2023年6月19日月曜日

げっぷ長崎枕崎

昨日は夕方から病院の当直に入っていた。比較的忙しくなく0時にはいったん寝て、午前3時半頃に起きてBS1でエンゼルス対ロイヤルズの試合を見た。1対2でリードされていたエンゼルスは5回表に大谷が2ランホームランを打ち逆転、しかも続くトラウトもホームランを打ち4対2とリードを広げた。このシーンは生で見ていて嬉しかったわ。

結局この2つのホームランが効いて5対2でエンゼルスは勝ち、西地区の2位に浮上した。大谷も絶好調だ。去年は6月はチームが大不調で14連敗もしたが、今年はシーズン終盤まで、いやポストシーズンまで楽しめそう。私のメジャーリーグ観戦もあと4ヶ月近く続くのは間違いないな。

午前の仕事は胃カメラで、その中の一人に「認知症の高齢男性です」とのふれこみの患者さんがいた。その人に「胃カメラをするんですよ」と看護師が一度説明するも、しばらくたってもう一度「胃カメラをするんです」と説明し直しが必要だったから、やはり認知症なんだろうと思った。それでも普通に話しかけて、簡単に胃や食道の所見の説明をしながら、私は経鼻内視鏡を操作していた。胃のヒダを観察する際、空気を少し多めに入れる必要があり、その時「少しゲップを我慢してください」とその高齢者に注意を促した。胃が張るからと簡単にゲップされると観察しづらく、また送気が必要になるからだ。

ここでだ。私はムラムラと冗談を言いたくなった。今年の4月から内視鏡室配属となったベテランナースの花ゆりさんにこう言った。「ゲップといえば?」花ゆりNs「はぁ?」という反応。「ゲップと言えばだな・・ゲップ、ナガサキ、マクラザキ・・ふふ」花ゆりNs、きょとん。

しかしこの時、胃カメラを受けている最中のその高齢男性が「あははは」と笑い出したのだ。これには私も花ゆりNsもびっくり。ぼうっとしていたかと思っていたその男性は私の言葉遊びをちゃーんと理解していたのだ。昭和44年(1969年)の森進一の大ヒット曲「港町ブルース」の一節「♪み〜な〜と〜、別府、長崎、枕崎〜」をもじって「げっぷ、ながさき、まくざき」と地口言葉を私は昔からよく言っていた。いやはや、認知症だなんて侮れないよ、今のことはすぐ忘れても、50年前のことは忘れないんだって。

小学4年生の私はこの歌をよく歌っていた。だから「宮古、釜石、気仙沼」「三崎、焼津に、御前崎」「高知、高松、八幡浜」と日本の港町はセットで覚えていた。この歌、函館で始まり、最後は森進一の出身地「ここは鹿児島、旅路の果てか」で終わる。鹿児島に住む身としては旅路の果ての気分は全くなく、「世界の中心で演歌を歌う」くらいの気分だ。50年以上も経っているのにいまだにこうした地口言葉が出てくる、私が認知症になってもきっと言っているね、「げっぷ長崎枕崎」って。(当然、以前の日記ネタにもなっている。2019年5月16日「港町ブルース」→http://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2019/05/blog-post_40.html

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