙しい。今日も夕方くらいまでずっとバタバタだった。しかし終業時間近くなるとそうでもなかった。すると院内LANに気になる情報が届いた。「九州自動車道が雨天のため鹿児島吉田まで通行止めです」だって。あいた、せっかく定刻通りに帰れそうなのにな。

そうはいっても国道10号線で帰ればずいぶん遠回りになるので高速道路沿いの県道鹿児島蒲生線を通って帰るしかない。18時前に病院を出て姶良インター近くまで来ると、案の定高速は吉田まで通行止め、さらに西回り自動車道も通行止めと表示があった。インターを通り過ぎ鹿児島へ向かう県道に入る。しかし予想通り渋滞が始まっていた。高速が使えなくても普段なら下の県道をストレスなく通行できる。ずっと以前は高速代がもったいなくて常用していたくらいだ。しかしずーっと向こうまで車が並んでいるのが見え、カールに「今は18時過ぎだが帰宅は19時前くらいになるかも」と電話するほどだった。いつもなら20分もかからないくらいなのに。

そんな、ちんたら道中、後もう少しで鹿児島蒲生線に合流する道で昔訪問診療に行っていた家の近くに来た時だった。その道からは高速道路の高架橋がよく見える。少し恨めしげに高架橋を見ると・・思わず「あれ!」と叫んだ。車が走っている!え?つい10分ほど前にインター通過の際は「通行止め」の表示だったのに。
もしかするとその直後に通行止めは解除になったのかもしれない。もう一度見上げる。鹿児島から姶良方面だけでなく姶良から鹿児島方面へも車は走っている。
よし!私は決断し、少し狭い道ではあったが車を反転させ今来た道を逆走することにした。こんなことをするのは私だけのようだ。ずらーっと車の渋滞が姶良インター近くまで続いていた。わずか数分で姶良インターに戻ると、入り口の信号は青、ほっとした。高速道路に入るとすでに車の往来がそこそこあるも走行になにも問題はない。大雨の基準があってそれを越えると自動的に通行止めになるだけのことでいずれ解除のはずだった。わずか5、6分のことで渋滞イライラと遅延のダブルストレスを喰らうところだったわ。きっとあのまま渋滞で吉田まで行った車も多かったろうね。途中吉田の本城付近でまた高速道路が見えるがそこまで来ると今度は引き返すのも時間を食うのでそのまま先へ行くしかなくなる。まさにあのタイミングでしか引き返せなかった。上の写真から下の高速の写真までかかった時間は5分ちょっと。
今回は我ながら適切迅速な判断が出来た。だからこうしてブログで自画自賛したわけね。ハハ!

2021年8月17日火曜日

例え雨天でも

朝は内視鏡検査であったが、朝一の甲子園の試合経過が気になっていた。大阪桐蔭対東海大菅生という優勝候補同士の対戦でもあったからだ。5回までで大阪桐蔭が5ー1とリードしていた。どちらかと言えば東海大菅生を応援していた私は東海大もこのまま簡単には引き下がらないはずと思っていた。ところが、モニターで確認すると甲子園は大雨じゃないか。ちょっと野球をする状況には見えなかった。↓グラウンドは水浸しで相当なぬかるみだと分かる。

菅生の打者がスイングすると滑ったバットがどっかに↓飛んでいった。
この試合のキーポイントは7回の表だった。1ー5でリードされていた東海大菅生が追い上げ、3点が入り4ー5になりなおも2アウト2塁3塁でバッターは4番打者、という場面だ。ここで仮に1点が入りその後チェンジになったとしよう。するとおそらくだが7回の裏には行かず5ー5のノーゲームになっていた公算が強い。裏の大阪桐蔭の攻撃があるのに・・という意見もあろうがあのグラウンドでは公平なゲームは出来ない。審判団は後腐れがないようきっとそうしたに違いない。というのも7回の表終了時点で後攻のチームがリードしていると大会規則でゲーム成立してしまうからである。しかし菅生は4ー5にしか出来なかった。雨の降り方からしてここで勝負あっただ。7回裏に大阪桐蔭が2点入れて決定的になった。ただ雨のせいで菅生の投手がかなり投げにくそうだった。だから8回表も菅生に攻撃させようと審判団は温情を掛けたが・・確かに菅生がランナーを出しチャンスを迎えたがショート前の凡打がぬかるみで止まってしまっての内野安打で、これはいけない。そこでとうとう降雨コールドになってしまった。まあ普通に見て大阪桐蔭の方が強かった。大方、納得の結果ではないか。

で、その後だが、この試合はワイドショーなどでも取り上げられていた。どういうことかというと、こんなに降雨中止になって日程がずれ込み、降雨コールドゲームになったり、21時を過ぎる最遅試合が出たり、開会式から10日経ってもまだ試合がないチームが出るなど問題がある、いっそ甲子園以外の球場(たとえば屋根がある大阪ドーム)でも試合をさせるべきじゃないか、というものだ。それに他のゲストらも賛同していたようだが、私は画面に向かって「違う違う!」「分かってネーな」と言い放った。断言するが例えこの状況になっても高校球児らはあくまで甲子園で試合をしたいのだ。誰もが「夏の高校野球選手権大会に行きたい」とは言わず「甲子園に行きたい」「目指せ甲子園!」と言う。とにかく「甲子園で試合をしたい」が夢であり目標なのだ。戦後最初の大会だけは甲子園は占領軍に管理されていたせいで西宮球場で再開された。その後甲子園に戻るも、例えば40回と45回の記念大会は特別に各都道府県から参加させ出場校が1.5倍になったので西宮球場(18試合のみ)と甲子園で平行して行われた。だが、この時に甲子園で試合が出来なかった参加校から相当の不満が出たという。そこで5年後の第50回記念大会からは全て甲子園で行うことになったのだ。

このことで今回記事が出ていた。甲府商業の堀内恒夫(当時は投手ではなく中堅手)は第45回記念大会(1963年)の3回戦まで戦ったがすべて西宮だった。あと1回勝てば次は憧れの甲子園で試合が出来たのだったが、その時は「でもまだ1年生だったから次があると思っていた。でも、俺が在学中に再び甲子園で戦うことはなかった。そこで初めて強く思ったんだ。甲子園でやりたかったって。辛い練習も全て、全国大会に出たい、『甲子園に行きたい。』『甲子園で勝ちたい。』『甲子園』なんだ」と振り返り、「あくまで、俺個人の思い」と断った上で、夏の選手権大会が雨天順延などの環境要因に左右される状況下でも、甲子園球場で開催されることを支持したというのだ。私は古くからの記事などで選手らが「やっぱり甲子園でプレイしたかった」と言っているのを見ているから、堀内の言う「個人の思い」なんかじゃなくて全然「高校球児みんなの思い」なんだと知っている。もう甲子園出場は球児にとって最高のブランド化しているのである。その意味ではコロナでの宮崎商の選手らは本当に気の毒だった。東北学院は選手1人のことを気遣って2回戦は辞退したというが校長が周囲に気兼ねしての独断じゃないだろーな。私は選手らがそれに同意しているとはとても思えない。コロナに罹った選手も「自分のせいで・・」と一生気にしそう。まあ一度戦って勝利もしているから宮崎商ほどの無念さはないか。

いずれにしてももう高校野球は甲子園とは切っても切れない関係にある。そもそもが高校野球過熱ゆえに大正時代に造られた球場だ。この時期、阪神が高校野球のためにロードに出るのは当然で当たり前なのであった。

2021年8月16日月曜日

名古屋スタディからHPVワクチンの汚名を晴らす

朝礼で「ワクチンの話」と題して朝礼で職員に約20分講話をした。いつもはスピーチと言っているが、今回は講話そのもので、内容はワクチンに対する誤解偏見をなくすこととHPVワクチン接種を職員の娘さんたちに促すことである。こてる日記を読んでいる人ならどのような内容かだいたい分かるだろう。

