韓ドラを本格的に見るようになったのは2007年の冬からだった。KKBで毎週土曜昼に「冬のソナタ」を放送していて録りだめしていたのを、見始めたら最後、一気に最終20話まで見ないと気が済まなくなり、病院職員から借りたDVDを繰り返し視聴したものだった。そしてマイ冬ソナブームは続き、それに関する書籍をあれこれ買い求め読みあさった。青雲職員と「冬ソナ会」なる韓ドラ好きな連中との飲食会も開いたりした。その中で、韓ドラ雑誌も紹介されその中から「もっと知りたい! 韓国TVドラマ」という雑誌を定期購読するようになった。この雑誌は韓ドラに登場する俳優、女優へのインタビュー記事がメインで他にもドラマにまつわる様々な話題を提供してくれ、2ヶ月に1回の発行が待ち遠しいくらいだった。で、今日その第127号が届いた。いつものようにパラパラとめくって最終ページの編集後記を見て「ええっ!」と思わず声を上げた。
「休刊のお知らせ」
いつも「もっと知りたい! 韓国TVドラマ」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。さて、読者の皆さまにお知らせがございます。「もっと知りたい! 韓国TVドラマ」は、この127号をもちまして休刊することになりました。2003年8月の創刊以来、小誌は韓国ドラマと俳優を中心に、韓国エンタメ界の最新情報をより早く、より正確にお伝えするために頑張って参りました。その間、小誌をご愛読くださった読者の皆様に心より感謝を申し上げます。また、この雑誌が出来上がるまで、さまざまな形でご協力くださった関係者の皆さまにも深くお礼を申し上げます。突然の休刊案内で大変恐縮でございますが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。これまでのご協力と応援を胸に刻み、今後またお目にかかれる日が来ることを願うばかりでございます。皆さま、22年間、本当にありがとうございました。
2025年6月 編集長 李 秀香
あれ〜、休刊だってぇー。この18年、毎日のように手に取っては韓ドラ情報を仕入れ、繰り返し読むものだから、例えそのドラマを視聴しなくてもどんなドラマかはおおよそ把握出来ていた。実は最新の20巻くらいを1階トイレ横の置き棚に置いていて便器に座っては読みふける習慣が付いていたのだ。もともと共同通信社が発行し(のちメディアボーイへ移管)、他の韓ドラ雑誌に比べやや格調が高く、とにかくインタビュー記事が多く、写真もカメラマンがしっかりと撮ったものが多く綺麗だった。しかしここ最近、雑誌のページ数がかなり薄くなってきていたのにはさすがに気がついていた。この2年ほどは96ページで、それ以前が112ページ。10年ほど前は144ページはあった。さらに最初の何年かは180ページ以上が多く、「チャングムの誓い」が特集された第7号など196ページもあって最近のもののちょうど2倍ものページ数だった。それでいて当時は定価が1260円、今は1650円もしていた。↓が第1号から第13号まで並べたものだ。「冬ソナ」のペ・ヨンジュン、パク・ヨンハ、「オールイン」からイ・ビョンホン、「天国の階段」のクォン・サンウなど当時の韓ドラスターらがどアップで表紙を飾っていた。女優の表紙は少なく、読者層が女性だったからか中身も俳優中心の作りだった。
↓が昔と最新刊の厚さ比較。まさに倍量の差がある。どうして休刊の憂き目にあったのか。これはもうネットの影響が大きいだろう。わざわざ雑誌を買わなくてもネット界にドラマの情報はいくらでも転がっている。いや、それよりもこの10年ほどのドラマのネット配信の影響が一番かもしれない。私が特に熱心に韓ドラを見ていた2010年以前は韓国で放送されたドラマを見るには、DVD発売や貸し出し、そしてTV放送が始まるまでおよそ1年ほど待たねばなかった。ちょうどその頃雑誌で記事になってリアルタイムに両方を楽しむ感じだった。ところが最近は現地放送された翌日くらいにはNetflixやAmazon Primeなどですぐに配信され視聴出来るようになった。そのドラマのことをよく知りたいと思っても雑誌で取り上げるのは早くても数ヶ月後だ。となると、視聴し終わりやや熱が冷めたころにそのドラマの詳しい情報や俳優のインタビューを読んでもちょっと遅いなぁと思うことが多くなった。視聴している前後に雑誌に載っているような記事を読みたいのになんかタイミングがズレてきていたのだ。
私はそれでも数年前のドラマ記事を参考に面白そうなドラマをあえて見ることもあったが、これだけネット配信でのドラマが多くなると最新話題作に引きずられやや古めのドラマまで見る余裕はあまりなくなってきている。「もっ韓」の休刊も時代の流れなのかなぁ・・・。