2018年4月11日水曜日

罵倒されると若者は

滋賀県警で大変な不祥事があった。19才の巡査が同じ交番内の巡査部長を背後から射殺し逃走したんだと。巡査部長は3月26日に配属されたばかりの巡査の教育係だったらしい。いったい何があったのか。巡査はなんでも「罵倒されたから撃った」と話しているとかで、私はこの事件を聞いてあまりにも似たような事件が姶良であったことを思い出した。2000年の5月24日ショッピングセンターの総菜店のアルバイト男子店員16才が店長33才をナイフで数回刺し刺殺した事件だ。店長は当時の青雲病院に運ばれたが助からなかった。私が就職する1週間ほど前のことだった。可愛いんだ院長(当時)から「事件があってなぁ」と聞いたのを覚えている。どちらも十代男性で直接の上司に何かきつい指導を受けたのちに手に持っていた凶器(ナイフ、拳銃)で殺している。時や場所は変わっても似たような事件は起きるものだ。

思うに今の若者は子どもの頃、先生や周りの大人に殴られたり罵倒されたりすることはほとんどないんじゃないか。昔、私が子どもの頃でさえ体罰は当たり前、大人に叱られることはしょっちゅうで、私などデンコーに毎日げんこつを喰らっていた。親戚のおじさんに「こいつはバカだ。頭を出せと言えばすぐに頭をだしよる」と言われたものだが、出さないとなおやられるので当然の対応だった。そうやって免疫はついていったと思われるが、上の二人の若者にはそういったものがなかったのだろう。いきなり若くして社会に出て、当然未熟ゆえに叱られなじられ罵倒される。そこに小さな自我の塊(かたまり)は行き場を失い暴発する道を選んだ。

昔が良かったとは思わない。ただ、そんな若者が最近は多いのだと上に立つ者は分かって上で指導していかないとこれからもこうした事件はまた起きる。先に起きた不幸を今後に活かさないと亡くなった上司は浮かばれまい。

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