またいつもの笑わすやり方も最低限に抑えた。せいぜい一昨日のくっつく磁石と名古屋の河村市長が金メダルを噛むシーンを加えたくらい。なぜに河村市長?かというのはスライドでは説明した。河村市長はHPVワクチン被害者の会からHPVワクチンと有害事象の関連性を調査してもらえないかと打診され「よしうちがやったる」てな具合で名古屋市内の中高校生の女子7万人にアンケートを送りそのうち約3万人からデータが集まった。接種後に起こるとされた24の症状の発症や通院、頻度、学校の出席への影響などを調査したもので「名古屋スタディ」と呼ばれている。このスタディは研究担当者である名古屋市立大学大学院医学研究科の鈴木貞夫教授らが中心になって行いデータの取り扱いなど分析疫学の手法を用い非常に信頼性がおけるものだった。

で、結果はどうだったのか。それが驚くべきことに(河村市長や被害者の会にとってだが)全く有害事象の増加はないどころかワクチン接種した人のほうが症状発現はわずかに少ないくらいという真逆の結果が出たのだった。HPVワクチン接種後の24の症状のいずれに対しても、顕著な増加は見られず、例えば、「異常月経出血量」(OR:1.43,95%CI:1.13-1.82)、「不規則な月経」(OR:1.29,95%CI:1.12- 1.49)、「重度の頭痛」(OR:1.19,95%CI:1.02-1.39)、慢性の「月経出血異常」(OR:1.41,95%CI:1.11-1.79)という結果で、また学校の出席に大きな影響を与えた症状はなく、症状の蓄積も認められなかったというのである。この結果から当然、HPVワクチンと有害事象として報告された症状との因果関係がなかったと報告されたのであった。

会見の席で河村市長の発言はかなり歯切れが悪いものだったという。そして被害者の会は「明らかに不自然な結果で、被害者実態をとらえる解析はなされていない」などとイチャンもんを付けたがその後さらに詳しい解析がなされるも結果は変わらなかった。そしてこの重大な事実を大手マスコミはほとんど無視したのだった。さすがに河村市長もその点にはご不満だったようで「だから、そういうことを名古屋でやったことが、何で全国ニュースにならんのか、 よくわからんですわ」と悔しがったそうだ。そこを私はスピーチで「動機はどうあれ、被害者の会のいうワクチンによる副作用問題は実際は関係なかったことをしっかり示したことは評価出来て、私は河村市長には金メダルを上げたい」と↓の写真付きでしゃべったのだった。

ただ、この後がいまいちよろしくなかった。名古屋市はこのスタディを解釈つきの資料ではなく生データを示しただけで積極的にアピールすることなく放置したのである。そしてきちんと論文にしたいという鈴木教授の要請も最初は難色を示したらしい。だが2016年7月ごろには河村市長みずから「先生、論文書いてくださいよ」といわれたそうで、2018年2月23日、無事論文として公表されたという。いったい大手マスコミや被害者の会は何なんだろう。科学的な裏付けのあるデータを無視し、自分たちの思い込みにそぐわないものは無視か反発する。こんなのがまかり通っていいはずがない。

私は某K国が言いがかりに近いイチャもんを付け日本を落とし込めようとしているのが大嫌いであるが、HPVワクチンにおける日本のこのような状態は他国からバカにされても仕方ないとさえ思う。世界が当然黙っているはずがない。保健界の大御所WHOは名古屋スタディの速報3日後にはそれも参考にし「専門家の副作用検討員会は子宮頸がんワクチンと副反応との因果関係はないとの結論を出したにもかかわらず、国は接種の積極的勧奨の差し止めをしたままで事実上接種再開できないでいる。以前からGACVS(=WHOのワクチンの安全に関する諮問委員会の略)が指摘しているとおり、希薄なエビデンスに基づく政治判断は、安全で効果のあるワクチンの接種を妨げ、真の被害をもたらす可能性がある」と日本一国を名指しで批判したのだ。ここまで言われて大手マスゴミはまだ態度を変えないのか。WHOが何か言っているよぐらいに思っているの?あきれるわ。

HPVワクチン問題はワクチン接種しなくてもしても起こりえた(2016年の厚労省疫学調査でもそれは証明された)少女たちの症状をたまたま同時期に接種したワクチンのせいだと考えたことと、ワクチン被害者(実際にはほとんどいないと名古屋スタディで証明された)は弱者として寄り添うべきという姿勢にこだわったなれの果てである。朝日新聞は特にその傾向が強く「弱者(この場合はワクチン被害と思われた少女たち)には味方すべき」という編集方針のようだ。権力の間違った仕業(HPVワクチン)で被害を被った弱者(被害と思われる少女)であると思い込んでしまっているからなかなか是正が出来ない。客観的なデータがあり名古屋スタディ以外にもフランスの200万人にも及ぶ大規模調査でも同じような結果だったのに方針を改めようとしない。これなど慰安婦問題で実は真っ赤な嘘だった「吉田証言」が他社の調査で嘘ではないかという早くからの指摘にもなかなか態度を改めなかったのと同じではないか。結局「吉田証言」についてはさすがの朝日も最終的に非を認めたが、その間にK国で起きた反日のうねりはいまだに収まる様子がないばかりか日本に相当の被害をもたらしている。「吉田証言」については朝日の態度が結果的に誤っていたのは明らかで、ならばきちんとデータの出ているHPVワクチンも同じだとはっきり示すべきだ。それが出来ないのなら私はこの新聞にまたもや失望せざるを得ない。

あのけいれんを起こし苦しんでいる少女の姿を見れば多くの人がワクチンを悪者にしたくなる。少女もわざとやっているのではない。小児科の専門医では以前からワクチンとは関係ないよくある病気と知られていて無意識にそういう症状が出てしまう病気なのである。その点の解釈も職員には実例を挙げて説明した(ここでは省く)。

ともかくまだ言い足りなかったが時間も迫り、最後はやはり「ワクチンは打つべし」で、以前のこてる日記同様、矢吹丈の「打つべし!打つべし!」イラストで締めくくった。後で青雲のママさん職員らに結構な反響があり、さっそく「頸がんワクチンを打たせます」と言ってくる人もいた。少しでもそう思って自分の娘さんたちに接種を受けさせてくれたら私のここ1ヶ月くらいのスピーチにかかった小さな苦労なんてどうってことない。でも非科学的な事実をさも本当のことに扱う勘違い者たちやマスメディアたちの暴走で培われた「空気」により、罹らなくてもいい病気になって不利益を被る人々がたくさん出てしまわないように、私は今後も子宮頸がんやコロナなどのワクチン問題を取り上げていくつもりだ。

2021年8月15日日曜日

甲子園最遅試合問題

午前4時までスライド作りして、その後ぐたっと寝て、朝ガバッと起きて、またスライド作りは続いた。結局昼の15時くらいまでかかった。で、さっそく出来たものをカールにしゃべりながら見せた。すると27分もかかってしまってこれではちょっと長すぎるか。エピソード的なものを減らし、だいたい20分で収まるように修正した。ふう・・どうにか当直前に済ますことが出来たわ。

今回は夕方からの当直で、夕食摂った後は医局ソファでまたぐったり。目覚めたのは22時前だった。ちょうど夏の甲子園の試合が終わったばかりだったようでチッチからLINEでメール来ていた。実は今日の試合開始が3時間ほども遅れたせいで4試合目が終わるのがきっと最遅更新になるだろうと昼前にチッチから連絡が来ていたのだ。高校野球オタク同士、甲子園での記録にはチトうるさい。試合終了時刻が何時何分かだなんて普通の人は気にもとめないだろう。しかし前にも書いた「高校野球事件史」に当時の最遅記録が20時42分とあってその愛読者たるチッチは最遅試合に思い入れがあった。その更新されたというのが2007年8月14日の第4試合沖縄・興南と栃木・文星芸大付の試合で20時43分とわずか1分だけだが更新されたのだった。ちょうど父デンコーの初盆で田舎のヒトミンチョ家にいて観戦した後帰りがけの車中でのことだった。その時の様子は当時のこてる日記のネタになっている。チッチの甲子園オタクぶりが初めて確認されたエピソードとして記憶に残っている。↓に再掲しよう。

