3連休の真ん中の日曜、朝から翌朝まで日当直だった。昼間は当番医でもあり、外科のキブンDrと二人で診察をした。まだコロナ患者は多い。陽性患者を私は合計10人くらい診て、患者本人に「コロナ陽性です。処方は解熱剤のみでいいですか。コロナ専用薬はありますが高いのでどうされますか」などと聞いて処方を出した。もう厳重な感染予防をしての接触はない。院内には入れないのはこれまでといっしょだが、後は単にマスクをするだけだ。これでほぼ感染する可能性はない。
あと、2人以上いたのが熱中症、脱水症、膀胱炎、帯状疱疹などだ。気管支肺炎の人は入院が必要でよくぞこうなるまで病院に来なかったなというひどい状態だった。自分でも体調が良くないと分かっていても病院嫌い、あるいはこだわりが強くて医療機関に来ない人はやっかいだ。どうにもならなくなってから来るのでたいてい重症で、治療に困難さと時間が掛かる。その人はまだ私より少し若かったが1週間や2週間で退院させるのは難しいと思った。
夕方近く、患者が途切れヒマになった私は夏の甲子園をネット視聴していた。試合は島根・大社(たいしゃ)高校対兵庫・報徳学園戦だった。昨日日記にも書いたように報徳学園は予想3者が全員ベスト8に進むと断言していた。春のセンバツで準優勝もしているし、ピッチャーの今朝丸(けさまる)はガタイがでかくて球に力もある。私もその予想に異存はなかった。ところがだよ。8回まで進んで大社が3ー0でリードしているじゃない。ええ?って感じだ。大社って昔からたまーに出場はするが弱い県の公立校ってイメージで、それよりも100年以上前の第1回大会から地方予選に参加しずっと参加し続けているたった15校のうちの1校ということでも少し有名だ。最初は杵築(きづき)中として参加しベスト4に入ったこともあるそうだが、黎明期のころだから現代のベスト4とは比べものにはならない。今日の南日本新聞の戦前予想もまるで報徳が勝つのは当たり前という書きぶりだった。
大社にはあくまで「揺さぶりたい」で「勝機を見出したい」じゃない。でも現実は1点も与えず3点リードしているのは大社の方でヒット数も倍くらい打っていた。後で動画を見たが、大社は1回は盗塁とかも積極的に仕掛け、相手のエラーもあって2点を先取した。7回にも1点を取り、そして報徳はあっという間に9回裏にまで追いつめられた。だがさすがは報徳、粘って2アウトになりながらもタイムリーを打ち1点を返しランナーが1塁2塁と残った。これまで報徳は「逆転の報徳」として何度も逆転劇を演じてきた。大社のピッチャーも少し疲れが見える。歓声も一段と大きくなり甲子園の雰囲気に呑まれそうな感じがして・・投げた、打った、「あ、ショートゴロ」これで一塁に投げてゲームセットと思った瞬間、ショートが球をこぼしたのよ。「アーッ!!」と思わず大声が出た。これに隣の外来詰め所にいたベテラン看護師2人が飛んできた。「どうしたんですか?!センセーっ」「えっ?!」
私の悪い癖で室内でスポーツ観戦しているときに予想外のことが起きると周囲がどっきりするくらいの大声を出してしまうんだ。これまで何度も周囲に「おどかさないでよ」とか「びっくりするじゃない」とたしなめられてきた。しかしこの癖は直りそうもない。
話を戻すと、ショートのエラーで2アウト満塁になり、報徳が例によって逆転劇を演じる・・そうなりそうだった。だが、事態は急転直下、3塁に行った報徳ランナーがオーバーランしていて、ショートは落とした球を3塁に送りタッチアウトでゲームセットとなった。なんと予想外の3ー1で大社が報徳を破ったのだ。↓はショートが球を捕る直前。
万全、鉄壁と思われた勝負がいざやってみるとひっくり返る。いやいや、高校野球はこうでなくちゃ。やっぱり夏の甲子園は面白いわー(7回で終了とか甲子園以外で対戦とかつまらんことふっかける連中の言うことなんて聞く必要ないぞー!)。
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