2021年12月27日月曜日

国士上がって例え4万点差でも

何の前触れもなく、突然にその時はやって来る。麻雀で役満が成就する時だ。

ほとんどビリに等しい1万4千点ほどの持ち点の私はその時の配牌もすでに9種9牌の悪配牌だった。で、普通は九種倒牌で流局を選択するが「もし第1ツモが10種目の牌だったら国士無双を狙ってみるか」と思っていた。そうすると持って来たのは9索、これで10種10牌。向かうべ。

このあと1索を持って来て二向聴の時にトップ目の上家からリーチが掛かった。あーあ。ドラの7ピンを残していたわー。あんまし刺激したくなかったかね。すぐに1万持ってきて一向聴。7索落としてここはまだ突っ張る。でも聴牌したらドラ切りしなくては・・。リーチ2巡目に9ピンを持って来て、これで国士聴牌。こうなればドラでも何でも切り飛ばすぜぇ。
国士の待ちは西だ。すでに2枚切られている。しかしリーチ者の現物で誰でも振ってくれそうな状況だ。しかし私の方が先にリーチの当たり牌を持って来たらほぼビリ確定か。そんな思いが交錯する間もなくあっという間に出たのだ。
「ロン!」ジャーーーンと天鳳独特の銅鑼の効果音が流れる。リーチ者は肝が冷えたろうねぇ。まさか6巡目に役満放銃とは・・。
でも相手は4万点以上持っていたためドボンさせることが出来ず、ゲームは続いた。それでもオーラスまで3位4位とは4万点もの差があったのに、ラス親の4位者が親マン、親マンツモ、親マンと上がってさっきのトップ者をドボンラスにしたのだ。結局は私は2位。せっかく役満上がったのにィー。私は非常に悔しかったのだがよく考えればこの半荘で一番悔しかったのは一時かなりのトップ目だった上家さんだろう。

ビリ目だった私が一時ダントツの金持ちになり、逆に上家が貧乏のどん底になった。最終番を迎えるころ。上家はその最貧から抜け出そうだったのに同じ貧乏仲間の対面が急な成金になってそれまでの金持ち(私)まで追い抜いた。これまで何度も言及してきたが、まったく麻雀は人生の縮図とかではなく人生では味わえないであろう劇的ドラマを味わえるゲームである。

ドボンラスになった上家さんに何か落ち度はなかったのか。敢えて言えば上家のリーチした手は何の役もドラもないいわゆるノミ手。私の捨牌を見ると、萬子か么九牌を欲しがっていて、いかにも大物手を狙っていそう。リーチの待ち牌は1万と5万で私の欲しそうな牌とかぶり簡単に出る牌ではない。上家は上がりにくい上に自分の手は安いというハイリスクローリターンの選択をしたのだ。そこに隙があったんじゃないかな。自分は上がらずも私には上がらせないよう細心の注意を払うべきだった。この人は六段だが今後七段以上の鳳凰卓に上がれば、それくらい注意しないとすぐにしっぺ返しを喰らう。金持ちの時でも相手を馬鹿にせず注意を払っていればドボンラスという惨めな立場二ならずに済んだと思う。ああ、やっぱり人生にも通じるね、麻雀は!

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