・・第3試合佐賀北対宇治山田商の延長15回のせいで興南対文星芸大付属の試合が大幅に遅れたんだった。カールもギボヒサコも沖縄出身だから当然興南高校を応援していた。だが、初回先制はしたものの文星芸大付のピッチャーの球の切れがよくなかなか打てない。 私も沖縄のチームを応援はしていたけど負けを覚悟した。で、結果を待たず車で鹿児島に帰ることにした。帰鹿前にヒトミンチョの家に寄ったときが最後の9回表の攻撃時だった。でも3点差でこれはほぼ絶望的な点差だ。 

どうにかランナーが出てわずかな希望をつないだ時、チッチが「今何時?」と聞いてきた。「8時37分」「そう」 続くバッターはいい球を見逃し、「あ、こりゃいかん。三振だろう」結果やっぱり三振。あー。 いよいよだなと嘆息した時、またチッチが尋ねた。「今何時?」こら、さっき聞いたばかりだろ。うるさいな、全く。「8時40分だよ」「えー、あと2分だー」 うん?何言っているこいつは。その時、私もひらめいた。うるさいチッチの言ってる意味が分かったのだ。「おい、過去最遅は8時何分だった」「うん。確かね8時42分だったよー」「え、そうか。このバッターもっと粘れ~」 これはまさにオタク同士の会話だ。甲子園オタクのそれである。

甲子園には様々な公式記録がある。優勝回数だとか三振記録だとかの他に最長試合などもあり、その中に終了時間の最も遅い記録というマニアックなものもある。オタクの私はそれが10年以上前の佐賀商と北海の雨の中断を挟んでの試合だったことは知っていた。(1994年=平成6年) 劣勢の北海高校の校長が「これは中断再試合にすべきだー」と学校応援の席で力説していたのを思い出す。それが午後8時42分だった。さすがに私も正確な時間は知らなかった。だがチッチは雑誌で読んで知っていたのだ。それでもしかすると新記録達成かとそっちが気になり時刻をしょっちゅう尋ねていたわけ。何というマニアさ。おたくっぷり。

で、そうと知ったからには私も気になり始めた。この打者がアウトなら試合終了となり8時41分で記録達成はならない。「おい、粘れ。なんでもいいから塁に出ろ!」打ったー!どうか?センター前ヒット。 おーし。8時42分。どうせなら43分になれ。確実に新記録だぞ。じっとマイ電波時計を見る。次の打者で8時43分になった、バンザーイ!新記録だっー!車の中、はたしてこのことで喜んでいるやからがこの鹿児島にどれだけいる?そのあとファールアウトでゲームセット。2ー5で興南は負けてしまったが私もチッチもそんなこともう気にしてない。終了時刻午後8時43分。記録達成となるそのシーンを体験出来たことで大満足じゃ~。 

この記録はその夜Yahooトピックスにも載ったし今日の新聞にも載っていた。だけどこんな記事なんてほとんどの人は気にも掛けないしすぐに忘れる。だがオタク道を歩むものはそういうことではいけない。そんな些細なことに喜びを見いだすのがオタクのオタクたる所以なのだ。そうだ、ゆくんだ、チッチ。オタクの道を!

なんだか星飛雄馬に「巨人の星を目指せー」という星一徹のような言いっぷりだったな。まあ順調に甲子園オタクの道を歩んでいったチッチだったので当然今日の最終試合は気になっていた。それで、試合終了後まもなくLINEが届いた。「小松大谷(石川)―高川学園(山口)による第4試合が午後7時10分に開始し、午後9時40分に終了した。」とニュースになっていたということだ。しかしーである。我々甲子園オタクにとって重大な事実がその中に含まれていたのだ。記事の後半「・・大会本部によると、試合時間が確認できる第35回大会(1953年)以降、これまでで最も遅い試合終了時刻は第50回(68年)の1回戦、津久見(大分)―高岡商(富山)=延長12回=の21時27分だった。」とあったのだ。え?何?20時43分じゃなかったの?いったいどういうことだ。当然チッチにLINEで連絡した。
チッチはそのことをしっかり把握していた。午前のニュースではちゃんと最遅は20時43分となっていたのだ。証拠のサンスポのサイト。→https://www.sanspo.com/article/20210815-KB5WCZ6XFFMJLKY5AVNUQNSU7I/
それで16時くらいまではそのままだったという(一応、サンスポ側に立てば『60回大会以降での最遅は』となっていてそれは間違いではなかった)。しかし誰かが大会本部に確認を取った思われるが、14時21分の毎日新聞の記事で記録の残る35回大会以降では第50回大会の前述の試合が最遅と書かれていた。それを見たチッチはガクッとなった。え、なんで?と。最遅試合が「今更津久見と高岡商の試合が一番遅いだなんて信じたくないね」「なんか今まで騙されてた気分だ」私も「昔、ヒトミンチョ家でコーフンしていた時間を返してくれ」「こてる日記のネタにもなっていたのに」と応じれば「本当だよ!甲子園好きの純粋な子供が雑誌で得た知識を無駄にしやがって!」ときて、私の「雑誌も新聞も間違えていたのはチト珍しいがな」に「『事件史』なにしてんだよ!もっと調べないと!『事件史』星5から星4に降格です」と甲子園関連本での一番の愛読書を揶揄していた。

チッチは「でも、午前中からこの事に目をつけてたのは凄い優越感あったからいいやー。笑」そして「友達に朝、教えたら、『なに?そんなことも知ってんの??そのアプローチいらんくね?』って言われたー」だったそうだ。いやまさにそのとおり。こんな記録に一喜一憂するなんて、ほんまア〇かバ〇ですわー。

2021年8月14日土曜日

高校1年女子が今後1ヶ月以内に急ぐべきこと

今日の土曜は朝から休みだったのだが、月曜朝の朝礼スピーチの準備がいよいよ切羽詰まって全く余裕がない。今回は「ワクチンの話」で20分ほど時間をもらっている。どちらかといえば専門的な話を分かりやすく、しかもみんなに「あ、やっぱりワクチン打とう」と思わせねばならない。ワクチンとはコロナワクチンもだが本命はHPVワクチンだ。今、接種率1%未満のHPVワクチンの状況を少なくとも息のかかったこの職場の職員の娘さんたちには打ってもらい、現状打破したいと思っている。2013年のあの騒動以来、このワクチンは怖いと勘違いし、あるいは打たせたいと思ってもあのけいれんの車椅子の少女たちを見てしまっては躊躇しているママさんたちがたくさんいる。しかしそれらは全くの杞憂で絶対にHPVワクチンは打つべしなのだ。

まずは最初のスライドは「結論:ワクチンは打つべし」から始めた。「そんなの分かっているよ」とみんな思うかもしれないが、ことHPVワクチンについてはそうではない人たちがほとんどなのだ。その固定観念を変えさせるには論理の破綻がないことはもちろん、スライドの流れも意識して作らねばならない。言いたいことがいっぱいあってそれらを整理しまとめるのに実は1ヶ月以上かかっている。そして自分なりに調べてみて、この問題に関わっている厚労省、被害者の会、思春期の女子、医療界、マスコミそれぞれの立場の考えや意識というものがそれぞれ分かって来た。

例えば厚労省の不可解な態度だ。自ら全国疫学調査を行いその結果も「ワクチン接種後の疼痛や運動障害などワクチン接種後に報告されている多様な症状はワクチンとは関係ない」と結論づけているのに、未だに「ワクチンの積極的勧奨をしないという指示を解除しないでいる。でもそれは1990年あたりのMMR混合ワクチンで薬害問題が尾を引いているからと理解出来る。厚労省はMMR混合ワクチンについては正式には謝罪していないが実質はそうとう反省しナーバスになっている。あの再現はしたくないという思いがHPVワクチンに必要以上に影響を及ぼしているのだ。WHOから日本一国が名指しで「HPVワクチンを打たせないのは間違っている、早く是正せよ」と言われてもふらついた腰を上げようとしない。「役人は失敗しない、失敗してはならない」という「役人の無謬(むびゅう)性」に縛られて「正しい」方針を貫くことが出来ないでいる。昨年からできるだけワクチン接種しやすいように少し方針が是正されてはいるが、接種率が1%未満はまったく解消されていない。この8年、その状態が続いているということは、その世代の女子は今、あるいは今後、子宮頸がんの危機に大いにさらされているのにだ。

具体的には2000年から2004年生まれの女子たちだ。残念ながら彼女らは定期接種(無料でワクチン接種が受けられる)の時期を逃した。2005年から2009年生まれの女子は今打ったほうがいい(現小学6年生から高校1年生の女子)。ただ2005年生まれの高1女子は後1、2ヶ月以内にワクチン接種を打たないと接種3回の完了までに6ヶ月かかるため、半年後の来年3月を過ぎてしまう可能性があり定期接種の恩恵に預かれない。青雲会病院職員にも彼女らのママがきっといるはず。そのママさんらに私の話をぜひ聞いて欲しい。将来、自分の娘が死ぬ可能性がありそれを防げる確かな方法(HPVワクチン)があるのに、誤った情報や扇動(被害者の会やそマスコミ)に惑わされ後で後悔しても遅いのだ。


6月末にNHKニュースでそんな後悔をしているHPVに感染した21歳の女性が出ていた(2021/6/22こてる日記「NHKニュースの子宮頸がん特集」参照)。彼女はタダでワクチン接種ができることを知らなかった。多くの人が未だ知らないままだ。HPVワクチンを接種してもまず問題ないことをまずは職員に知ってもらい、具体的にどうすればいいかまでスピーチするつもりだ。

また、ワクチン全般の誤解も解いておきたい。コロナワクチンで磁石がくっついたとのどうのとSNSにアップしている外人さんがいてそれで躊躇しているという日本人男性もニュースで出ていた。バカな・・。そこで私は実際に自分がやってみせ「あんな平板な電池かコインは普通にくっつくんだ」と写真に撮った。
↓の写真参照。強く押せばたいていくっつく。1秒でみんな出来まっせ(笑)。

ともかくも今回のスピーチはこれまでブログに書いてきたように子宮頸がん対策推進のための自分の思いがあふれている。まだ終わらないが、明日の夕方は病院当直も控えているので休まず作っていこう。ふーーっ。

2021年8月13日金曜日

「明日と言わず今日でん」

2ヶ月近く維持してきた天鳳八段を昨日七段へ降段してしまった。3週間ほど前は基準点の1600にまで戻っていたのにそこからラスを引きまくり、34戦して半分の17戦ラスになれば降段もやむなしだ。明らかにあそこがミスだったと分かるものもあればどうにもならないラスもあった。調子が悪くなる前はかなり好調で鳳凰卓連中相手にベスト10にも入るくらいだったのに。まあそれくらい実力とは関係のないところで好不調の波があるということだ。現在天鳳で稼働している麻雀AIはⓝSuphxとⓝNAGA25の2機種があるが、打ち筋にブレがなく感情もない彼らですら七段八段九段を上がったり下がったりしている。同じAIでもⓝSuphx(マイクロソフト社開発)の方が十段に何度もなり強いはずだが、8月現在はⓝNAGA25(DWANGO社開発)が初の十段に到達したのにⓝSuphxは七段に落ちてしまっている。機械ですらそう。自分の一段降段なんて気にしないよーだっ。

午後、近隣のクリニックの匂うDrから電話があり、患者紹介をしたいとのことだった。採血データが悪く症状もいくつかある。なるほど、きちんと検査した上で入院が必要そうだ。ならばと私は返事した。「どうぞ紹介して下さい。明日と言わず今日でん」これに匂うDrは電話口とはいえ軽く吹き出した。ハハハ、こちらの思惑どおりだ。確かマキシン内科からの紹介の時も同じ名字の患者さんだったので同じ返事をしたらそこの看護師さんも吹き出した。ウシシ、鹿児島特有の名字だからこそ言えるギャグだったな。

このパターンは今年3月31日の「卵巣だけど子宮」https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2021/03/blog-post_31.htmlと同じ。どんな名字だったかはそこをクリックすると分かるよ。

2021年8月12日木曜日

「ヤバいね!反対派!」

カールがいつも見ているブログに「こんなことがあった」と写メを送ってきた。いつもは映画や小説などの話題が多いらしいが「これは注意喚起しなくては」とブログ主は思い、日頃にはない口調でワクチン問題について語っていた。沖縄のブログサイト「てぃーだブログランキングhttps://blog.ti-da.net/ranking」でも上位にランクされているブログらしい。ブログ主は現在は大分別府市在住だが以前は沖縄にいたとのことだ。

それによると「今、問題を感じる署名ビラが出回っています。ご注意ください。」とのタイトルで「今、沖縄を含む身近な人たちのところにびっくりするようなビラが回ってきまして、これはちょっと注意喚起をしたくなりました。一部のワクチン反対の市民団体が「子どもの死亡例はない」などという主張で署名活動をしているようです。その署名活動曰く「新型コロナの子どもの死亡例はない」曰く「ワクチンの感染予防効果は不明」であると言ってますが、海外での例ですが国内においても10代の重症例があるだけでなく、周りの家族や大人への感染の可能性もあります。今接種されているワクチンは臨床試験において発症予防効果、重症化を抑える効果が確かめられている点が重要なのであって、今まさに初めての接種が進んでいるワクチンのこれから先未知数な部分を取り上げてムリムリなイチャモンをつけているようにしか読めないのです。不確かな情報を根拠にウイルスを過小評価して「子どもたちにワクチンを受けさせないで!」という主張を展開される動きには、どうしても無視出来ない問題を感じました。受けない意思も尊重されるべきと私は考えますが、妙な運動に惑わされないように強く呼びかけたいと思います。」と至極真っ当な意見を述べていた。
カールは「ヤバいね!反対派!」と一言。うーん、私も自分のブログで反ワクチン活動派の悪行三昧を指摘してきたが、姶良市の子どもへのコロナワクチン接種もこいつらのためにお蔵入りなったんだ。今のデルタ株の猛威も感染しているのはワクチン接種を受けていない若い人たちばかりじゃないか。若者へのワクチン接種普及がコロナ収束への一番肝心な点なのにそこを狙って反対してくるとは迷惑千万な輩だ。実は彼らはSNSではすでに締め出されている。社会的に迷惑とFacebookやtwitter社は排除を決めたのだ。無論言論の自由は保障されねばならないから法律で彼らの意見を封じるのは良くない。しかしコロナ禍において彼らに同調する若者が増えるのは問題がありすぎる。私も反対派に反対のスタンスを取る。

近々、病院での朝礼で私はこのワクチン問題について職員に話すつもり。コロナのワクチンについては病院自体が積極的に実施を行っているのでみんなも反対派に同調する人はいないと思うが、実はコロナに隠れて未だに解決できていない子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)問題はワクチン反対派の仕業が成功したケースで、それを少なくとも病院職員にはちゃんと理解してもらいワクチン接種を促していこうと思う。ワクチン反対派の抵抗は根強い。今後もこれを正して行きたいと強く願う私である。

2021年8月11日水曜日

横浜が劇的サヨナラの要因は

昨日、内視鏡検査も「あきらめたらそこで試合終了」なんて格好いいことを書いたが、その舌の根も乾かぬうちに「あきらめ」症例が生じた。ERCPはこのところ4連勝か5連勝と検査完遂出来ていたんだけどな。夕方近くから始めたからもう時間もなかった。検査中に私から外科にPTGBD(減黄術の一種)の依頼をし、結局それで減黄、感染胆汁の排液が出来て一息ついた。今日これが出来なければ患者さんの命に関わる状況だったので検査法にこだわっている余裕なんてなかった。「試合だけが全てじゃないんだ」という格言もあったかな・・?

夏の甲子園だが、カールが「広島新庄対横浜の試合で9回裏で0ー2で横浜負けていて2アウトになったから『ああ、横浜負けだな。春優勝の東海大相模がコロナで試合棄権したからラッキーで甲子園出られただけだからなー』と思ってチャンネルを変えた」そうだ。「で、チャンネルまた戻してみたらなんとサヨナラホームランの瞬間だったの」と驚いていた。2アウト1塁3塁の場面でバッターは1年生の緒方漣。強豪横浜で1年生でレギュラーとは相当なものだがまさかこの場面でホームランとは。カールに言わせると「それまでの試合の流れで横浜が逆転出来そうな雰囲気はなかった」らしい。




そこで私もビデオをざっと見てみた。9回表に広島新庄はヒットを連ね待望の追加点1点を入れ2ー0にした。しかもノーアウト2、3塁バッターは4番という絶好機が続いていた。しかしここから凡打し結局1点止まりに終わった。TVの解説者も言っていたが「ここはスクイズもありますよ」と言っていたように、攻撃の方法を単に攻め一辺倒でなく確実に3点目を取る作戦もする、あるいは見せるだけでも相手横浜にとっては嫌らしかったんじゃないか。4番打者は主力とはいっても9回まで全く打てずにいた。4番打者の覚醒を促すより試合の結果を優先すべきだったのでは。この試合を見ていた元智弁和歌山監督の高嶋仁さんも「あそこはスクイズで1点をもぎ取っていたら広島新庄は勝っていた」と解説していた。その1点のダメージは横浜に相当効くはずと。高嶋監督自身、第84回の対東邦戦で9回表3ー1リードの場面でどうしてダメ押しの1点が欲しくてスクイズで取り、相手阪口慶三監督に「あれはねえだろ」と嘆かせたそうだ。実はそれくらい相手にチャンスを与えないシビアな勝ち方だったということ。高嶋さんは「(スクイズは)失敗してもいいんです。1点の大切さを選手の胸に刻み込むことができます」と言っている。

甲子園は怖い。1点に抑えた横浜が劇的な勝ち方をした背景には広島新庄のささいなほころびがあった。しかし歴戦の元監督高嶋さんは「だけどこの敗戦がまた広島新庄を強くしてくれるはずです。甲子園はそういうところです」結んでいた。やっぱり甲子園はいいネ!

2021年8月10日火曜日

内視鏡検査、あきらめたら・・

オリンピックが終わって次は夏の甲子園。雨で1日遅れで始まった。関係者以外無観客とはいえ去年は中止だったから開催されるだけでうれしい。

後でビデオで見たが、大会歌は去年の朝ドラと同じくミュージカル俳優の山崎育三郎がアカペラで伸びやかに歌っていた。ドラマですら結構感動したのにリアルではなおさらだった。

始球式は去年中止の憂き目に遭った現大学1年生2人が投手と捕手で役目を務めた。カールが「今は2人とも医学部生だって。すごいね」と言うから、野球部をやめてすぐに医学部に入れるなんてそうそうあるかな、と思ってビデオを見たら、ユニフォームの胸に「KOYO」の文字でハタと思い至った。現在は甲陽学院で兵庫では灘高校に次ぐ超進学校、戦前は甲陽中で甲子園常連の夏の優勝もある(第9回)学校じゃないか。それならさもありなん。2人は関西医科大と大阪大学医学部の医学生で歴史とコロナ禍の2つの意味を背負って始球式を全う・・した。いや、投球はなんとバッターの背後に逸れちょっぴり頭かきかきではあった。でも昔からの甲子園ファンにとっては甲陽の名が知れただけでもうれしかったわ。

午後は外科から頼まれたERCP+ERBD処置でこれにけっこう時間がかかった。十二指腸に大きな憩室があり乳頭がそこにかかっていた。そうなるとカニューレの挿入角度が取れずうまく行かないことが多いのだ。以前クニンダDrがこの患者さんにERCPしようとして同様に難しかったと記録にあった。がんばればどうにかカニュレーション出来る・・と思っていろいろ試すが時間ばかりが過ぎた。カニューレを代えたりスコープを代えたり体位を変えたり1時間以上過ぎてもうまくいかない。そのうち外科の信号Drも来て「無理なら別法でどうにかします」とねぎらいの言葉をかけてくれ「仕方ない、止めようか」と易きに付こうかという気持ちになりかけた。すでに1時間半経っている。

でもあと1回だけチャレンジしよう、とスコープの挿入からやり直した。すると少しだけ角度が付きどうにかカニュレーションできそうな感じが・・。「はい、ガイドワイヤー入れてみて」と茶の里Nsに指示すると、ワイヤーがするすると総胆管を上っていくじゃない。やったー。すぐにカニューレを入れどうにかERCPそして減黄チューブ留置のERBDが出来た。もう汗びっしょりだった。ERCPには私以外にスタッフが5人以上は付く。みんなも頑張ってくれたねー。

で、そのスタッフが口々に「今日は途中で止めるとばかり思っていました」と。大腸内視鏡でもそうだがなかなかあきらめないのが私の信条だ。いわゆる粘り倒し。「はは、あきらめたらそこでゲームセットよ」と言うとみんなに少し受けていた。で「どこかで聴いたような・・」と言われた。私は読んだことはないがバスケ漫画「スラムダンク」の有名なセリフらしい。

ほう、単に「あきらめるなー」「ガンバレー」よりはぐっと心に響く名言ですな、確かに。内視鏡検査もあきらめたらそこで終わり。今日はあきらめないでほんと良かったゼ。

2021年8月9日月曜日

台風は来なかった・・

そういえばオリンピックは昨日終わったんだった。閉会式は40%を越える視聴率だったらしい。紅白なんかよりもよっぽど国民の関心は高かったのね。私が流して欲しかった喜名昌吉の「花(花~すべての人の心に花を~)」は出てこなかったなぁ。「上を向いて歩こう」が出てきたけどあれは納得の選曲だった。世界的に知られているジャパニーズソングだし、ただそれなら「花」も匹敵するくらい世界的な歌だし、前回の東京オリンピックの閉会式がなければ生まれなかったという巡り合わせを知らしめたかったのだが・・。↓にあるように那覇にあるライブ店で20年以上前に私は喜名昌吉の歌う「花」を聴いたんだよなぁ。

なんか開会式よりは良かった気がした。若干短くて寝落ちしなかったしね。ただコロナがなければ日本の「おもてなし」のいいところをもっとアピールできたのにそこは残念だった。韓国が放射能がなんたらと言って拒否していた選手村の食事は大好評だったらしい。今は選手が直接SNSなどで紹介してくれるから提供された食事に何の問題もないってことは明らかだった。韓国は筋違いな指摘(とにかく日本は悪いニダもしくは日本を貶めたいニダ→放射線もただ漏れのはずニダ→だから放射線対処の自国弁当をスタッフ送って作るニダ)のため、そのロジックにとらわれてしまっていた。こういうのを四文字熟語で自縄自縛(じじょうじばく)という。そいで、我慢できなかった韓国選手は選手村の食事を摂っていたらしい(そりゃそうよね)。

台風はほんとに枕崎に上陸したのかいな。鹿児島上陸は4年ぶりというけれど今回は台風が来たの?レベルだったよ。そこで思い出すのが6年前のこてる日記「なぜに最近鹿児島に台風は来ないのか」(2015/7/7)http://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2015/07/blog-post_7.htmlだ。あれを書いてから未だに本格的な台風は鹿児島にやって来ないのだ。読んだ人は覚えていると思うが、すごいパワーの持ち主もいるもんだ。今回も鹿児島上陸の際に勢いをかなり弱めてくれたようだ、感謝、感謝(笑)。

台風は来なかったけど病院から内視鏡の依頼は来た。また下血だ。でも今回は先週ポリペクトミーした大腸からだった。担当したDrはきちんとクリップで止血していなかったのかな。着いてカルテで内視鏡写真を確認すると思っていたよりきちんと出血防止のクリップを掛けていた。内視鏡室で見たらそのクリップが外れてしまっていた。再度掛け直して帰宅した。

そうか今日から夏の甲子園も始まるはずだったんだ。台風が関西方面には影響を与えていた。いやーすまない、あのパワーの持ち主は鹿児島にいるからそっちまでは台風を抑えられなかったんだよ、わるいわるい、勘弁な。

2021年8月8日日曜日

1年以上ぶりに母と会う

大雨の最中、私とカールは南薩の老人施設へと向かっていた。あこネーサ母との面会の約束があったからだ。コロナ禍のせいで1年以上も会っていなかった。比較的元気でいたはずだが90歳を越えたお年寄りによくある大腿頚部の骨折を起こしてしまい、枕崎の病院で手術を受けた。それがきっかけで食欲不振になり心配したが、以前いた老人施設「銀生」にまた入ることが出来て少しずつ回復しているということだった。弟嫁のチエコンさんによると、「銀生」では窓越しの面会なら予約すれば会うことが出来るそうでならばと出かけたわけだ。

しかし、高速を降りて錫山峠を通るころは雨と風が強く、カールが「今回はよそうか」と心配するほどだった。行けたとしても「窓越し」の面会が出来るとは思えないとも。うーん、しかし約束しているし、ともかくも行ってみよう。

「銀生」に着いても雨はいっこうに降りやまなかった。施設の係員と会えたが「窓からの面会は・・」とさすがに無理とのことだった。しかしカールが「この玄関のガラス越しには出来ませんか」と頼むと「そうですね、少し待って下さい」となり、結局出来ることになった。まあ頼んでみるものである。

車椅子であこネーサ母は連れてこられた。実は認知が進み私たちが誰かは全く分かっていない。少し遠くに見ても体が小さくなっているのが分かる。
玄関ロビーに来て私やカールと窓越し会話をするのだがやはりかみ合わない。でも私たちに話を合わそうとする気持ちはあるようで「ええ、塩屋の誰々さんけぇ」といった声が聞こえてくる。私が「こてるだよー」と言い、係の人が復唱して伝えてくれるけどピンとこない。↓はカールが話しかけているところ。
コロナの前までは私が「こてるだよ」と言えばそれが息子の名前だとは記憶があるようで「へー、うちにもこてるはいるよー」と答えてくれ笑い話にもなったものだが・・。
でも行って良かった。私たちが何者かは分からなくても母は「知り合いのきっといい人たちなんだ」とは分かってくれた。別れ際には手も振ってくれてね。はあ・・。

この後チエコン&ヒラーキのところによってしばし歓談し、台風が来ないうちに早く帰ろうとしたら、あらら、まったく落ち着いて、風さえほとんどないような天気になっていた。

2021年8月7日土曜日

今後もオリンピックを

今日は久しぶりにリアル麻雀でメンバーはいつもの見せたまえ、サブアラド、腹出しのDr3人だ。当然TVで東京オリンピックを見ながらの麻雀だった。女子ゴルフ、新体操、陸上などあったがメインはやはりなんといっても夜の野球決勝戦だ。相手がメジャーばりばりのアメリカ選手とはいえずとも、一度はオリンピックで金メダルは取っていて欲しい。なにせ韓国ですら金を取っているし、次回のパリでは野球はないしその次のロサンゼルスでは復活するかもしれないがそれ以降は種目として選ばれるとは限らないからね。

私は座席がTV側ということもあってなかなか見られず音声のみで日本が1点リードということは分かっていた。後半、ホームでの得点シーンがビデオ判定になったとき、滑り込んだ選手の手がキャッチャーのタッチをかいくぐったのが見えた。私は「ああこれで同点かぁ」とつぶやくと「なに、日本が点入れたんだよ」と指摘されほっとした。攻守逆に思っていたのだ。でも日本の投手陣が安定していたので「これできっと勝ち」と思った。野球はピッチャーが良ければそうそう打たれるものではない。9回もきっちり抑えて日本優勝だ。みんなパチパチ。

でも参加チームが6ヶ国のみってこれじゃー野球はオリンピックに定着出来ないだろうな。ヨーロッパあたりで強い国が出てこないと。今回はオランダは出ていないのか。それと試合時間が長いのも不利だ。

東京オリンピックも金メダル27個と一気に過去最高をクリアした。地元開催の利もあったしお金かけて強化もしたからで次のパリでは20個以上は難しいだろう。そうはいってもスポーツの真剣勝負、特に4年に一度というそうそうはチャンスがない状況での選手らのパフォーマンスを見るのが好きなんだ。オリンピックには様々な問題があるのは知っているが、そんな世界最大のスポーツイベントを汚いものを見るような目で反対する勢力には与(くみ)したくない。今回のオリンピック騒動でそんな連中が一定数いるということが分かった。私は今後も彼らとは相容れずオリンピックを応援していくぞと思ったことだった。

2021年8月6日金曜日

やって良かったオリンピック

東京オリンピックも大詰めになってきた。今日は明け方、男子ホッケーの決勝ベルギー対オーストラリアの録画を見た。シュートアウトにまでもつれ込み、選手強化をしてきたベルギーが初優勝したのを見たのを皮切りに、日本勢の活躍を中心に観戦した。2週間前ににに書いた空手の男子形の喜友名諒はやっぱり金メダルを取った。決勝での形は私が予想した「アーナン」ではなく「オーハンダイ」だったな。ただ、空手はスポーツ競技として形、組み手ともに分かりにくく、そこがTV向けや若者向けでない点が今後のオリンピック対象種目として難しい。次回のパリオリンピックでは採用されないし、もしかしたら喜友名諒は最初で最後の空手の形の金メダリストになるかもしれない😔。

空手でいえば昨日は女子組み手では日本の宮原美穂とウクライナのアンジェリカ・テルリウガという選手との試合を見ていた。宮原が終始攻めて「アー!」とか「ウギャー!」とか奇声ともつかぬ声を張り上げるのだが、手足の長さが影響しているのかなかなかポイントが入らない。私はウクライナの女子選手が金髪のポニーテールで可愛いなぁとついついビジュアルに目が行ってしまう。結局ポイント差で勝負が決定し、その瞬間「アーッ!」と金髪ポニーテイルが叫んだ。なんだ、あんたも吠えるんかい。でもその瞬間は宮原リーグ敗退、ポニーテイル銅メダル以上確定とこれ以上ない明暗が出たわけで↓の写真にそれがよく出ている。いや、いい写真だ。
夜もいいゲーム目白押しで、驚いたのは女子バスケだ。準決勝まで来たのだけでもえらいと思っていたのにフランスを圧倒した。第3第4クォーターは落ち着いて見ていられた。これで次がアメリカとの決勝、いや本当のことなのか。今日のようなバスケが出来るならオリンピック6連覇中のアメリカともいい勝負が出来るだろう。男子サッカーはメキシコとの3位決定戦でいきなりPKを与え不利な状況になった。その後1点追加され半分見る気が失せた。因果は巡るで1968年のメキシコオリンピックでの3位決定戦では日本がメキシコ相手にリードし自国のふがいなさに怒ったメキシコの人たちがゲーム途中なのに日本に拍手を送ったというエピソードもあった。ま、これでおあいこか。女子レスリングは向田真優が前半の劣勢を後半逆転し金メダルを取った。これは相当地力がないとできない。今日予選の50kg級須崎優衣も相当強い。準決勝まですべてテクニカルフォール勝ちだった。明日の決勝もおそらく金だろう。日本女子レスリングは吉田沙保里、伊調馨がいなくてもお家芸を持続しているわ。

そんなこんなで今夜の最後の見せ場、陸上男子400mリレーが始まった。日本人選手個人はみんあんまり調子は良くなかったがバトンの上手さでどうにかメダルは取れるか・・。スタート号砲鳴った。第1走者の多田、いいぞトップに近い位置だ、さあ第2走者の山県へ・・あ、あ、あ、あーっ!まさかのバトンミス、そこは日本が一番得意にしていたとこだったんじゃぁ。はあ。がっくり。
今大会は競技によってくっきりと明暗が分かれたな。不調組はバドミントン、バレーボール、競泳男子、陸上男子あたりで、好調組はなんといっても柔道、スケボー、レスリングに野球、ソフトボールか。まあ大会ごとに好不調は違ってくる。柔道なんて9年前のロンドンでは男子は金メダルゼロだったのよ。もうみんな覚えていないんだろうな。それがリオ、東京と金メダル量産出来たのは井上康生監督のおかげだ。就任以来、率先してデータ分析や映像分析をもとにした強化策に取り組み、他分野のプロフェッショナルに学ぶ場を設けるなど、意識改革にも取り組んで来た。精神論と走り込み、乱取りだけの篠原信一前監督との差ははっきりしている。井上の子どもが「パパに金メダルを」と自家製のメダルを与えたと聞くがいい話だ。表に出てスポットライトを浴びる選手だけでなく縁の下の力持ちにも賞賛を浴びせようぞ。

そしてこれだけのビッグイベントを中止させずにやりきろうとした我が国も誇りに思ってよい。コロナだ利権まみれだ赤字だなどと言って中止するのがいいと思っている人たちは、引き受けた以上は、世界に向けていやこれまで尽力した日本の同胞に向けて責任を果たすという意味をよく分かっていないのだろう。「オリンピックをやり遂げてよかった」後世の人たちは必ずそう評価するはず。後から言ってもそれは当たり前になっているはずだから、今この時に大いに私は言っておくのだ。

2021年8月5日木曜日

ただウンコあるのみ

外科Drに「もしかすると脾弯曲付近の大腸に狭窄を来しているかも」という高齢女性の大腸内視鏡を頼まれた。イレウス(腸閉塞)を起こしてようでその原因が左上の大腸の癌かもしれないということだ。

こういう場合、事前に水類の下剤の前処置は不可である。詰まりのせいで嘔吐するだけだし、それでも強引に実施すれば腸管破裂などの事故を起こすかもしれない。浣腸のみで内視鏡挿入することになり、結局、仲間内で呼んでいる「ウンコファイバー」にならざるをえない。

「しかし、ウンコファイバーは仕方ないとしてもS状結腸にウンコ多すぎないかい?」そう、私は検査途中につぶやいた。もし脾弯曲が大腸癌などで狭窄していれば便汁はあってもこんなに大量のウンコはないはずだ。さらにスコープを挿入する。下行結腸に来てもウンコの多さは変わらない。事前の画像診断の癌による狭窄とイレウスはもしかしたら違うかもしれない。そして挿入をしているとどうも横行結腸に来ているようだ。レントゲン室で検査をしていたので透視で確認したらやはりそうだった。あはー、大腸癌なんかじゃなかった。この後上行結腸まで確認して少なくとも狭窄はなく大腸癌もなさそうというのが前処置なしでの大腸内視鏡の結論だった。

それを内視鏡室に戻って電子カルテに記録した。しばらくしてそのカルテを大腸内視鏡には付かなかったスタッフの秋の萩君が見ていた。どんな検査だったのだろうと関心があったのかな。じーっと見ていてしばらく「ぶーっ」と吹き出しよった。「どうしたん?」「センセイ、おかし過ぎます」と笑った顔が戻らない。画面を見ると・・。↓参照。
秋の萩君は下から見ていて「S状結腸はとにかくウンコ多く・・」「上行結腸はここもウンコ多し」と来て、脾弯曲のところで「ただウンコあるのみ。」と書かれたところで吹き出したのだった。いやー、笑かすつもりで書いたんじゃないのよそれ。そんなに可笑しかった?

2021年8月4日水曜日

若いは苦しい

水曜は外来と救急担当なものだからそれらが日記ネタになることが多い。

外来では80代のよく来ては話がしつこいおばちゃん患者の話題。昔のことでパチンコにハマっていた20年くらい前、数万ぶっ込んでついに確変(=かくへん:私はよく知らないがいわゆる大当たりのことらしい)が来た。しかしー。じゃんじゃん玉が出てきたのは良かったが、コーフンし過ぎたのか過換気に陥ったのか、意識が遠のくのが自分でも分かったらしい。「でもハンドルは離さなかったのヨ」と。「あはー、それってまるでラッパの木口小平じゃないですか。『〇ヨ子は死んでもハンドルを離しませんでした』って」「そうなんだけど、店員さんが支えてくれた後、救急車呼ばれて・・」せっかくの確変もパァーになった上に、後日この顛末を「昔の青雲病院のさー、太った看護婦さんに言いふらされて・・」と不満たらたらのご様子だった。

うーん、確かに言いふらされたのは良くなかったね。でも、なかなか黙ってはおれないエピソードだな。笑い話として20年後も使えるからそれで良しとしましょうか。

今週は10代まっただ中の救急患者が2人いて、そのどちらも薬物がらみだった。精神的に不安定な状態に陥り、2人とも鎮痛剤を20錠以上飲み込んだ。飲んだ詳しい理由は深くは聞かなかった。ただなんとなくは分かった。どちらも自分もしくは自分の置かれた環境に嫌気がさし、自分なんかダメだ自分を痛めつけたいという心理状況に陥ったと思われる。どちらも少々時間が経過し病状は安定していて内科的にはさほど治療するところはない。両者母親が付き添っていて「紹介状を書くから早めに精神科かメンタルクリニックを受診し専門の先生に相談しないさい」とアドバイスした。薬が即効する病気じゃないし、家庭内もしくは学校での諸事情に何かしら問題があるかもしれないし。

♪若いという字は苦しい字に似てるわ〜

昔(昭和44年:1969年)発売されたアン真理子の「 悲しみは駆け足でやってくる」という歌の2番の歌詞の出だしだ。

https://www.youtube.com/watch?v=H-xSCy58ohoフォーク調の歌で1番は「明日という字は明るい日と書くのね〜」と歌っているが曲調はえらく暗い。こんな歌が当時は流行っていたんだ。この2番の歌詞が特に印象的だな。確かに「若いは苦しい」かも。でも、早まるなよ、楽しいことは後からきっと来るんだから。

2021年8月3日火曜日

成敗!キオビエダシャク

内視鏡室で佳及Nsらが虫の話をしていた。「あのほら黒っぽい羽に黄色の筋があってさー」と言っているので、私が「それはキオビエダシャクのことだろ」と中に入っていった。彼女らはキオビエダシャクと言ってもピンとこず、私がMacBookProの写真の中にあるキオビエダシャクの成虫及び幼虫の写真を見せると「あー、これこれ」と案の定だった。↓は2年前うちのロッジにいたキオビエダシャクの幼虫。見れば分かるようにキオビは尺取り虫の一種である。

イヌマキ(ヒトツバ)の葉を食い散らからす害虫としてここ20年来鹿児島や宮崎で問題になっている。元々は東南アジアや台湾、奄美にまでしかいなかったが、このところの温暖化のせいか毎年のように鹿児島でも発生している。今年は特にひどいようだ。佳及Nsによると「廃屋になったところのヒトツバにいーっぱい幼虫がいるんだって」だそう。そうそう、生け垣によく植えられるためそこの住民が幼虫対策しないとそこの木だけでなく地域住民の木に食害をもたらしてしまう。

私はイヌマキを植えていないが、隣家に植えてあり、しかも家の駐車場と接しているため、たまに幼虫がポロッと落ちてきて気持ち悪いことこの上ない。2年前は特にひどく、私の肩に落ちて来たためこいつらの抹殺に動いた。こてる日記2019/7/19「抹殺!キオビエダシャク」参照→http://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2019/07/blog-post_27.html隣家のイヌマキは一時ほとんど葉っぱが枯れ、6本のうち1本は枯死した。↓。

その退治の様子を動画にとっている。ある種怖いもの見たさの動画で覚悟の上で閲覧どうぞ↓。
その後、残った木に葉が生えいまだに元気なのは私がしょっちゅうアースジェットを撒いているから(隣家のご主人は何も対策していない)なのだ。

ところで姶良市でもこのキオビエダシャクは問題になっており、青雲会病院の周囲にも成虫がウロチョロしてすごいことになっている。特に隣の老健との間のピロティーは過ごしやすいのか30匹ほども壁やアスファルトの上で羽を休めているのだ。
↑下と横↓ウワッ!
きれいな羽の成虫だがこれだ多いと気持ち悪っ!殺虫剤は成虫には効きが弱い。2ヶ月サイクルで発生するので幼虫の時期に成敗するのがもっとも効率がよい。イヌマキの木を揺らして幼虫が垂れ下がるなら即殺虫剤だ。アースジェットがかなり有効なのでまずは試してみることをお勧めする。自治体もこの害虫には憂慮し殺虫剤の紹介などしている。↓のサイトを利用してみよう→https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/fs/5/7/2/6/5/6/_/572656.pdf
またかつての鹿児島大医学部の納教授のホームページにも「キオビエダシャク攻防記」があって面白い。→http://www5f.biglobe.ne.jp/~osame/kiobi-koubou-matome.htm
2008年が最後だがその後の顛末を書くとせっかくの美しいラカンマキを全部伐採したようだ。何度も何度も襲って来るキオビエダシャクに「根本的」解決を図ったということか。

2021年8月2日月曜日

平行スプリット達成

14時にサンキュー病院スタッフが面会希望があり、私が応対することになっていた。ところが、こんな時に限って私に急患診察依頼が来るのだ。13時半から一気に2件、脳外科カワゼンDrが午後が珍しく休みで救急車が来るのに担当が不在だというし、泌尿器科の合い言葉Drが当直明けの午後休みで明け方入院した急性腹症の患者の指示出しが欲しいというしー。14時までにどうにか終わらせたかったが間に合いそうになく、仲介をする地域連携室のフロント君から「サンキュー病院さんには別の機会に来てもらいますか」と言われたけれど、すでに来られていてこっちも承知したのにそれは無下に過ぎるというものだ。「10分だけ待ってもらって」と指示出しを急いだ。だが今度は事務から連絡がー。近隣のクリニックから「消化器の患者を紹介したいと・・」と言われても「すまん、急患で対応出来ないと言ってくれ」と断らざるをえなかった。

15分遅れでサンキュー病院のガーデン副院長、統括診療部長のトウゲンDrらと面会した。「コロナ禍で紹介するのが遅れてしまったが実は4月から消化器内科も出来まして」とのこと。ほう、それはいいこと、他にもアレルギー外来も充実してますとのことだった。トウゲンDrはうちの信号Dr、キブンDr、カムイDrらとは学生時代の同級生とのこと、さらにガーデン副院長は「こてる日記も知ってます」と以前のてげてげ院長からよく聞いていたと話してくれた。いやはやちょっと照れくさいが話題にされたらにはちゃんと日記に載せておきましょう。ハハ。↓右から私、ガーデン副院長、トウゲンDr。この時だけはアロハが少々場違いな雰囲気が・・。


夜は一人でT-MAXへボウリング練習に出かけた。今度は若者男子3人組が端っこで投げていて一人じゃなかった。意外にオイルがあるボールが曲がらないコンディションでアウトサイドをまっすぐ投げてようやくストライクが出だした。しかしこのラインは私はやや苦手でよくて170台までしかスコアが伸びなかった。ただ4ゲーム目、びっくりすることがー。ボウリング人生30年で初めてのスプリットパターンをクリア出来たのだ。平行スプリットと呼ばれるうちの一つ、4ー6ピンで今まで全くコンバートしたことはなかった。今回もどうせ無理と思いながらミニーちゃんボールで右の6番ピンをかするように投げたのだが・・。ほんの少しかすってゆっくりとピンが左に倒れ、それこそ平行に倒れ、そのまま4番に弱く当たった。クリア出来たのに驚いて「ウォー!」と大声を上げてしまった。まさか取れると思っていないからデジカメ動画に撮っていなかったのが悔やまれた。証拠のスコア表を↓に載せておく。⑧の次の「/」がスペア出来た証拠だ。
平行スプリットはこの他8ー10や最難関の7ー10がまだある。他にビッグ4やビッグ5などまだ達成していないスプリットが結構残っている。今後の目標はこれら難関スプリット達成だな。今度は動画セッティングを忘れないようにしなくちゃ。ボウリングにもまだまだ楽しみが残っているわい。

2021年8月1日日曜日

数字で語ろう

南日本新聞の論説投稿に藻谷浩介(もたにこうすけ)氏なるエコノミストが東京オリンピックとコロナについて「数字では日本は安全」と意見を述べていた。これが私が言いたいことをまさにズバリ指摘してくれていて南日本新聞もやるときはやるじゃんって思った。↓拡大してぜひ読んで欲しい。

キモの部分を羅列する。
「引き受けた以上は世界中のスポーツ選手に対する責任がある」
「それでも日本の日々の感染拡大は、最新1週間の数字を人口当たりで見て、ワクチン接種の進んだ欧米の数分の1なのである」
「7月下旬の陽性判明者の急増は、五輪関係者の来日ラッシュ前の、日本人の間での感染急拡大によるものである」
など、きちんとした事実と統計に基づいて意見を述べている点が当たり前だが素晴らしい。そしてその次に私が7月29日に書いたコロナ感染者と死亡者の数のギャップについて統計の点からきちんと指摘しており、
「それにしても、こうした明確な数字を国民に説明し、過度の不安を鎮めつつ、五輪を言い訳にせず自重しようと説得できる政治家が、なぜ日本にいないのか」「政界にも、数字を見ずにぶれる言論界にも・・世代交代が必要だ」と結んでいる。

この人は東大法学部卒とのことだが理系の心得もあるようだ。エコノミストだから当然か。東大財務省出身の髙橋洋一氏は東大数学科と経済学部も出ておりやはり数字と統計をしっかり理解した上でコロナとオリンピックについて意見を述べており、現在の感染状況でオリンピックを中止するなどはもってのほかと二人の意見はほぼ同じだ。医療崩壊?バカなことを言っている。こんなに新規感染者が増えても重症者は今年初めのピーク時の半分以下にしかなっていない。あの時医療崩壊していないのになんで今、医療崩壊するの。おかしいことを言っている輩が多いんだよ。

イギリスは7月19日にロックダウンを解除した。ワクチン接種の普及ぶりと経済のことなどを考えてのジョンソン首相の判断らしいが、日本より人口が少ないにも関わらず1日4、5万人もコロナ感染者が発生しているのにこの大英断はさすが大英帝国・・すごいとしか言いようがない。実は6月の段階で発生者数は3万人弱なのだが↓のグラフを見ても分かるように入院患者や死者数は激減しているのだ。

首相の判断には専門家も意見が二分されているというが「(ロックダウン解除は)今やらないでいつやる?冬になればもっと解除しづらくなる」とジョンソン首相は腹を決めた。日本は憲法に規定されていないためロックダウンは出来ない。だから、だらだらと非常事態宣言をくり返している。イギリスよりも数分の1の患者数発生でしかない日本ならばオリンピックはおろか非常事態宣言すらしなくても乗り切れるかもしれない。してみると、まともな政治家ならばきちんと数字をもって説明し多少の反対意見があろうとも信念をもってやるべき時はやるべきで、藻谷浩介氏が言うように日本は政治家も世代交代が必要だろう。

それと・・あまり話題になっていないが、昨年から始まったコロナ禍で日本の平均寿命はどうなったかご存じかな?なんと伸びているのだ。7月30日に2020年の日本人の平均寿命は女性が87.74歳、男性が81.64歳で、いずれも過去最高を更新したことが厚生労働省の集計で判明した。こんなだったら「コロナのおかげ」と言いだしそうな人が出てくるかも。このことについて厚労省は「インフルエンザでの死者がほとんど出なかったから」と説明しているらしいが、少なくともコロナ禍で日本や日本人は非常にうまく対処してきているとだけは言える。イギリスではインフルエンザの死亡は例年1、2万人だが、コロナではこれまでに15万人が亡くなっていて平均寿命は下がったはず。日本のコロナ者数は1万人5千人ほどでイギリスの1/10だ。マスク装着を守り、衛生観念が強い国民性だからこそだろう。この時期オリンピックを開催できたのは日本だけだったかもしれない。開催できたことを誇りにしていいくらいだ。